転生したら武天老師って呼ばれるようになったんだが?   作:JOJI

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夏季休暇が終わって忙しくなってきました。
そして、今週に待ちに待った戦場が帰ってきます。言葉は不要か…身体は闘争を求めている


第16話

 

自分で言うのもなんだが、ワシの課した修業は超ハードじゃ。少なくとも普通の人では到底こなすことは出来ないものである。しかし、悟空とクリリンは強くなりたいという一心で毎日クソ真面目に続けておる。天下一武道会への出場というのもモチベーションの維持になっておるのだろう。

数ヶ月たった頃には全くへばらずにこなせるようになっておった。悟空はともかくクリリンも目を見張るほどの成長速度である。

 

そうして、天下一武道会があと1ヶ月と迫ったある日。

 

「なぁ、じっちゃん!」

 

「なんじゃ、悟空よ」

 

「そろそろ拳法を教えてくれよ! もう天下一武道会が近いしさ!」

 

「この修業もだいぶこなせるようになりましたし!」

 

「ふむ…拳法と言うてもわしからお主達に教えられるものはほとんどない。」

 

「「え!?」」

 

「わしが弟子に教える事は亀仙流の心構えただひとつじゃ。後の基本はお主たちがこなしておる修業の中に全て含まれておる。自分で気づいておるか分からんが、この7ヶ月間でお主たちの身体中全て余すことなく鍛えられておる。後はお主たちだけの拳法をこれからの修業で編み出すのじゃ。」

 

「そ、そうなんか…」

「確かに、修業で身体中鍛えられたけど…」

 

「武道とは勝つために励むものでは無い、己に負けぬためじゃ。これまでの修業を生かし、自分で考え、時に盗み、自分だけの拳法を編み出すのじゃ。天下一武道会は勝つために出場するわけじゃない。己の技量を試し、更に高めるために挑むためじゃ。」

 

まぁ、今のままでも絶対いい線行くと思うがの。しかし、今の武術界はそれなりに保っていると思うが今の悟空達に敵うものがおるかと言うとちと不安じゃ。悟空達の経験のためにも何か良い相手が居れば良いが…原作のようにワシが出るのも良いがちと変装に自信が無い、髪生えとるし。さて、どうしたもんか。

 

「というわけじゃから、武道会までの1ヶ月も特に拳法を教えることは無い。」

 

「「えー」」

 

「変わりに、仕上げのために10kgのリストバンドと靴を用意した。これからの1ヶ月はこれを着用して修業をするように」

 

「「げっ!?」」

 

 

 

などと、メニューを増やしながらもなんだかんだ悟空達は修業をこなし。いよいよ、天下一武道会の前日となった。

 

「いよいよ天下一武道会の前日じゃ。昨日言った通り明日からの準備は済ませておるな?」

 

「うん!」

「はい!」

 

「よし、では着替える前にその重りとかは取って良いぞ。」

 

「よかった! このままじゃちょっと恥ずかしいもんな…」

 

聞こえとるぞ。いいじゃろ、可愛げのあるアクセサリーじゃろうが

 

「おっ、身体が軽くなったぞ! まるで重さを感じねぇ!」

 

「ホントだ!」

 

「思いっきりジャンプしてみろ。飛ぶぞい?」

 

「「え?」」

 

言われた通りに思いっきりジャンプする悟空達。みるみるうちに姿が見えなくなった。

 

「ほー、よう飛ぶのう。」

 

「8ヶ月でこれ程なんて、これはかなりのものですね。」

 

わしの修業が良かったのもあるじゃろうが、主に彼らの才能あってじゃろう。

たん、と着地した悟空達は自分達の力に感激してはしゃぎだす。しかし、時間も迫っておるので支度を急かしておく。

 

「変な格好だな。」

「お前もな」

 

この時のために仕立てておいたスーツを悟空達に着てもらい。車に乗り込む、天下一武道会へは飛行機で行く予定じゃ。流石に飛んだりフウに乗ったりして行っては騒ぎになってしまうからの。

 

「では行ってくる。ファンファン、留守を頼んだ。」

 

「はい、気をつけて行ってらっしゃい」

 

「「行ってきます!」」

 

挨拶を済ませてぶぅ〜んと車を飛ばす。ちなみにこれは趣味で買った愛車である。ワシとて運転免許くらいとっておる。

 

「なぁなぁじっちゃん。」

 

「これ、話しかけるでない! 集中できんじゃろ」

 

もちろん、超ペーパードライバーじゃが。だいたい10年振りである。

 

 

「さて、私も行こうかしら」

 

 

 

 

「うひゃー! すげぇ人だなぁ。選手もたくさんいるのかな?」

 

「う、うん、そりゃ、たくさんいるだろうな…」

 

「ほれ、行くぞい。キョロキョロしてて迷子になるんじゃないぞ。」

 

武道会場に着いたワシらは受付を済ませて予選会場へ向かう。

 

「予選へ出場予定の競技者はこちらの会場へお入りください。」

 

「あっちか」

 

アナウンスに従って歩いていくとそれらしい会場へ着いた。

 

「ほ、ほんとに君たちが出場するのかね?」

 

「うん! そう、です!」

 

「は、はい。一応…」

 

戸惑う受付も無理もない。規定には10歳以上とは定められておるが、武術大会なだけあって大抵は成人した大人が相手になるので子供が参加することは無いのだ。

 

気をつけて、危なくなったら直ぐに参ったと言うんだよ、など忠告を受けた悟空達は予選会場に足を運ぶ。

 

「さて、付き添いはここまでじゃ。めいっぱい頑張ってくるんじゃぞ。」

 

「「はい!」」

 

「おっと、そうじゃ。その服のままじゃ試合などできんじゃろう。これを着なさい。」

 

と言ってスーツケースからお馴染みの山吹色に亀と書かれた道着を取り出して2人に差し出す。

 

「うおー、カッケーな!」

 

「結構派手ですね、負けたらかっこ悪いな…」

 

早速とばかりに服を脱ごうとする悟空。

 

「これ、ここで着替えようとするんじゃない。ちゃんと更衣室があるからそこで着替えんかい」

 

「こうい?」

 

「着替える場所だよ、ほら行くぞ悟空。武天老師様、行ってまいります!」

 

「じっちゃん!行ってきます!」

 

「うむ、頑張ってくるんじゃぞい。」

 

予選会場に入っていく悟空達の背中を見送っていく。

 

「ふむ、予選開始まで30分と言ったところかの。あやつももう予選会場に入っとるようじゃし、適当にぶらつくとするかの。」

 

 

 

 

予選会場に入った悟空はこれから起こる予選への戦いに高揚するが、悟空とは違って緊張しまくりなクリリン。幸いにも予選で当たることは無いが、予選で負けたら同じだとネガティブなことを言うクリリン。しかし、いざ予選が始まりそれぞれ試合で戦ってみると驚くべきほどに自分達が強くなっていた事に気がついた。

 

そこからは快調に試合を進め、2人とも見事予選を突破して本戦への切符を勝ち取った。

 

「ほぉ、見事なものじゃ。クリリンも最初は不安じゃったが、1戦目で自信を取り戻したようじゃし問題なさそうじゃな。」

 

「あ、あの爺さん浮いてるぞ…!?」

「い、一体何もんだ!?」

 

予選の様子を会場の窓から舞空術で覗き見していたワシはそう感想を述べる。まったく、なんでこう高く窓を貼り付けとるのか。まぁ、立ち見対策だと思うがの。

 

「あ、あの爺さんずりいぜ…俺がこうして土台になってんのに…」

 

「しょうがないじゃない、私は飛べないんだから」

 

あんまし、意味はなさそうじゃが。予選の覗き見に来たら同じように覗き見に来たブルマと合流した。どうやらボーイフレンドとなったヤムチャの応援に来たらしい。

まぁそんなことはどうでも良いかの。さて、あやつの様子はどうかのう?

 

「第4ブロック最終試合、始め」

 

「へっへっへっ、こんな小娘が相手なんてツイてるぜ!」

 

「…」

 

おお、やっとるやっとる。ワシが見た先には白い道着を着たハゲの巨漢と対峙してる青い長髪の10代ほどのカンフー服を着た女性がいた。

 

「本戦頂き〜!」

 

自信満々に放たれた拳はしかし、女性に紙一重に避けられ土手っ腹に拳が突き刺さる。

 

「おわぁ…ぐふっ」

 

その一撃により気絶した巨漢が倒れ、女性が本戦へ出場が決定した。

 

「あの4番のところの女の人凄いですね」

 

「あんなデカい男の人を一撃でのしちゃったわ!」

 

「なかなかの達人のようじゃの。さて、ブルマよそろそろ本選会場に行った方が良さそうじゃわい。早めに行って良い席を確保せんとな。」

 

「そうね!」

 

そろそろと思ったワシとブルマらは本選会場のいい感じに見える席を早めに確保するべく会場へ向かった。今の天下一武道会は昔より会場が広くなり、合わせて武舞台や観客席も広くなったのだ。故に階段状に席が設けられておるので良い席を確保しないとよく見えなくなるのだ。まぁ、わしはあまり関係ないがの。

 

そして、良い感じに見える席を確保したワシらは本選開始を今か今かと待ち。

 

「皆様、大変長らくお待たせ致しました! それでは、これより天下一武道会を始めます!」

 

 

 

 

 

 




今作の天下一武道会は原作よりも人気があるので、それに合わせて武舞台も広く改装してます。ブウ編の時よりちょっと小さいくらいを想像していただければ。

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