転生したら武天老師って呼ばれるようになったんだが? 作:JOJI
昼休憩が終わり、いよいよ天下一武道会が開催される時間となった。会場の観客席では遠路はるばる見に来た観客達がごった返しており全て満席である。会場ではチラホラとテレビ局が来ておりカメラを回している。
「はるばるお集まり頂いた皆様!大変長らくお待たせ致しました!まもなく、第1試合クリリン選手対バクテリアン選手の対戦が始まります!」
「クリリンって亀爺さんの弟子だったけ? 悟空と一緒にいたやつよね?」
「おおそうじゃ。悟空に劣らず良い才能を持ったやつじゃぞ。」
「へー、そんな強いんか?」
「さぁ、何せ組手も何もやっとらんからの。」
「「え?」」
ちなみに対戦表は会場付近の上映スクリーンに映し出されており、こんな感じになっておる。
第1試合 クリリン対バクテリアン
第2試合 チュンリー対ヤムチャ
第3試合 ナム対ランファン
第4試合 孫悟空対ギラン
第1試合のクリリン対バクテリアンの試合は会場中にも充満するほどの悪臭を漂わせる大男という1度参加する最低限のマナーを見直さなければならないバクテリアンを相手にクリリンは大苦戦しあわや1回戦で敗退かと思わせたが、鼻がないというキャラ作画の都合を逆手にとって逆転して勝利した。
そして、一旦会場を消臭するために小休憩を挟んで2回戦へと移行する。
「臭いのう、まだ臭うとるわい。ああいう輩は参加禁止にしなければならんな…」
「そうね…ああいうのが優勝しちゃったら天下一武道会はおしまいだわ。」
「皆様、大変お待たせ致しました!これより第2試合、チュンリー選手対ヤムチャ選手の試合を始まります!」
「あ! ヤムチャ様の番だ! ヤムチャ様ー!」
「チュンリーって女性ぽい名前みたいだけど、誰かしら?」
「選手の入場です!」
まず武舞台に上がったのは短髪に胸部分に楽と描かれた特徴的な武道着を着た男、ヤムチャである。
「こちらがヤムチャ選手です!」
「ヤムチャー! 頑張れよー!」
「頑張ってください!ヤムチャ様ー!」
「頑張ってヤムチャー! 相手が女性でもギッタンギッタンよ!」
そして次に武舞台に現れたのは、暗い青髪のロングヘアーで白いチャイナドレスに身を包み茶色いタイツにカンフーシューズという出るところが出ている美女、チュンリーである。
「うひょ〜! すっげー美人じゃん! やったな!ヤムチャ!」
「…うーん? なーんか見たことあるような…」
「ふふふ、よう似合うとるわい…流石ワシのチョイス…(小声)」
会場も現れた美女に大盛り上がりであり、対戦相手のヤムチャを羨む声が多数である。
(チュンリーか…武道会に出場できるほどの女性なのにまるできいたことのない名前だ…それにしても、可愛いな…。)
ふむふむ、ヤムチャの心の声が聞こえるようじゃわい。多分、ファン…じゃなくチュンリーに見惚れておるな?
「それでは第2試合、初めー!」
試合の合図が上がり、すぐさま構えるヤムチャであるが相手のチュンリーは手を後ろに組んだまま直立していた。
「ッ…(な、なんだ? 構えないのか…スキだらけに見えるし闘争心も感じられない…余程自信があるのか? 予選の時もあっという間に相手を倒していたと聞いたし、こっちからしかけてみるか…!)」
ヤムチャは構えたままジリジリとチュンリーへ距離を詰めていく。そして後約7歩と言ったところでグッと力を込める
「はぁー!」
ヤムチャはチュンリーへ飛びかかり飛び膝蹴りをチュンリーへ当てようとするが紙一重に躱されて逆に手の平で胸を押されて体勢を崩し後頭部から地面へ激突してしまう。
「あがっ!? くっ!」
すんでのところで受身が間に合いすぐさまチュンリーから距離をとるヤムチャ。その目には先程の攻防での驚愕がある。躱されることは視野に入れていたがまさか反撃で体勢を崩されるとは思わなかったからだ。
「おーっとヤムチャ選手、先制で飛び膝蹴りを放ちましたがチュンリー選手はこれを避けて逆にヤムチャ選手に反撃しましたー!」
「…くっ、てやぁー!」
ヤムチャは反撃とばかしに素早いパンチや蹴りをチュンリーに当てようとするが全てひらりひらりと紙一重に避けられてしまう。
「はっ、せいっ、でりやぁ!!」
「な、なんということでしょう! ヤムチャ選手、素早い攻撃ですがチュンリー選手には全く当たりません!」
「はぁはぁ、くそ!」
「…どうしました? もう、息が上がっているようですよ? 随分と実践で鍛えられているようですが、無駄が多すぎますね。」
「なっなんだと!! 」
予想とは違った展開に観客達も唖然としている。
「な、なんかヤムチャのやつ不味いんじゃねぇか?」
「だ、大丈夫ですよ! ヤムチャ様には狼牙風風拳があるんですから!」
ヤムチャは少し距離を取って構え直し、先程よりも鋭い構えを取った
「そこまで言われちゃ、狼牙風風拳をお見舞いするしかないな…!」
ヤムチャはそういうと鋭い構えのまま姿勢を低くし重心を前にかたむけた。
「行くぞ!狼牙風風拳ッ!」
ヤムチャが素早く距離を詰めてチュンリーに凄まじい連撃を放つ。そしてチュンリーはここに来て初めて両手を解放した。
「ハイィーッ!」
「…っ」
なんと、チュンリーはヤムチャの素早い拳の連撃を全て受け流していく。シュッと風を切るような音を放つ連撃をまるでものともしない柔拳で受け流し続ける。
「な、何故だ!? 俺の狼牙風風拳が当たらない!?」
「足元がお留守ですよ」
チュンリーはヤムチャの動揺による一瞬のスキをついて足を叩き、バランスを崩したところをチュンリーはなんと額にデコピンを打ち込んでヤムチャを後方へ吹っ飛ばす。
「あがっ!? くぅっ!!」
デコピンとは思えない凄まじい衝撃で場外付近まで吹っ飛んだがヤムチャはすんでのところで体勢を立て直し踏ん張ることで立ち止まった。
「はぁっはぁっ」
「ふふ、いい技でしたね。連撃の最中は足元が隙だらけなのは頂けませんがね。」
「そ、そいつはどうも…それも貴方にはどうやら通用しないようだ。貴方は一体何者ですか?」
「私はただのしがない武道家ですよ。さて、そろそろ終わりにしましょうか。こちらも一つ、技をお見せしましょう。」
「な、なに!?」
そう宣言したチュンリーは流れるように構えをとる。それを警戒してヤムチャも同じく構えをとるが、その瞬間チュンリーは既にヤムチャの懐に潜り込んでいた。
「はっ!?」
ダンッと力強い踏み込みによる音が遅れて響き渡る。チュンリーは背中をヤムチャに向けるような体勢で突っ込み、体を突き出すようにヤムチャにぶつかる!
「鉄山靠ッ!」
「ぐはっ!?」
防御が間に合わず、まともに食らったヤムチャはそのまま場外の壁まで吹き飛び、ぶつかった衝撃で気を失った。
「あら、ちょっと強くしすぎたかしら?」
「……はっ!? じょ、場外っ!! チュンリー選手の勝利です! す、すごい! まるで白昼夢を見ているような一戦でした!恐ろしい強さですチュンリー選手!ヤムチャ選手が全く手も足も出ませんでした!」
観客が呆然とする中、実況の人がいち早く立ち直ってチュンリーの勝利宣言をする。そして、遅れて我に返った観客が勝利したチュンリーに歓声をあげる。
「す、すげぇ。ヤムチャが負けちまったぞ!あの姉ちゃん強ぇなぁ!」
「あ、あのヤムチャって人凄く強かったけどあのチュンリーって人には全く手も足もでてなかったぞ!って、次俺があの人と戦うじゃんか!?」
覗き見していた悟空とクリリンはそれぞれ驚きの声を上げて、クリリンは次に戦う相手の強さに頭を抱えた。
会場ではヤムチャ様ーっと飛び出してきたプーアルのハリセンにより意識を取り戻したヤムチャとチュンリーが一礼し、お互いを称えて握手をしていた。
「良い拳法でした。もっと腕を磨けば素晴らしい武道家になれますよ。」
「いえいえ、俺なんてまだまだだと思い知らされました。」
そう話しながらチュンリーとヤムチャは控え室へと入っていく。続いてナム対ランファンの試合はランファンによるお色気により苦戦したが何とか反撃したところ、なんとランファンが下着姿になり観客の男どもが湧き上がる試合となったが、何とか己の視界を封じたナムによる手刀でランファンは意識を失いナムの勝利となる。
続いての悟空対ギランの試合はギランの怪獣故の怪力をものともしない悟空にギランはグルグルガムというものを体内から吐き出して悟空を巻き付ける。あわやピンチとなった悟空だが、なんと悟空からしっぽが生えてすんでのところでギランの攻撃を避ける。グルグルガムを内側から引きちぎって反撃というところでギランが降参して悟空の勝利となった。
観客ではブルマとウーロン達が次の満月に怯える中、1度小休憩となった。
ファンファンは武泰斗様の弟子でありますが、亀仙人からも色々教わっています。
今回のAC6が自分はシリーズ初めてですが、何とか3周をクリアして一区切りつきました。2週目以降はリペアキット縛りでやっていたのでめちゃくちゃ時間がかかりました。