転生したら武天老師って呼ばれるようになったんだが? 作:JOJI
とゆうか神様の口調がいまいちよく分からない…
準決勝の1回戦目である天津飯対悟空の戦いは原作通り悟空の勝利に終わった。天津飯は死力を尽くして戦ったが悟空の力はそれをはるかに上回っており重りを脱がないまま試合は終わった。
悟空のやつ、随分と腕を上げておるな。神様の元の修行は随分と刺激になったらしい。
さて、気になるのは次の試合だ。ファンファンとピッコロは正直、実力ははるかに離れている。純粋な気の総量も経験も技術も全て下回っているからだ。そして、今回は別にわしは何も言っておらん。ファンファン自ら武道会に出たいと言い出したのだ。さて、何をするつもりなのやら…
なんなんだこの女は!?
試合が始まり、ファンファンという女と戦い始めて数分程だったが俺の攻撃がかすりもしない! 既に重りは脱ぎさり本気で戦っているというのにだ。
まさか、武天老師以外にもこの俺の障害があったとは…!
「ズダダダダタッ!」
「ふっ、よっ、とっ」
フェイントも織り交ぜた連撃は容易く防がれ、渾身の気弾は気の圧を飛ばされるだけで吹き飛ばされる。そして、俺を最も苛立たさせるのはこの女は全くの本気ではないということだ。
「はぁ…はぁ…はぁ…」
「…ふ、うふふふ」
「…、何がおかしい?」
「いえ、ごめんなさい。でも、ちょっと嬉しくって」
「…何を言っている?」
「あんなに嫌っているように言ってるのに、若い頃の彼にそっくりな拳法を放つもの」
「…いったい、誰のことだ?」
「亀ちゃん…いえ、武天老師によ…」
「な、なに!? デタラメを言うな! この俺があの男にそっくりな拳法を使うだと!?」
「まぁ、でも似ちゃうのも仕方ないわよね。しばらくの間、彼に師事したのだから」
「バカを言うな! 俺は師事などしていない! やつが勝手にやっている事だ!」
そうだ、俺はピッコロ大魔王の生まれ変わりだ。やつに封印された父の無念を晴らすために虎視眈々と機会を伺い、やつを殺すためにやつの拳法を学習しただけだ!
「くく、そこまで言うならこの俺様のオリジナルの取っておきを見せてやろう。本当はやつを殺すための必殺技だったが…!」
二本の指先を気を集中させやすい額付近へと近づける。そして、指先に一点に集中させて気を貯める。この技は気を貯めるのに時間がかかる故にこの間は隙だらけだ、だがこの女は舐めたことに俺が技を完成させるのをじっと待ってやがる。
「こいつを受ける覚悟はあるか!!」
「…いつでもどうぞ」
ちっ、舐めやがって…だがこいつを受けてもその余裕が保っていられるか!!
「食らえ! 魔貫光殺砲ッ!!」
ズォビッ!!
気を先端の一点に集中させ更に回転を加えることで貫通力を増した技だ。受けようものなら容易く守りを打ち破ってそのからだを貫く。避けようにも既に撃った魔貫光殺砲の方が早いはずだ!
「鶴ちゃん、技を借りますよ! どどん波ッ!!」
ズビッ!!
「な、なに!?」
俺の魔貫光殺砲とやつの技がぶつかり合い、衝撃が走る。そして、徐々にだが俺の魔貫光殺砲が押され始めた。馬鹿な、まさか、俺が負ける…?
「いや、まだだ…俺は負けんッ!!」
身体中から気をかき集め再度撃ち放った。威力を更に上げた魔貫光殺砲はやつの技を打ち破り奴に差し迫った。
「なっ…ふっ!!」
しかし、信じられんことに女は急激に気を上昇させると俺の魔貫光殺砲を腕ではじき飛ばしやがった。流石に弾いた腕にはかなりの傷が見えるが戦闘の続行にそれほど支障はないだろう。代わりに俺は気力を使い果たし奴との戦う力は残っていない。ここらが潮時か…
「ちっ、きけn」
「参りました!」
「…なに?」
「この腕では試合の続行は難しいです。降参します。」
『はっ…え、えー…ファンファン選手の降参によりマジュニア選手の勝利が決定いたしましたー!』
俺が呆然としていると奴が俺に近づき手を差し出してくる。
「先程の技、とても良い技ですね。」
「なっ、ふざけるな!!」
情けをかけられた戦いに意味は無い、バカにされたと感じた俺は女に掴みかかるがその手は横から伸びた手に掴まれて止められ口に何かを突っ込まれた後に突き飛ばされる。
「こらこら、無茶しおってからに…お主も傷ついたレディーに掴みかかるでない」
口に突っ込まれたものを思わず飲み込んでしまい、そして消耗した気が戻ったことに驚く。これは話に聞く仙豆というやつか!
「くっ、貴様、武天老師!」
「せっかくのチャンスじゃ、次の試合のワシの一番弟子に揉まれてこい。きっと、良い試合になるぞ」
「ふざけるな、今の戦いは明らかに俺の方が負けていた! 情で勝ったとは言えん!」
「何を言っとる、これは
「…ちっ、後悔するなよ。貴様の弟子の次は貴様だ!」
「楽しみにしとるよ」
「それで、知りたいことはしれたか? ファンちゃん」
「ふふ、秘密です」
「え〜」
そして、小休憩を挟みいよいよ決勝戦が始まった。お互い己の重りを脱ぎ捨てて最初から本気を試合をくりひろげた。試合はこれまでの試合で手の内を晒していない悟空に対し、既に手の内を先の試合で晒したピッコロの方が不利に進むかと思われたが、ピッコロは先の試合で何かを掴んだのか動きが先程より洗練されており悟空と互角の戦いをくりひろげた。
試合の最中にピッコロが会場の被害をお構い無しに特大の気功波を撃とうとしたが悟空が空中に飛び立って狙いをずらし、更に放たれ避けられた気弾が地上へ被害を出さないように亀仙人が回り込んで空へとはじき飛ばした事で事なきを得た。
更に、ピッコロが気功波を放つも悟空が負けじと放ったかめはめ波で跳ね返されそれをまともに受けたピッコロは被っていた帽子や道着がはだけた事でピッコロ大魔王に似ている事が露見してしまう。
しかし、意外な事に逃げた観客は少なかった。それは本来よりピッコロ大魔王が世界に与えた恐怖が少なかったというのもあるだろうが、この場にはそのピッコロ大魔王を倒した武天老師が居るはずだから。そして、一部の格闘ファンはこの試合を見逃すことの方が人生の損失だと言う者もいた。
当然、ピッコロは観客のその反応に面白くなさそうにしていたが
そこでピッコロは前の試合で見せていなかった切り札を使った。巨大化である。
5mを超える巨体になったにもかかわらず、以前と変わらないスピードで悟空を追い詰めるかと思えたがここでも悟空は巧かった。巨大化したゆえに生まれてしまった死角を見抜き、そこを攻める立ち回りに切り替えたのだ。
「ふぅむ…実に巧い、あの速さで直ぐに弱点を見つけるとは…いったいどのような修行を悟空に課したのですかな? 神様、」
思わずと言った様子で鶴仙人が感嘆の言葉を出す。そして、この試合が始まって直ぐにブルマが用意した身内用のVIP席に入ってきて共に試合を見ていた神様に質問した。
「…私からは何も、彼の修行は私の付き人であるミスターポポに任せていたゆえ…強いて言えば彼自身の力の向き合い方を教えたくらいですかな。」
「悟空自身の力とな…?」
神様はワシと鶴仙人以外が今の試合に夢中で神様たちの話に気づいていないことを確認して話し出した。
「武天老師は既に気づいているであろうが…孫悟空はこの地球で生まれた生き物ではない。」
「なっ…」
「…」
「姿形はこの地球の一般的な人間と同じではあるがその内に秘めた力は人間とは比べ物にならないほど強大…そして、しっぽが生えている間は満月の夜になると大猿になり理性がなくなって暴れ出す特徴、人間にも狼に変身する事例はあるがあれはそんな可愛いものでは無い…」
そして少し間を置いて、そしてと続けた
「今から約20年前にこの星の外から丸いボールのような隕石らしきものが飛来してきた、その規模であれば地表に及ぼす被害は少なく落ちる場所は人のいない山奥だったため見逃しておった。しかし、ふと気になったため覗いて見たらそれは隕石ではなく入れ物であったのだ。その入れ物の中におったのが、」
「悟空じゃったというわけだ。で、神様は悟空を危険に思っているわけか?」
「悟空を弟子に迎えるまではな…しかし、杞憂であった。確かに大猿になるのは危険ではあるが、しっぽのない今は問題は無い。彼は唯ひたむきに強くなりたいと思う地球が誇る武道家であった。故にその事について話したことがあったのじゃ」
「なっ…」
この言葉には流石のワシも驚いた。神様が悟空が宇宙人であることを察していることにも少なからず驚いてはいるが、悟空がその事を知るのはもっとあとのはずだからである。
「それで、悟空は?」
「フッ、こういいよった『なんだ、そっか』とな。何となく、自分が他の者と違うと察しておったのだろう。」
更に神様は悟空との会話を思い出して話し出した。
『そ、それだけか? わたし、結構重めなこと言ったはずだが?』
『つまりオラがよくわかんねぇ入れもんで地球に来た宇宙人かもしれねぇってことだろ?』
『そ、そうだか? 結構ショックじゃない? 地球人かと思っていたのに急にあなた宇宙人ですって言われた訳だが…』
『神様の言いてぇ事はよくわかんねぇけど…でも、オラはじっちゃんに拾われて育ったんは事実だ。その後にブルマ、亀仙人のじっちゃん、クリリンにヤムチャ、あと色んなやつに世話になってここまで育ってきたんだ。オラは確かに宇宙人かもしんねぇけど、地球でここまで育ってきたんだ。それじゃ地球人っていえねぇかな? それとも、地球育ちの宇宙人ってやつかな?』
『…いや、お主は立派な地球人で良い志を持った武闘家だ。この神が保証する。』
『へへへ… あ、そろそろ修行再開しねぇと!』
『頑張るのだぞ』
『うん!』
「ふふふ、この神が気付かされてしまったよ。地球生まれでなくとも、その心はワシが愛する人そのものであった。」
そう神様が話している間にも悟空とピッコロの試合は節目を迎える。巨大化が通じないと悟ったピッコロは最後の賭けへと出た。己のほとんどの気を使った大爆発である。
「い、いかん! 流石にあの力では会場に被害がでるぞ!」
「悟空さ!」
神様がピッコロから溢れる気を感じて焦り出す。その反応にブルマたちや観客がざわつき出すが
「問題ない、ワシに任せてくだされ」
刹那、ピッコロが己の気を爆発させた。ピッコロを中心に気のドームが立ち上り周囲を破壊して行く。そこで亀仙人は周囲の気を操りピッコロの爆発をステージのうちに留めて上へと力を逃すように操った。しかし、それでも爆発により生じた風圧は防げず生じた暴風によりカプセルコーポレーション作の観客席バリアを大きく揺らす。
「すまぬ、武天老師よ」
「どうってことはない」
「ご、悟空さは!? 悟空さは無事だか!?」
未だ晴れぬ土煙により会場が見えないため不安を募らせるチチ達。しかし、その心配もつかの間晴れた先には五体満足で耐えた悟空の姿。そこからは悟空の猛反撃が始まった。先程の技で大きく気を消費したピッコロの動きは鈍く悟空の連撃を避けられない。トドメのかめはめ波をまともに受けて地面へとダウンした。
カウントが8秒、9秒へと進み気が緩んだ瞬間ピッコロが突如起き上がり口から気功波を発射した。しかし、悟空はそれを横に避けるが避けきれず左腕に深手を追う。
「「キャー!!」」
ピッコロが立ち上がるが先程のダメージで既に満身創痍、悟空も左腕のダメージでか足元がおぼつかない。両者とも既に試合を行える状態では無いため審判が止めに入ろうとするが両者共にそれを拒否し殴り合いに移行する。
「どちらかが倒れるまで終わらんな。」
純粋な殴り合いでは四肢全てが使えるピッコロに軍配が上がるが、悟空の異様なまでのタフネスに苦戦する。そして埒があかないと悟ったのか上へと逃げるピッコロ。気功波の構えを取るピッコロ、そして悟空も片手でかめはめ波の構えを取った。
爆力魔波ッ!!
かめはめ波ッ!!
互いの技が激突する。出力は互いに互角、しかし片腕しか使えない悟空に対しピッコロは両腕が健在である故に込められる気の量が違う。徐々に押されていく悟空。
「行けー!悟空っ!!」
「悟空!頑張れーっ!!」
「頑張って孫君っ!!」
「頑張ってけれ悟空さーっ!!」
クリリンやヤムチャ、ブルマやチチ達の声援が届いたのか悟空がここで更に上がる。
超かめはめ波ッ!!
「な、なに!? 馬鹿な!?」
さらに威力の上がった悟空のかめはめ波はピッコロの爆力魔波を突き破りピッコロを飲み込んだ
「ぐわぁぁぁああっ!?」
ピッコロを飲み込んだかめはめ波は雲を消し飛ばし空へと消えた。そしてかめはめ波が過ぎ去った後から降ってきたピッコロは地面へと激突する。
「はぁはぁ…なぁ、審判のおっちゃん」
「へ? は、はい!!」
審判用の避難所に隠れていた審判が悟空に駆け寄ってくる。
「あいつ場外に落ちたろ?」
「へ? …あ、場外ッ!! マジュニア選手場外ッ!! 孫選手の勝ちですッ!! 孫悟空選手天下一武道会優勝ーーっ!!」
「んーっ! やったぁー!! 天下一武道会優勝したぞー!あ、いててっ!」
「あ、急いで担架を! 彼らを医務室へ!」
「その必要はないぞい」
「へ? あ、あなたは!?」
審判の脇に降りたって悟空たちの元へ行くのはわざわざ老化した亀仙人である。
「よく頑張ったな悟空よ。良い試合だったぞ」
「ありがとう、じっちゃん」
そう言って亀仙人は悟空に仙豆を手渡す。悟空はそれを飲み込むとたちまち怪我が治ってしまった。
「えっ!?」
唖然とする審判や観客達を置いて次に亀仙人は場外で気を失っているピッコロの元へ向かうと仙豆をピッコロの口に突っ込んだ。
突っ込まれた仙豆によりピッコロも回復してすぐさま距離をとる。
「チッ…俺の負けか…」
「どうじゃった、悟空は?」
「いけ好かない野郎だ、反吐が出るぜ。」
「ひでぇこと言うな」
「…だが…悪くなかった…次は俺が勝つ」
それだけ言うとピッコロは破けた服を復元し飛び去って言ってしまった。
「悟空よ、あれがツンデレと言うやつじゃ。覚えておくのじゃぞ」
「え? お、おう」
「さぁ! 天下一武道会優勝者が決定したことでこれより授与式を行います! 10分後に優勝者と準優勝者は武道会場に…」
「ああ! ちょっと待った!」
「へ? まだ何か?」
「天下一武道会を優勝したらアレができるんだろ?」
「アレ…?」
「挑戦さ…じっちゃん…いや、武天老師にさ」
「…ふっ、言うと思ったわい。悟空よ」
武道会一の武道家が決まり、そして1人の武道家は最強へと挑む。
オチが思いつかなかった。次回で無印編最終回です。長かった…ここまで半年(半分以上サボり)もかかるとは思わなかった。ほんとうに申し訳ない。ずっとつまらない展開とペースだったと思いますがサイヤ人編から加速させたいと思ってますのでどうかこれからもよろしくお願いします。