クリスマスパーティ。それは、我が家では寂しい物だった。姉は多分、自分がこれだ!と思った人間を集めてパーティをしたいんだろう。ちなみに俺はパーティ参加したことないですよ。そう言う日って大体休みだったし。だから寝てたし。ケーキとかは翌朝食ってたし。
「…」ダラーン
「来年は釈迦とかの誕生日も祝わないといけないわね」
「姉様と一緒に俺も祝ってくれ」
「キョンに任せてるわよそれくらい」
「初耳なんだが」
「みんな、食事は何が良い?鍋?すき焼き?カニはNGよ、殻から身をほじるのがイライラするのよ」
「あー…姉ちゃん」
「何?」
「姉ちゃんカニ食べたことないでしょ」
「え?あるわよ、ほら、家族みんなで」
「俺蟹アレルギー」
「…あら?」
「修学旅行でも野外学習でも、双子だから一緒の学校で一緒に回ってたし」
「…そーぉ…ね。そうね…でも食べた記憶はあるのよ。不思議ね〜」
「どこぞの映画じゃないよ」
「あ、ハルヒ、モールがなくなったぞ」
「じゃあ帰りに買っといて」
「俺が!?」
「あんたが!」
「何を食べるにせよ、店で食べるなら予約を急いだ方がいいですね」
「クリスマスの店は混むからなぁ」
「心配しなくていいわ、ここでするから」
…初耳である。当然、え?となるのである。キョンさんだけ。なんとな〜〜〜く予想はついてたし、だろうなぁ〜と言った感じだ。しかし、鍋にしろなんにしろここで食うにはリスクが500個くらいある気がする。もう制服着て飯食おうぜ。そうしようぜ。
「材料以外は揃ってるし、良いじゃないの。ただし、お酒はNG」
「そそ。姉が酒を飲んだ時何度殴られたことか」
「ちょっと!」
「待て、ここは火気厳禁だぞ」
「こう言うのはこそっとやるから楽しいのよ」
「じゃあそもそもガスコンロ持ってくんなよ」
「その通りよキョン!」
「俺じゃないんだが!?」
「それに、誰かが入ってくるのならばその時作ってる飯を賄賂にして黙り込ませる」
「なんてやつだ」
じゃあみんな手を動かせと言われたので動かすが…俺は何をしているんだ?変な丸いやつを合わせて作る、折り紙みたいな、なんて言うのこれ。俺が嫌いな奴としか言えないんだけど、え、何これ。よくわかんないから良いや。モール(折り紙バージョン)で。
「…気になったんだけどさ」
「何よ」
「キョンさんって中学時代に女友達とかいなかったの?」
「いたぞ。確か…ここより頭のいい高校に進学した」
「あらま」
「興味あるわね…後で聞かせなさい!」
「嫌だが!?」
そう言ったキョンさんは携帯を庇うような素振りを見せた。あ、やっべーぞこれ。んなことはいいや。丁寧にやって、丁寧に終わらせて、丁寧に帰って、寝る!!そう、寝る!!俺の最高の睡眠時間を守るためにも、今だけでも本気でこれを終わらせるのだ!!
「めざましうるせぇーっ!」ゲシィッ
「うるさいのはあんたよ!!」ドロップキック
「うげぇっ!?」
「学校行くわよ!!」
「あ…?寝ぼけたかな…姉ちゃんの制服がいつもと違って見える」
「はぁ?冬服はもう見慣れてるでしょ!?さっさと学校に行きなさい!私はもう行くから!」ダッ
「…俺の制服は普通か…」
さて、姉が世界を変えた(と思われるので)ことについて仮説を立てる。俺と同じ高校が嫌だった。ならば俺の高校を変えればいい。と言うわけでこれは否定。次に。偏差値を上げて校則自由な場所へ…あり得る。前者と組み合わせたら多分一番可能性がある。『俺と一緒が嫌で、校則自由そうな頭のいい高校にSOS団を移設させた』。あり得る。
「…とりあえず行くか」
道中、キョンさんに出会った。キョンさんはいつの間にか体調を崩したうるさい奴と話していた。会話は噛み合っていなかった。…ん!?待て、は!?違う、キョンさんがこの高校にいるとさっき作った仮説が全部違う!!は?え、は!?
「…時にキョンさん」
「おうどうした…近い」
「SOS団」コソッ
「…?SOS団がどうした?」
「キョン、SOS団ってなんだ?」
「あ〜」
「おいどうした」
「…キョン、話について行けんぞ」
「俺たち二人だけの神聖な話だ」
「ホモか?」
「ノンケだ」
「とりあえず、文芸部室で会いましょうか」
「おう」
「くれぐれも、俺以外にSOS団とか言うなよ。朝比奈さんには絶対。長門さんは…どうだろうか。わかんないけど」
「どう言うことだ?」
「そんじゃお先」ギコギコ
「…変な音の自転車乗ってんな」
「俺もそう思う」
心配だからクラスを見に来たよ、キョンさん!と、他クラスから遊びに来た人間を装って来てみた。一瞬で帰った。キョンさんと目があったような気が…する!するけど、するけども!!朝倉涼子とは関わりたくねぇ!誰だってそう思うだろ!!
「ヤッホ、キョンさん」
「おお!」
「…その顔は多分、ここに来るまですんごい苦労したってことだね」
「まあな…」
「くわばらくわばら」
「どう言うことだ?一体何がどうなってるんだ?…長門」
「!」ビクッ
「…」
「何」
「教えてくれ…お前は俺を…知っているか?」
「…知っている」
「えっ」
「安堵するなよ健全な少年よ」
「え?」
「いや、もう、ほんっとーに…訳がわからん」
「何がだ?どう言うことだ?安堵するなって…」
「長門さん、喜んだ方がいい。キョンこと彼は、君のことを多少知っている」
「えっ」
「…言わせてもらって、良いか?お前は、人間で」
「人間だよ」
「は?」
「…どういうこと?」
「長門さんは宇宙人に作られた生命体ではない。違いますか?」
「…違いません」
「!?」
「…ごめんなさい」
「ね。」
「本当に、どう言うことなんだ…?」
「分からん。少なくとも俺の姉ちゃんがやったことではない」
「じゃあ誰がやったんだ…?」
「知らん」
分からない。理解ができない。姉はパーティを目前にしてやっぱやめー!とした日はなかった。個人の参加不参加は認めても、己がドタキャンなどあり得ないと言う思考だったからだ。その思考のせいか、パーティが消え去ったことなどない。本当にわからないんだな、これが
「ごめんね、長門さん」
「謝らなくても、良い」
ちなみにキョンさんに向ける矢印の強さ
ハルヒ→→→→→→→
長門→→→→→→→
涼宮(弟)→→→→→→→→→→→→→→→→→→
普通の人間が精神やられるくらい長い間ループしてたのを救ったような人間なんだ。男でも惚れるよ。
古泉と朝比奈さん?いや知らないっすねどーも