休憩時間を挟みISに関する授業を受けていた。
あー、なんか拍子抜けだな、もうちょい難しいと思ってたら普通に参考書とかに出てきた内容だけか。
軍で勉強してたときのほうが普通にしんどかったな、あの鬼隊長は妥協ってもんを知らねえんだろうな。
つーか一夏の野郎はついてけてんのかな?
「???」
ありゃだめなやつだ、絶対ついてけてない。
先生気づいてやれまじで、あいつ頭の上にはてな3つくらい浮いてんぞ
「では、ここまでで質問ある人はいますか?」
そう言って授業をしていた山田先生はこちらを振り返る。
一夏のやつ手挙げなくて平気か?全然ついてけてなさそうだけど。
「織斑くんはどうですか?」
「あ、えーっと…」
そういって一夏に質問があるならと問い詰めている、ただ聞きたいことが多すぎるのか困っていた。
「質問があったら何でも聞いてください!なんたって先生ですから!」
一夏は何かを決心したかのように一息おいてから言った。
「先生!ぜんぶわかりません!」
「えぇ!ほ、他にわからない人いますか…?」
そういって周りの生徒に聞いているが当然みんなついていけているようでここで手を挙げるようなやつはいない。
先生の授業はとてもわかりやすいから参考書をちゃんと読んでいればここで躓くようなやつはいないはずだ。
そして仲間がいなくて困った一夏の矛先はこっちに向いていた。
「ルイ!お前もほんとはわかんないんだよな!?てかそうだと言ってくれ!!」
「俺は軍でちゃんと勉強してたんだからこの辺はちゃんと覚えてる。」
「そ、そうですか、良かったです。」
それを聞いた先生は少しホッとしていた。
お前まじか、てかほんとに全部わかってなかったのかよ。つーか入学前に渡された参考書読んでねえのかお前。
「織斑、入学前に渡された参考書は読んだか?」
「古い電話帳と間違えて捨てました!!」
いや、どうしたら古い電話帳と間違えるんだよ。
どんなにドジでもそんな間違え方はしないだろ。
「必読と書いてあっただろう、馬鹿者が、後で再発行してやるから一週間で覚えろ。」
「い、一週間であの分厚さはちょっと…」
「やれと言っている。」
「は、はい。」
織斑先生は、実の弟にちょっとスパルタ教育すぎやしないかね…。
「ISはその機動性、攻撃力、制圧力と過去の兵器を遥かに凌ぐ。そういった”兵器”を深く知らずに扱えば必ず事故が起こる。そうしたいための基礎知識と訓練だ。理解が出来なくても答えろ。そして守れ。規則とはそういうものだ。」
ごもっともで。ここにいる奴らや世界中の女はそのことを少し理解してなさすぎる気がする。まるでファッションのように扱う。そういうところはここにいる間に直してほしいところだが…
ISだってそこらにある包丁とかわんねえ、使い方を間違えれば人を殺しちまうし自分も傷つくことだってある。
「…山田君、続きを」
「は、はい!それではテキスト12ページを…」
そういったこともありながら授業は無事進んでいった。
「頼むよルイ〜、教えてくれって。」
「嫌だ、だいたいお前が参考書を捨てたのが悪いんだろ?」
「それはそうだけどよー」
俺は休み時間に一夏と話していた。
「しゃーねえな、俺の参考書を貸してやるから使えよ。」
そういって俺は自分の参考書を投げ渡した
「サンキュー。」
そんな会話をしていたら金髪の外国人がこっちにやってきた。
「ちょっとよろしくて?」
「え?」
予想通り高圧的な態度で話しかけてきた。おそらく女尊男卑主義者だろうか。
「まあ!その返事はなんですの!?私に話しかけられるだけでも光栄なのですからそれ相応の態度というのがあるんじゃありませんこと?」
この見下す態度、少し気に食わないがまあ仕方がない、こんな世界が悪いのだから。
というか、なんでこいつは他国で自分のことが当然知られていると思っているのだろうか。
「悪いな、俺君が誰か知らないし。ルイは?」
「他国のことなんぞ知るわけがないだろ、というか興味がない。それ以前に男がIS操縦者について知っているほうが少ないだろ。」
そう言い返すと女は顔を真っ赤にしていた。
「わたくしを知らない!? セシリア・オルコットを!? イギリスの代表候補生にして、入試首席のこのわたくしを!?」
「さっき言っただろ、普通に考えて代表ならわかるが候補生だぞ、ドイツ軍少将の俺を知らないやつしかいないのと一緒だ、そして首席は俺のはずだぞ。」
ちょっとムカついたからって言いすぎたか?
「あ、質問いいか?」
そういって一夏は場の空気を読まない発言をしてきた。
「代表候補生ってなんだ?」
そう言われるや否やオルコットのやつは顔を真赤にしプルプルと震えだした。
「あ…あ、あ…」
「あ?」
「あなた本気で言ってますの!?信じられませんわ! 男性というのは、皆これほどにも知識に乏しいものなのかしら!? 常識ですわよ! 常識!!」
いや、一夏、流石にそれはないわ。つーかお前のお姉さん日本代表だろうが。
つーか俺まで巻き込むな、そんでこいつが非常識なだけだ。
「ルイ、代表候補生ってなんだ?」
「ばかか、読んで字のごとくだろ。国家代表の候補だ。」
「なるほど、つまりエリートか。」
ようやく理解したかこいつ、てかさすがに非常識過ぎないかこいつ。俺まで馬鹿にされたじゃねえか。
「そう、わたくしはそのエリートなのですわ!! 本来なら、わたくしのような選ばれた人間とクラスを同じくするだけでも奇跡! 幸運なのよ! その現実を少しは理解していただけるかしら?」
「そうか、ラッキーだな。」
こいつバカにしてんのか?
「バカにしてますの?」
「お前が幸運って言ったんじゃないか。」
「まぁわたくしは優秀ですから。貴方達のような人間にも優しくしてあげますわよ? 分からないことがあれば……泣いて頼まれたら教えて差し上げてもよくってよ? 何せ入試で唯一、教官を倒したエリート中のエリートですから!」
「あれ?俺も倒したぞ、教官。」
「はぁ?」
「倒したっていうか、いきなり突っ込んで来たのをかわしたら、壁にぶつかって動かなくなったんだけど」
「わ、わたくしだけと聞きましたが?」
「女子の中ではって話じゃないか?」
「ま、まさかあなたも?」
「俺は引き分けだ。」
元全国優勝者に勝てるわけねえだろ馬鹿か、つうかこいつら勝ったのか?いや一夏の話的にありえないな。
「そ、そうですわよね、そんな何人もいるわけが…」
そして話をしているうちにチャイムが鳴り出し、オルコットと一夏は自分の席に戻っていった。
あんなことばっかだとさすがに気がやられるな。まあこの程度では疲れも心が折れもしないが…。