その日、青空裁判が行われる。
裁判所において、ブレーザーは、威風堂々と立っていた。
「正直に言って、ブレーザーさんはなんで裁判になっているんですか」
「あの時の動きから考えても、デストロイヤーに向かって放っていたよな」
「正直に言うと、乗り気になっているのは、アルダープだけだよな」
そう、カズマ達はブレーザーの横に、弁護士の役割として、立っていた。
そうしている間にも、裁判が始まる。
「それでは、検察官は前に」
その言葉と共にセナは前に出る。
「領主を殺そうとしたのは、国家を揺るがしかねない事件です。よって、被告人ブレーザーには、国家転覆罪の疑いでの尋問を行います」
「なんだか、あのセナという人も、乗り気じゃないようだな」
「上からの命令には逆らえないのだろうな」
それと共に、裁判が始まっていくのだが。
「ブレーザーさん?正直に言うと戦闘の時はかなり凶悪だけど、普段は特に問題ないような気がするな」
「いや、確かに見た目は人間じゃないけど、むしろ世話好きだよな」
「デストロイヤーに向かった槍が原因だと言うけど、それが向かった先なんて、分かる訳ないだろ」
その数々の証言は、どちらかと言うと、むしろブレーザーが優勢だった。
だが、その間、ブレーザーはなぜか、アルダープを睨んでいた。
「ふんっ、国家転覆の疑いは、先程から、そいつが儂に対して睨んでいるからだ。
その目、明らかにこちらに敵意を持っているだろう」
(いや、当たり前だろ、こんな騒動を起こした張本人が言うか?!)
そのアルダープの発言に対して、カズマは思わず叫びそうになる。
「いや、それだけの理由では」
「ふざけるな!ソイツは魔王軍の関係者だ!殺せ!死刑にしろ!」
それに納得できないアルダープはブレーザーを指差して怒鳴った
「もう1度言う。ソイツは魔王軍の関係者であり魔王の手先だ。さあ、その男を死刑にするのだ」
そう、裁判官に向かって、言う。
それと共に、裁判官の目は僅かに虚ろになっていた。
「んっ、あれって、ブレーザーさんが戦闘する際と似ているような」
「ジュワァ」
「むっ」
それと共にブレーザーの一言。
それは、めぐみんの耳に聞こえる。
「異議あり!!」
それと共にめぐみんは叫んだ。
「なんでしょうか?」
「裁判官、少し、ここで実験してみたい事が一つあります。よろしいでしょうか!」
「実験したい事ですか?」
「えぇ、決して、この場にいる人間には害はありません。
それは保証します」
そうめぐみんは、そのままウィズの方を見る。
すると、ウィズは、首を横に傾げながらも、そっと、その場から離れる。
「この場で、セイクリッド・エクソシズムの発動の許可をお願いします」
「なっ」
それに対して、一番驚いたのはアルダープだった。
「なっ何を言っているんだ、そんな事、聞く必要はない」
「なぜですか?別に発動しても、害がある訳ではない。だって、悪魔などの邪悪な者を焼き尽くす魔法。人間には全く効かない魔法なんですから」
「それは、確かに、そうですが、理由をお聞きしても」
それに対して、セナはめぐみんに対して、尋ねる。
「ブレーザーさんは、戦闘を行う際には、人間に害のある存在に対して反応します。
そして、この場で裁判を行う際に、ブレーザーさんは僅かですが、何かに反応して戦闘態勢に入っています。それはつまり、この場で、何かいるという証拠!ならば、それを確認する意味で発動しても、問題ないと思います」
「そんなのっデタラメだ!検察官、すぐに止めさせろ!」
そう、アルダープは叫ぶ。
だが。
「そうでしょうか?この場で、それを発動しても、何も問題ない魔法ならば良いと思いますが」
「良いから、止めさせ「アクア、やっちゃってください」おい、何を「分かったわ、セイクリッド・エクソシズム!」あぁぁ!!」
それと同時に、アルダープの叫びと共に。
「ヒュー!!」
それに反応するように現れたのは、細身の男だった。
「あぁ、あいつからは悪魔の匂いがするぞ!」
「しかも、奴は確か、アルダープと共にいた男、それはつまり」
「さて、これは明らかに可笑しいですね」
その言葉と共に、その場にいた全員が、アルダープへと向けていた。
「なっ何を言っている、この場においての裁判は、そいつが屋敷を破壊した事に対する裁判だったはず」
「それに関しては、不幸な事故としか言えないじゃないですか。そもそも、デストロイヤーがどこから来るのか分からない状態で、デストロイヤーに向かって放った魔法の方角が、たまたま屋敷の領地にあって爆破された。偶然が重なった結果で、ブレーザーさんには非はなく、むしろ人的被害を回避したんだったら、無罪ではないでしょうか!!」
それに対して、めぐみんは怒濤に喋りまくった。
「めぐみんの奴、相当怒っているな」
「めぐみんの奴にとっては、大切な人だからな、鬱憤が溜まっていたんだろうな。だが、悪魔が傍にいる以上、既に言い逃れは出来ないな」
「ぐっ、こうなったら、この場にいる奴らを「ふふっ、ついにこの時が来たわね」なに?」
「んっ?」
それと共にカズマは声がした方向を見る。
そこにはアクアの腕にはブレーザーブレスが装着されていた。
「悪魔しばくべし。奴を徹底的に倒してやるわ」
「やべぇ!マジでやべぇ!!」
それはまさしく災害を前にした人間だろうか。
ただでさえ、厄介事ばかり起こしているアクア。
そのアクアがブレーザーと合体すればどうなるのか。
「ここからは私がやるわ!」
「止めろぉ!!」
その叫びは、空しく、届かず、アクアはブレーザーと合体した。