転生したら武天老師って呼ばれるようになったんだが? 作:JOJI
占いババの一件の後、次の天下一武道会に向けて各人修行を積んだ。悟空はワシの元で数ヶ月ほど気の修練を積んだ後に修行の旅に出した。悟空には広い視野を持って様々なことを学んだ方が効果的だと思ったからだ。もちろん筋斗雲はなしで走る泳ぐ飛ぶなど己の身体のみに頼って旅をするように教えた。クリリンは引き続きワシの元で修行を積み、ヤムチャはワシの元で基本から鍛え直すことにした。
そうしてあっという間に時間が過ぎて天下一武道会当日となった。
【まもなく、パパイヤ島ドリアン空港、パパイヤ島ドリアン空港に到着します。お座席のシートベルトをお締めください。】
「いよいよ、天下一武道会か。」
「今度はヤムチャ様が優勝ですね!」
「そうはいきませんよ、ボクがいますからね!」
「いいだろう、3年間の修業の成果をみせてやるさ」
「あら、2人ともファン姉さん、じゃなかったチュンリー選手の事忘れてないかしら?」
「それと、悟空もな!」
「あら、私は今回出場しませんよ?」
「え?そうなの?」
「あれは悟空くん達が向上心を失わないために一芝居打っただけのことです。しかし、悟空くん達は天下一武道会に優勝した程度で向上心を失わない子達だと分かった今、それをやる理由はありません。」
「そ、そうですか…良かった…」
「ですが、悟空君達がもっと上に上がってこられれば話は別ですが…」
「「ヒェッ」」
「これ、若いもんを揶揄うのはその辺にせんか。」
「はーい」
空港からタクシーへ乗って天下一武道会の会場に足を運ぶ。会場は本番前日だと言うのに既に大勢の人でごった返していた。
クリリンとヤムチャはさっさっと受付を済ませる。一応、悟空が受付をしたか確認をしてみたがまだのようだ。
「しょうがないやつじゃな。あいつ忘れとりゃせんじゃろうか?」
「それは無いんじゃないでしょうか武天老師様。あいつ、この日をすごく楽しみにしてて旅立つ前に何回も日にちを確認してましたし。」
「あと五分しかないぞ。」
「よう! 誰かと思えばチュンじゃないか!」
「ん? おお、なんじゃ鶴じゃないか。随分と久しぶりじゃないか、お主も出るんか?」
「バカを言え、お主と違ってもうそんなはしゃぐ歳じゃないわい。今年はワシの一番弟子達の付き添いじゃよ。」
「武天老師様、鶴とはもしかして…?」
鶴と久しぶりの会話をしていると後ろにいたクリリンが聞いてくる。そういえば、紹介してなかったな。
「うむ、鶴仙流開祖の鶴仙人じゃよ。勝手にワシの双璧とか言われちょる」
「いい!? このお方が武術界の二大巨頭とされ、武天老師様と名を連ねるあの鶴仙人様!?」
なんか、ヤムチャがやけに解説口調にそんな事を言う。鶴のやつもあの最初の天下一武道会以降随分と有名となった。
「全く、迷惑なこっちゃ。規模で言ったらわしの方が断然上じゃろうに。」
「ほっほっほっ、世の中は規模より質じゃよ鶴よ。と、言ってもどうやら質の良いやつを連れてきたようじゃが?」
「ふん、紹介してやろう。ウチでトップの実力を持った3人じゃ、お前たち自己紹介をしろ」
すると鶴仙人の後ろにいた3人の男女が前に出てくる。3人とも鶴とお揃いのカンフー服に身を包ん出おり、1人はヤムチャと同じくらいの身長の男でもう1人は青い髪に赤いリボンを頭に結んでいる。そしてもう1人は白い肌が特徴的なクリリンと同じくらいの身長の男の子?である。
「初めまして武天老師様、俺は鶴仙人様の元で修練を積ませてもらっている天津飯です。」
「初めまして、ランチと言います。」
「チャオズです」
「おお、初めまして。これ、お前たちも挨拶せんか」
「あ、はい! 初めまして! クリリンです!」
「ヤムチャです!」
鶴の弟子達に挨拶をしたクリリンとヤムチャだが、視線が完全にランチちゃんに向いている。クリリンはともかくヤムチャはダメじゃろ
「あと、この場にはおらんが孫悟空と言うやつが今回出場する予定じゃ。見かけたらよろしくやっておくれ」
「ふん、まぁせいぜい頑張ることだな。まぁ、優勝はウチの弟子達だがな!」
「はっはっはっ、つまらんジョークじゃな! 優勝はワシの弟子に決まっとるんじゃろ!」
「なにを! この白髪頭が!」
なんじゃと! わしの気にしてることを!
「だまれ! この中途半端ハゲ!」
「へん! ゆくぞ、アホの相手はしてられんわい!」
「えっ、あの失礼しました!」
言うだけ言って去っていった鶴仙人の後を3人の弟子はワシらにペコペコした後について行った。全く、アホな師匠を持つと弟子も苦労するの。
「大丈夫なの? あのじーさん」
「ふふ、いつも通りですよ。あの二人は」
「そんな事より、あと1分しか時間が無いぞ!」
ワシらがだべっている間に受付時間がもう残り1分を切っていた
「やむを得ん、プーアル悟空に化けて受付だけは済ませよう!」
「はい!」
やむを得ずプーアルに化けてもらって受付を済ませようとした時に、覚えのある気がどんどんと近づいて来ているのを感じた。
「いや待て、来おったぞ」
「おーい! 皆ー!」
ようやく来た悟空をみんなで囲んでいる間にワシが受付を済ませておく。どうやらワシの言いつけを素直に守って筋斗雲を使わずに更に飛行機も使わずに来たようだ。しかも、ここから地球の反対側まで離れているヤッホイという島国から泳いでやってきたという。
そう話している間にも武道会の予選の時間が迫って来たので悟空達は着替えるために会場の更衣室に向けて走っていった。
「さて、予選が終わるまでブラブラするとしようかの。久しぶりのデートじゃなファンファンちゃん」
「ふふふ、そうね5年ぶりくらいかしら。最近、弟子ができて忙しかったものね」
「あれ、そんな経ったか。」
「この、老年夫婦め。あーあ、私もヤムチャとデートしたいなー」
「俺とじゃダメか?」
「豚とデートなんて面白くないわよ」
「おいおい、獣人差別かよ…」
予選開始後、見事にブロックがバラけた悟空とクリリンとヤムチャは順調に予選を進めて行った。
「すげーな! ヤムチャもクリリンも前よりうんと強くなってる!」
「へへん、修業の成果はまだまだこんなもんじゃ無いぞ!」
「それにしても、悟空も随分と腕を上げたじゃないか。あのチャパ王が手も足も出なかったぞ」
「にひひ〜」
「おや? 先程見かけなかった奴がいるな? お前が先程武天老師様が仰っていた孫悟空と言うやつか?」
悟空達が雑談をしていると天津飯が近づいてきた。
「ん? オラ孫悟空だけど誰だおめ?」
「俺は鶴仙人様の弟子で天津飯という。よろしく頼む」
「鶴仙人?なんか、聞いたことあんな…?」
カリン塔登った時にカリンから超聖水を取ったひとりとして聞いたはずだが、その後の悟飯と亀仙人の話のインパクトで忘れてしまっているようだ。
「なんだ知らないのかお前、鶴仙人様というのは武天老師様の次に武術界で偉いと言われているお方だぞ?」
「へー、じゃあじっちゃんの次にすげぇ奴ってことか!?」
「まぁ、そういう事でいいんじゃないか?」
「…俺は構わないが本人の弟子の前であまり次とか言わない方がいいぞ。ここには俺達以外にも鶴仙流の門下生は沢山いるからな。 」
「あっ、すまない。気を使えなかった許してくれ。」
「いや、気にしていない。実際そうだろうからな…武天老師様を間近で見て確信した。あのお方はまさに武術の神様と言われるほどのお方のようだ。常に動きに無駄が無く一切の隙が見えなかった、恐ろしい程のお方だ。」
「うん、じっちゃんはすげぇ。オラ前よりもずっと強くなった自信があるのにまだじっちゃんには全然勝てる気がしねぇや。」
『3ブロック、99番、100番の方ー!』
「どうやら出番のようだな。武道会場で戦えることを楽しみにしている。」
「ああ、オラもだ」
天津飯との顔合わせでやる気の上がった3人は順調に予選を進めていき見事天下一武道会出場への切符を獲得したのであった。
「すごーい! やったじゃない! また3人揃っての出場ね!」
「うむ、よくやった。この調子で本番でも頑張るんじゃぞ」
「「「はい!」」」
予選を終えた3人は会場内の屋台の付近で亀仙人達を見つけて予選突破の報告をしていた。
「そういえば、鶴仙人様の弟子達も予選を突破したみたいですよ。3人とも」
「ほぉ、そうかそうか。鶴仙人のやつが一番弟子と謳っておったからかなりの腕なんじゃろうな」
もちろんワシは天津飯とチャオズが予選を突破することは予想していた、原作キャラだし。この時点でも悟空と互角の腕を持っているはずだからである。しかし、ランチが鶴仙人の弟子になっていたことは予想していなかったが本編でも結構フィジカル強かったようだしちゃんと鍛えたら強いのかもしれない。
『まもなく天下一武道会をはじめます! 出場者は武道場本部にお集まりください!』
「ふむ、そろそろ時間じゃな。」
「武天老師様、こんなところにいてちゃんと席は確保してるんですか?」
「ほっほっほ、ワシを誰だと思うとる。これでも天下一武道会のスポンサーで武術界の大御所じゃぞ。今回はVIP席でのんびり見させてもらうわい。」
「自分で言うんだ」
「前回はお忍びのつもりでしたものね。」
「お主たち、鶴の弟子達に目にもの見せてやるんじゃぞ!」
「「あ、はい」」
「目にものってなんだ?」
亀仙人達と別れた悟空達は武道場の控え室で始まるのを今か今かと待っていた。天津飯達も合流して有名所同士交流していた。
「あれ、そういえばランチさんでしたっけ? 予選で見かけなかったですけど、どこにいらっしゃったんですか?」
「ああ、えっと〜」
「彼女はすこし特殊なんだ。あまり詮索しないでやってくれ。」
ふと気になったのかヤムチャがランチへと質問すると天津飯がフォローするようにそう言う。
「そ、そうなんですか。すみません」
「い、いえ。いずれ分かりますから」
「え?」
「はーい! 出場者の皆さん集まってくださーい!」
話している間にくじ引きの時間がやってきたので話を中断して呼ばれた場所へと向かいくじを引きお互いの対戦者に闘志を燃やす。
『皆様大変長らくお待たせしましたー! 只今より第22回天下一武道会をはじめます!』
「おお、ようやく始まるわい。全くまさか鶴と同じ席とはスタッフも気が利かんのう」
「全くじゃ、こやつと一緒じゃと息が詰まるわい。」
「それ、俺のセリフなんだけど」
VIP席に案内されたと思ったらそこには先に鶴の奴が座っていた。どうやらやつもVIP対応だったらしい。2つ別れた席の片方にファンファンとブルマとプーアルが、もう片方にワシとウーロンと鶴が座っている。
第1試合である天津飯とヤムチャの試合が始まる。最初の攻防から一般のものでは捉えられないほど飛ばして互角の攻防を繰り広げた2人だが、ヤムチャの新狼牙風風拳を天津飯は真正面から撃ち合って破ったのは驚きである。
「ほう、天津飯と言うやつかなりの腕じゃな。ありゃ、ヤムチャのやつ負けるぞい」
「え!?」
「くっくっく、お主のところのヤムチャもかなり腕が立つようだが天津飯には敵わんようじゃな。」
「ヤムチャ負けちゃうの?ファン姉さん!?」
「…ヤムチャさんではかなり厳しいでしょう」
そう言っている間にもヤムチャが跳ね返された気功波を避けて上空へ飛び上がった隙を追いかけた天津飯の蹴りをまともに食らって気絶した。天津飯の勝利である。天津飯は気絶したヤムチャを背負って拍手喝采を浴びながら会場を後にしている。
続いての試合はランチと男狼という奴の試合だった。男狼の猛攻をものともせずに受け流してランチは男狼の大振りの一撃の力を利用して投げて関節をキメた。
「決まりじゃな。なかなか見事な柔術じゃな。」
「黒髪のランチは自分から攻めることには性格的に向かないからな、カウンターの柔術を教えておる。少なくとも先のヤムチャくらいならば捌ける程じゃぞ?」
「ほぉ、そいつはなかなかなもんじゃ」
男狼がカウント負けを待つばかりであったが、しかして不意にランチがくしゃみをしたことで手が緩んだ隙に抜け出した。
「ん? 髪が金髪になったわよ?」
「気の質も別人のように変わりましたわね。なるほど、多重人格者ですか」
先程とは打って変わってランチの熾烈な猛攻に男狼は見事にボコボコにされて場外へと吹っ飛んで行った。ランチの勝利である。
「先程とはうってかわって熾烈な徒手空拳じゃのう。熾烈な攻撃の中にしっかりと技も宿っておる。」
「あのランチに技を教えるのには苦労したわい」
続いてのクリリンとチャオズの試合である。クリリンはチャオズの巧みな舞空術の動きに苦戦するが何とか接近戦に持ち込むことで攻めるが空中へ逃げられてしまう。そこからはどどん波という気功波で上空から一方的にクリリンを追い立てる。
しかし、機敏な動きでチャオズのどどん波を避け続けるクリリン、恐らくチャオズが消耗するのを待っているのだろう。チャオズもこのままでは消耗するだけだと察したのか勝負を決めにどどん波を思いっきりため出した。
「チャオズめ、勝負を焦ったか!」
クリリンもその隙に気を溜め出し、チャオズがどどん波を放ったと同時に空へと飛び上がる。そしてチャオズに溜めたかめはめ波を放ちチャオズはこれに直撃する。そのまま場外へと吹っ飛んで行った。クリリンの勝利である。
「超能力を使う隙もなくやられてしもうたか、まだまだ修業不足じゃな。」
「クリリンの方が1枚上手じゃったようじゃな!」
「ほざいておれ!」
続いての試合のパンプットと悟空の試合は一瞬で悟空の勝利に終わった。さすがに彼奴じゃ悟空の相手にはならんかったようじゃ。
続いての天津飯対ランチの同じ門下生同士の戦いである。天津飯は終始余裕を残した動きだったがランチは二身の拳という分身を作り出す術で自身のもう半身を出し完璧なコンビネーションで天津飯を攻め立てた。しかし、力が半減してしまうという弱点をつかれて太陽拳という目くらましの技で隙を作り一気に攻めた天津飯に倒されてしまい、天津飯の勝利に終わった。
「二身の拳とは興味深い技じゃな。」
「二身の拳で人格が別れるのは副産物じゃが自分同士だからこそできる抜群のコンビネーションはかなり厄介じゃぞ? それ故に弱点もかなり厄介じゃが」
続いての試合も同じくクリリンと悟空の門下生同士の試合となった。2人の試合はとても熾烈を極めた戦いとなった。お互い一歩も引かず互いを高め合うような攻防だ。1度クリリンが隙を見て悟空のしっぽを掴んだ時はヒヤリとしたが悟空は見事しっぽの弱点を克服しておりクリリンの作戦は徒労に終わった。その後は悟空がクリリンには見えないスピードで動き、クリリンが混乱している時に不意打ちに攻撃を食わせて場外へと吹っ飛ばした。悟空の勝利である。
「な、なんという奴じゃ。このわしでも追うのがやっとな程の動きを見せるとは…」
「ふむ、悟空の奴まだ余裕を残しておるな。随分と腕を上げておる。」
悟空はどうやら休憩を挟まずに続けて試合をするようだ。次の試合は天津飯と悟空、どちらが勝ってもおかしくない試合じゃ。
悟空と天津飯が会場で向かい合い、試合が始まるのを今か今かと待っている。
『いよいよ、天下一武道会決勝戦が始まります!天下一の名誉と500万ゼニーを手にするのは果たしてどちらの選手となるか! 今、試合のゴングがなります!』
「残念ながら、そのゴングはなることは無い。」
試合が始まる直前、突如無数の気弾が会場を襲い爆発を起こした。
「なに!?」
ワシがこのような邪悪な気が近づいてくるのに気づかなかったじゃと、いやまるで唐突にその場に現れたかのように無数の邪悪な気が出現しおった。それに、この気は!?
「この会場は今から絶望を届ける第一歩となる、このピッコロ大魔王の復活の第一歩とな!!」
無数の魔族の中心にはかつて己が倒し師が命と引き換えに封印した大魔王がかつてと同じように邪悪な笑みを浮かべていた。
仕事が忙してくて書けませんでした。申し訳ナス。
感想と高評価よろしくお願いします! 私のモチベーションのために!(私欲の塊)