涼宮の弟on the 自転車(稀)   作:覚め

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ループ脱出〜
させてあげますかね


第14話

カフェ。今は何回目だろうか、ずっと頭を回し続けている。頭の回転数は20億は軽く超えたな。うん。しかし気になったんだが、キョンさんはずっと夏休みの課題については全く変わっていない。最もそれはキョンさんだけではない。じゃあそれが鍵ではないだろうか。しかし、どうやって…

 

「…」

 

「ま、こんなもんよねぇ…」

 

「キョンさん」

 

「あだ名にさんをつけるな」

 

「課題、終わってる?」

 

「…ぁあ!!」

 

「終わってないよね!?」

 

「忘れてたぁ!!」

 

「な、なんですってぇ!?」

 

「宿題!!それが終わらねえと、俺の夏が終わらねえ!!」

 

「…これだったかぁ…!姉も影響受けるんだなぁ」

 

「古泉!お前は終わってるのか!?」

 

「いえ…」

 

「じゃあ一緒にやるぞ!長門と、お前も!ついでに朝比奈さんも来てください!」

 

「え、ど、どこで」

 

「俺の家に来てください!ノートも問題も全部持ってきて、まとめてやっちゃいましょう!」

 

「出来てるとこまでなら写すぞ〜!」

 

「そうだ!お前は全部終わってたよな!?」

 

「おうよ!」

 

「写させろ!よし、1日でどうにかしてやるぜ!!」

 

「待ちなさいよ」

 

そこからはとっかかりのあった8月31日が、急に流れの良くなった側溝のようなスピードで駆け抜けた。8月31日。俺にとって最悪の1日であり、最高の1日となったのである。ちなみに課題全部終わらせたせいでほとんどゲームやってました。俺。

 

「いやぁ、助けられましたねぇ。貴方には」スッ

 

「助けられたも何も、今回ばっかりはキョンさんがいてくれて助かったよ」

 

「何故だ?」

 

「姉さんは俺の知ってる姉さんではなくなった。俺の知ってる姉さんをパソコンにぶち込んで新しい姉さんを作ったら、多分今の姉さんはいない」

 

「どういうことだ?」

 

「…影響を受けてるんだよ。キョンさんに」

 

「俺にか!?」

 

「姉が本当にやりたいものは一周の中で必ず一回は出てくる。祭りが出てこなかった時や花火が出てこなかった時も、一応候補には上がってたからね」

 

「そして、涼宮さんが挙げた候補の中から選ぶという事ばかりに取り憑かれていたというわけですか」

 

「うん。そうだったよ。姉さんは…過去に行った誰かさんと、今のキョンさんのおかげで大分変わってたんだ」

 

「どっちも俺だが!?」

 

「冬休みも、その気概でよろしく」

 

「繰り返しは経験したくないのでは?」

 

「…その時、長門さんがいなかったら…俺は多分、総当たりをするだろうなぁ。クリスマスパーティ、サンタクロースに変装してプレゼントを置いたり…するつもり」

 

「それは頼もしい…では、私から…」

 

「…キョンさんの番だよ」

 

「ああ、俺か…ん!?」

 

「えっ」

 

「あらら」

 

「…ジョーカーが揃っちまったぞ!?」

 

姉は『みんなと一緒に課題をやる』ことをやりたかったのか、『みんなと一緒に何かをやる』のがやりたかったのか…それともジョンスミスの家を知りたかったのだろうか?詳しいことは知らんし、今の姉は俺の知る姉じゃないし。ここで話は変わるが、俺自身運動はあまり得意ではない。いや、出来ないというわけでもない。100m走は12秒台なことから、遅い方でもない。動体視力なんぞはかなり優れていると自負している。

 

「…」

 

「古泉が控えとは、珍しいな」

 

「僕は副団長だから、らしいです」

 

「ムカつくな…」

 

「セーのでどんっ!」ダッ

 

「あいつ、100m走何秒だった?」

 

「12秒…前半くらいだったと記憶してますよ」

 

「…速くね?」

 

「はいっ…」

 

「おう!」ダッ

 

「はっきり言って、最終的には長門が帳尻合わせすると思うんだよ」

 

「でしょうねぇ…」

 

「というわけで!ぶっち切りでの一位よ!」

 

「あ゛〜」

 

「疲れたぁ…」

 

「言葉とは別に嬉しそうじゃないか」

 

「そうか?…そうかぁ…」

 

と言った感じで、部活対抗リレーとかそういう系は全て長門有希という超常現象万事OKな存在が全てクリアし、ぶっちぎりの一位で全てを締め切っていた。なんとも酷い話である。ちなみにこの後文化祭があります。僕のクラス何するんだろうね。知らん。

 

「…」

 

「SOS団は映画やるわよ!!」バンッ

 

「…俺は何もやりたくないぞ」

 

「拒否権はないわよ!!」

 

「…キョンさん、茶を啜る時にズルルルすんのは狂言の時だけ」

 

「俺は役者じゃねーんだよっ」

 

「?映画やるならキョンさんも役者に…」

 

「雑用係よ!!」

 

「…ところで、みんな何すんの?」

 

「占い」

 

「ウェイトレスです」

 

「僕は…そうですねぇ…忘れてしまいました☆」

 

「副団長にあるまじき記憶力。引きずり下ろそうか」

 

「嫉妬ですか?」

 

「ちなみに俺は助言する役になった。人生のお目付け役とかいう役」

 

「長門の次に良いんじゃないのか?特に繰り返しとかは」

 

「どういうことよ?ま、とにかく。予算は文芸部から持ってくるわよ」

 

「私は良いと言った」

 

「…なぁ、キョンさん」

 

「なんだ?」

 

「変なこと聞くけど…俺の役って何になるんだろう」

 

「カエルの着ぐるみを着た謎の超人蛙」

 

「巫山戯るな」

 

翌日。放課後、主演女優主演男優の次に書かれている脇役に俺が書かれていた。何にどうやって俺を脇役に挟むのか。長門さんにいざとなったら助けてもらうとしよう。

 

「…で、何すんの?」

 

「これからスポンサー巡りをするのよ!」

 

「…オーケー。せめて長門さんを連れて行こう」

 

「なんでよ」

 

「朝比奈さんが拒否った時用の受け皿」

 

「んー…まあ、それなら良いわ」

 

「世話になってるんじゃなかったのか?」

 

「…許してくれるって、長門さんなら」

 

「ちなみに、みくるちゃんの拒否権はトイレに行く時以外な━」

 

「は?」

 

「ぁ…いことはないから、遠慮なく言ってね!」

 

「あ、はい!」




たまにある、怒ると変に強いやつ
涼宮さんの弟です。
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