【本編完結】ロックバンドにハマったという一人暮らしの息子を訪ねたら「おしゃけしゅきぃ~っ」と寝言を呟く酒カス美女とベッドで眠っていた。   作:SUN'S

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いつもの感謝を返したいきくりさんは「ねえ、デートしよ?」と言って彼を誘う。どうやら今日は二人でのんびりとデートするようです

今日はみっくんとデートをする。

 

そのために銀ちゃんたちにお化粧やコーディネートを任せて、お酒の飲めるお店じゃなくて。ほんとにちゃんとしたデートスポットを選んだ。

 

まあ、ほとんどイライザの助言や志麻のオススメするスポットを一緒にまわろうと話しただけなんだけど。みっくんはとっても嬉しそうに「そうか。じゃあ、いっぱい楽しもうな」と笑ってくれた。

 

「お待たせ、みっくん!」

 

「………えっ、あ、ああ、きくりさんか」

 

「えへっ。どうかな?」

 

くるりと回転し、彼に訊ねる。

 

私の服装は完全に派手さを無くして、無地の薄い茶色のワンピースと白色のカーディガン、日焼けしないように銀ちゃんがくれた小さな麦わら帽子だけ、なんだかお嬢様っぽいやつだね。

 

しかし、それよりもだ。

 

「……その、すごく可愛い、です…」

 

いつも私を褒めてくれるみっくんが顔を真っ赤にしながら照れ臭そうに答えた。ああ、うれしいなあ。最近はお酒を飲んでいないから、ずうっと彼といるとドキドキしてるのが分かる。

 

「それじゃあ、いこっか」

 

「あ、うん、そだね」

 

ぎゅぅっと手を握ってきたみっくんに驚きながら、私より大きな彼の手を握り返す。みっくんとは酔っぱらってるときに何回もデートしてるけど。じつは、こうやってシラフのときにデートするのは今日が初めてだったりするのだ。

 

こつこつ…と。みっくんは私の歩幅に合わせてゆっくりと歩く。いつものように私が拠点にしている新宿でデートするのもいいけど。

 

たまには人混みの少ないところもいい。

 

そんなことを考えているときだ。

 

いきなりみっくんの動きが止まった。なにか忘れ物でもしたのかと思って「どうしたの?」と聞けば「あいつら、ついてきてるぞ」と言って私だけに見えるように後ろを指差す。

 

……………………あ、ほんとだ。

 

しかも先輩や虹夏ちゃんたちまで巻き込んでるし。えぇ、先輩は先輩でお店を休みにしてまで尾行したかったの?と困惑する。

 

「きくりさん、ちょっとごめんな」

 

「わきゃっ!?」

 

お、お姫様だっこされちゃった!?

 

しかも公衆のど真ん中…うわっ、これすごい恥ずかしいかも。私は麦わら帽子で顔を隠しながら「ばか」とか「あほ」なんて暴言をみっくんに言うけど。

 

みっくんはとっても楽しそうだ。

 

「…ねえ、みっくん」

 

「なに、きくりさん?」

 

「ずうっと好きだよ」

 

「俺もだよ、愛してる」

 

ああ、私はどうしようもなく彼が好き。

 

彼と出会うまで、こんな気持ちになるなんて、まったく想像もしてなかった。ずっと、ずうっと、私とみっくんは愛し合って生きるんだって、なんとなく分かっちゃうくらい相思相愛なのだ。

 

 

 




〈休日はデートにいこう〉

私と君との約束。

きくりさんとミツルの大切な約束だ。どれだけ長い時間を一緒に過ごそうと君との約束は絶対に忘れないし、なにがあろうと君を守るんだ。

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