涼宮の弟on the 自転車(稀)   作:覚め

11 / 29
二週目〜


第11話

エンドレス。終わりがない。それはつまり、ループしているって事だな。うん。しかしループしていると言う事は未来はあるのだろうか?ループからの脱出方法が必ずあるはずだ。姉が関係しているならば。多分。自転車でどうにか抜けようにも時間は超えれないし…

 

「ながっとさん」

 

「…」

 

「ねえ、今世界ループしてる気がするんだけど」

 

「何故」

 

「姉さんが関与してるんじゃない?俺は姉上の課題やるのが嫌すぎてあんたの家に来ちゃったし」

 

「何故あなたは認識できる?」

 

「なんでって…なんでだ?」

 

「貴方は涼宮ハルヒによる改変の影響をあまり受けていない」

 

「受けてないのかぁ…」

 

「さらに言えば貴方は無条件で閉鎖空間に入れる」

 

「ほう」

 

「貴方は…一体、何者」

 

「涼宮ハルヒの弟」

 

「…」

 

「姉は俺に心を許してくれているから閉鎖空間に入れるのか、それとも身内だから入れるのか…どっちなんだ?」

 

「恐らくはどちらでもない。貴方自身が涼宮ハルヒによって作られた生命体である可能性も否定はできない」

 

「んな馬鹿な」

 

そんな馬鹿なことがあるのか。と思ったが情報うんたらなんたらが出した結論だったらしい。曰く、俺自身が涼宮ハルヒに作られたか、それとも俺は元々存在して、涼宮ハルヒが俺に役割を与えたか…って話らしい。クソみたいだなぁ

 

「…有希さん」

 

「…」

 

「どうしたら良いんすかね、僕は」

 

「わからない。条件のわからないループから抜けるのはほとんど不可能と言える」

 

「記憶を消して、ループが終わるまでずーっと行くって言うのは?」

 

「出来る。けど推奨はしない。何かが原因で思い出した時に何が起こるかわからない」

 

「フラッシュバックかぁ…困ったな」

 

困ったことに誰にも解決できない真の無限ループが始まった。姉が兄だった場合、直ぐにでも解決しそうなものである。キョンさんが女で、姉が男。うん。絶対解決しねえわ、これ。キョン(女)が面倒くさすぎる。

 

「俺は二週目なんだけど。長門さんは?」

 

「二週目」

 

「そっかぁ…キョンさん達がループに気付くきっかけとかってある?」

 

「朝比奈みくるが未来へ連絡を取ろうとした時に気付く可能性はある」

 

「…そっか。その時は俺も呼んでね。見てみたいから。毎回、毎週。」

 

「わかった」

 

と言うわけで夏休みが過ぎ去って行くが…過ぎ去っているのか?過ぎ去っている…と言うことにしとく。集会がかかった。長門さんからだ。言っていた集会らしい。今日。バイトの夜か。それだけ覚えておこう。うん。それが良い。

 

「うっす」

 

「未来に帰れないんです〜!」

 

「じゃあ俺は狂いそうになりました」

 

「洒落にならんのだぞ」

 

「俺もです」

 

「…つまり。僕たちはある日からずーっとループしているんですよ」

 

「そんなこと…」

 

「ええ、確証がない、と言うことでしょう?ですが現実に、朝比奈さんは未来へ帰れない。それどころか、連絡も取れない。これはループによって未来が存在しないからではないでしょうか?」

 

「17日なんぞ嫌いだ…俺は」

 

「17日からループが始まる…のですが、何故あなたはそれを?」

 

「原因は姉ちゃんだろうなぁ。夏休みに未練とか残してるんだろうなぁ、はぁ〜…」

 

「…まあ、それは些細な問題ですかね。しかし、このループの記憶を持っている人物が一人はいると考えたわけです」

 

「誰だその地獄みてーな世界を見た奴は」

 

「言わずもがな、長門さんです」

 

「私だけではない」

 

「何?」

 

「彼も」

 

「1週目の8月17日はこんなことなかった。俺の覚えてる限りはこんなことなかった。多分。多分」

 

「時空を超越している情報統合思念体ならば…と思ったのですが、そうでした。貴方はかなり特殊な人間でしたね」

 

せめてそろそろガチガチの普通人間と名乗らせてほしい。朝倉涼子の殺し合いに参加したり、でかい巨人に自転車で突入したり、部室で巨人に殺されそうになったり。俺は何故こうも変なことばっか巻き込まれるんだ。ハーレムに巻き込まれたい。

 

「待て。今は何週目だ?」

 

「二週目〜」

 

「2…か」

 

「ただ、ループにしてもそうじゃないにしても俺は…今回、金魚すくいしなかったよな?」

 

「1週目にやったのか?」

 

「やった。多分やった」

 

「そうか…」

 

「何にしろ、早くループから脱出しないといけませんね」

 

「何故だ?」

 

「当たり前のことを言いますが…同じ二週間を何回も繰り返していたら人は狂います。長門さんはまだ良いでしょう。ですが、彼は人間です。情報統合思念体とは違って、限界がある。彼が狂った時、その原因を知るのは、全体を通して長門さんだけとなります」

 

「なるほど」

 

「つまり、彼がこれからも記憶を持ち続けるのなら…気が狂うのはそう遠くない未来です。いえ、そう遠くない回数ですかね?」

 

「冗談じゃない。狂いたくない」

 

「かなりキツイな」

 

「ええ。ですから早急に。なるべく回数をかけずに。」

 

回数をかけずに、と言うより二度目で全て終わってほしい。多少違うところはあるが、誤差の範疇だ。俺からすれば全部同じ風景になる。頼むぞみんな。俺には何一つとしてわからん。姉が何故孤島から帰った後の17日に戻させるのかが全然わからん。そして8月31日。カフェでの会話には変わりなく、変わったところと言えばキョンさんが悩ましい顔をしていることくらい。他の人たちも多少悩むものの、解散となった。そんで翌日!

 

「8月17日…」

 

「プールに行くわよ!!」

 

「姉ちゃん、『ループは終わらぬ、何度でも巻き返すさ』って言ってくんね?」

 

「なんでよ?」

 

「最近見たんだよアレを」

 

「…ループは終わらないわ!!何度だってやり直すのよ!!…さあ行くわよ!!」




〜二週目
次回 ×週目〜
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。