ボカロ曲を小説に   作:プリンの精霊

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君の神様になりたい

「「君の神様になりたかった」」

 

****

 

僕の命の歌で君が命を大事にすればいいのに

僕の家族の歌で君が愛を大事にすればいいのに

そんなことを言っていても本心は欲しかったのは共感だけだった。

欲にまみれ、常人にもなりきれなかった。それが僕だった。

初めは誰かを救いたかった。ただいつのまにか苦しいから歌うようになった。悲しいから歌うようになった。生きたいから歌うようになった。

ただのエゴの塊だった。

こんな歌で誰かを救えるはずなんだ。

だけど僕は、君の神様になりたかった。

 

こんな歌で君のジュクジュクに腐った心の傷が埋まるもんか。

君を抱きしめても、叫んでも、現実なんて変わらないや。

 

がむしゃらに叫んだ曲なんて僕がスッキリするだけだ。

欲しかったのは共感だけだけど、でも君も救いたかった

 

 

僕は無力だ。

 

****

 

ボロボロに落ちて落ちて落ちてかさぶたになった(メンタル)

誰か(あなた)と話してみたかったんだ。馬鹿みたいな話。

「あなたに救われました」「生きたいと思いました」

ああそうかい、変わったのは自分のおかげだろ。よかったな。

子供の頃は自分も素敵な大人(両親みたい)になれると思っていた。

というか、素敵な大人(両親みたい)になって自分を救いたいって思っていた。

時がたち、僕が成すのはボロボロの泥だらけの惨めな僕で、生きるのに精一杯。ゲロ吐くように歌う日々。

 

何度でも歌った。かさぶたが剥がれ落ちるほど歌った。生身の僕であなたの神様になりたかった。

 

こんな歌であなたのジュクジュク募った痛みが癒せるものか。

あなたを抱きしめたって叫んだってあなたが苦しいことは変わらないな。

グラグラで叫んだ曲なんて、僕も実際好きじゃないな。欲しかったのは共感だけ。それじゃ誰も(あなたも)救えないや。

 

僕は無力だ。

 

****

 

生きた証とか、誰かに讃えて欲しいとか、そんな物はさほど重要じゃない。どうせ落ちぶれた(自分)だ。

 

誰か()を救う歌を歌いたい。

 

誰か(あなた)を守る歌を歌いたい。

 

(あなた)を救う歌を歌いたい。

 

無理だ。

 

(あなた)(あなた)が勝手に(あなた)のやり方で幸せになれる。

 

こんな歌で(あなた)のジュクジュク腐った(募った)傷跡(痛み)埋まる(癒せる)ものか。

(あなた)を抱きしめたい。叫んであげたい。(あなた)の傷跡や痛みも全部。

 

でも所詮(あなた)は強い。(あなた)はきっと一人で前を向いていくんだろう。

それならいい。だけどもし、涙がこぼれてしまう時は

 

(あなた)の痛みを、(あなた)の辛さを、(あなた)の弱さを、(あなた)の心を、

僕の無力で、非力な歌で、汚れた歌で歌わせて欲しい。

僕は無力だ。僕は神様にはなれなかった。

僕は無力だ。無力な歌で君を救いたいけど。

 

 

 

救いたいけど。

 

 

 

 

 

 

 




この話は前半と後半で話してる人が違います。

前半の人と後半の人はそれぞれ相手の神様になりたかった。
だが二人とも自分は無力だと思い。相手を救えないと思っています。
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