ドクター「何も分からん」 作:オリジニウム爆弾
「ドクター、私は残念な気持ちで胸が一杯だよ!」
「ンィ゛ー! ンィ゛ー!」
ロドス艦内に用意された取調室でドクターは椅子に縛られ猿轡を噛まされた状態でクロージャから尋問を受けていた。
「それ! それだよ! 危機契約もイベントのEXステージもやらずにドクターはそればかり……!」
単に口を塞がれているせいでまともに発音できていないだけなのだが、今のクロージャには通じない。
「しかも! その週の理性回復材の消費を忘れるほど!? そんなにあっちの方が良いって言うの!?」
簡素な机の上に目元に黒線を引かれたリーベリの少女の写真が三枚を並べたクロージャが机を叩いてドクターを威嚇する。
「ンィ゛ー! ンィ゛ー!」
クロージャの言うことは事実であっても語弊にまみれている。
それを訂正すらさせてもらえないのは中々に理不尽だが、ドクターはジタバタすることしかできない。
「あ、あの……クロージャさんそれくらいにしてあげませんか……? ドクターも今はコラボイベントはちゃんと初日に終わらせて周回してますし……」
「あ、アーミヤ……!」
「でも、コラボオペレーターのSoCが足りないからって理性回復材を三つ使ったことに関しては別でお話しさせてもらいますね」
見かねたアーミヤがドクターの拘束を解く。
それはそれとしてかなりの理性を惰性で消費していたことに関してアーミヤが許す気はない。
「あ、はい」
アーミヤの圧に負けたドクターは椅子から降りて床で正座をして背筋を伸ばしながら顔を下に向けた。
そんな様子を見たクロージャは飛び火の臭いを感じ取って取調室から退散した。
「加えて、純正源石を相談無しで九十個消費したことについてもどう思っているか、一応言い訳を聞いても良いですか?」
「いや、それは、あれ……あのー、コラボって復刻が無くてぇ……」
「あ、続けて大丈夫ですよ。私はちゃんと全部聞いてあげますから」
満面の笑みでうんうんとドクターの言い訳が終わるまで待っているアーミヤの表情が一層恐怖を引き立たせる。
少し前にリセットが来て純正源石の初回購入リセットが来たおかげで余裕もあり、コラボのために長期的に貯蓄していたロドスの財布は何も痛むことはない。
だが、それはそれ。
そこまで計画していたのはあくまでガチャに回す分だけでリソースが空になっている以上、今後恒常ガチャで実装される可能性のある強力なオペレーターや、限定オペレーターのことを一切考えていないことについて反省させられたドクターはしばらくの間、サボっていた殲滅作戦の攻略をさせられたという。