涼宮の弟on the 自転車(稀)   作:覚め

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気が狂ってそう


第12話

長門さんの家。俺は面倒なことをしたっぽい。現在は長門さん曰く丁度1万回目。なんだろうか、もはや寝るだけで10日間が過ぎていきそうな、そんな気分だ。1日。1日が過ぎるのがとても早い。一周回って狂った気が戻ってきた。今日はバイトの日。苦労させているからと俺が変わった

 

「風船やるぞー」

 

「お前がハルヒを押し切って長門と交代することになるとはな」

 

「割と世話になってますから」

 

「最近だと長門の家に泊まったりしてるんだろ?ハルヒから何回も聞かされてるし、その都度口が来るんだ。高校生らしく家にいなさい」

 

「残念ながら無理です」

 

「涼宮さんが心配してますよ?」

 

「朝比奈先輩。貴方は心配しているからと言われたら誰にでもついて行く人だからそう言えるんです」

 

「事実を言うな」ペシッ

 

「痛くねえ」

 

「しかし、意外ですねぇ…涼宮さんが家の中で一人なんて、考えられませんよ。貴方がSOS団に入る前でさえ、家の中での貴方について話されていましたから」

 

「いやーんはずかしー」

 

「本音は?」

 

「姉の黒歴史ぶちまけてやりたい」

 

そう言ってさあ配り切るぞーと息を入れ喝を入れ背骨を入れそのままぐっと背筋を伸ばせず伸ばしても関係ないことにも気がつき猫背で配る。長門さんは日傘を出して本を読んでいる。あっ、待って。この人が読んでるの…何これ、フビライ語?

 

「あんた達、お疲れ!」

 

「あっつー」

 

「待遇に差があるな」

 

「店長のおっちゃんも感謝してたわよ!」

 

「…ところで。この汗だくの着ぐるみを洗う機械ってあるの?」

 

「そんなの店長のおっちゃんに借りれば良いのよ」

 

「おい待て、もしかしなくても、これが今回のバイト代じゃないよな!?」

 

「そうよ!これがバイト代!おっちゃんもみくるちゃんに免じてくれるって言ってたわ!」

 

「…ぉ…ぅ…」

 

「あ、有希!私の弟をちゃんと見張ってなさいよ!」

 

「わかった」ジー

 

「今日は着ぐるみを着て帰ろう」

 

「正気か!?」

 

「長門さん、帰りにアイス買って帰りましょーぜ」

 

「…古泉」

 

「何も影響ありませんよ」

 

「そうじゃない。あれ、校則に引っかからないのか?」

 

「いえ、何も。考える限りは…そうですね、バイトくらいです。まあそれも、長門さんか涼宮さんがなんとかするでしょう」

 

「そうかぁ…」

 

「僕も指導されるのは嫌ですからね」

 

「みくるちゃん!今後一週間は部室でこれを着ること!」

 

とうとう姉が変なことを言い出した。いや普通か。変なことを言うのが普通であれば、まともな行動をする方がおかしいと言うことになる。これは…アレだな。嘘つきが本当のことを言うって感じだな…?うん、俺もおかしいな。その夜に集会があった。

 

「…」

 

「つまり、夏休みの後半がループしているんですよ」

 

「世界スケールだなあいつは…」

 

「そんな中で…そのループしていることを知っている人物が一人いる。そう僕は思ったわけです」

 

「誰だ?その気が狂ってそうな奴は」

 

「貴方もわかっているでしょう。彼女、長門有希さんです…と、言いたいんですが。もう一人、こじつけのような言い方ですが、僕はもう一人認識している人間がいると考えました」

 

「有希と二人きりか?沈黙以外なさそうだが」

 

「最近…急に、長門さんとの距離を縮めた人物がいます」

 

「そりゃあ…お前くらいか」

 

「いえい」

 

「彼もまた、認識出来ている。ですが二人には違いがあった…彼女は人間ではない。しかし、彼は人間。考えてみてください。ほとんど全てが同じ天気、同じ時間、同じ場所で…多少の違いはあれど、繰り返されるんです。僕だったら狂ってますよ」

 

古泉さんはそれが涼宮ハルヒによるものだと知った瞬間喜び過ぎて発狂するんじゃないのか?優しさに包まれたぁ!!!(狂気)みたいな。途中、口からだらだら唾液垂らしたり味覚が消えたりしたけど今は無事です。そんな感じの夏休み後半だぞバカにすんな

 

「今が1万回目。そのうち、バイトに行かなかった回数が…」

 

「分岐が多いから、今までやった内容丸暗記じゃ全然通らんのよ」

 

「涼宮ハルヒが死んだ回数が十二回」

 

「何!?」

 

「その十二回全て彼がやっている」

 

「ほ、本当か!?」

 

「原因がわかってる上にループしてる以上絶対会う。しかも殺した瞬間ループするんだからタチが悪い」

 

「彼のとった行動は、我々からすれば神殺しに近いものを感じます。ですが、彼が経験した今までの1万回がどれほどの苦行だったかなんて、僕たちにはわからないんですよ」

 

「そう。その上何やってもループ解除されないと何やっても無意味になるし」

 

「だからってなぁ…」

 

「俺が出せるものは出したし、全部終わったし…」

 

「未だ手がかりすらない、と言うわけですね」

 

「満足してるふうに見えて満足してない姉の気持ちなんか、もう分かりたくもない」

 

「だろうな」

 

「なるべく早く脱出した方が良いとも言えるでしょう。彼の気が狂ったように、涼宮さんが『こんな夏休みなんていらない』と願ってしまった場合、夏休みも登校することになるかもしれませんよ」

 

「よし、すぐに探そう!!」

 

そう言って、俺は長門さんの家に泊まった。俺は長門さんが好きかもしれない。ループしてもこの人がいれば良いし。観測者って便利〜…何回だろうか。集会がある度にキョンさんに何かを言われるの。殺したのは確かに悪いと思ってるが、気が狂ってる状態では仕方ないのではなかろうか。

 

「…」

 

「長門さん」

 

「今日はカレー」

 

「俺が知ってるカレーは魚入ってないんだけど」

 

「冒険」

 

「冒険って言ったって…シャケ…」




シャケinカレー「多分不味いぞ」
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