「はぁ、本当に厄介な事になった」
現在、カズマは頭を抱えている。
先日の一件で、パーティメンバーに入ってしまっためぐみんとブレーザーに関する事だった。
「ブレーザーさんは、まぁ良いだろう。
今後、なんとかしよう」
見た目はかなり怪しく、人間かどうかも疑わしいブレーザー。
ジャイアント・トードを戦った際に、暴走し、そのまま、別の場所で大量のジャイアント・トードを狩ってきたブレーザー。
その際に、別のパーティに恐怖を与えてしまったブレーザー。
だが、まだ戦力にはなれる。
「だが、このままでは不味い」
現在のパーティを見ても、明らかに攻撃が偏りすぎているのは承知の上だ。
だが、現在、新しくパーティに入ろうとしているクルセイダーであるダクネス。
それをどう、断るべきか。
「ジュワ」
「あっ、ありがとうございます、ブレーザーさん」
そう頭を抱えていると共に、横からブレーザーが差し入れの飲み物を渡してきた。
この数日、パーティメンバーとして関わってきたが、和真は、ブレーザーに対して、信頼関係を築いていた。
ほとんどが何を言っているのか分からないが、身振り手振りでなんとか会話する事が出来るようになった。
ブレーザー本人は、こちらの言語を理解しているので、問題はなかった。
何よりも、このブレーザーは、バトルに関わらなければ、まともであった。
「なぁ、ブレーザーさん、あのダクネスを仲間に入れるべきか」
そう、先日、ダクネスは和真とブレーザーと共に会っていた。
だからこそ、既にブレーザーもまた、ダクネスを知っていた。
そして、その答えは、まさしく。
「ジュワジュワ」
「だよなぁ」
思いっきり首を横に振っている。
その、あまりの変態ぶりに、ブレーザーは、思いっきり引いていたい。
だが、既に、止められない所まで来ていた。
『緊急クエスト! 緊急クエスト! 冒険者各位は至急正門へ集まってください!』
その放送を聞くと共に、すぐに現場へと向かっていった。
正門前。既にアクセルの街に住む冒険者達が集まっており、鬼気迫る表情で前方を見ている。その先には、山の方から物凄い速度でこちらへ向かってくる『緑色の雲』があった。
謎の物体を見て、カズマはゴクリと息を呑む。まだジャイアントトードしか狩れていない新米冒険者の彼だったが、何かヤバイ敵が来ると本能で理解していた。
そして、見えたのは。
「・・・キャベツ?」
「そうよ、この世界のキャベツは生きているの」
その言葉を聞いた瞬間、カズマの表情は頭を抱えてしまう。
「この世界はこの世界は!どうしたらって」
そう頭を抱えていると共に、隣を見る。
そこには既に狩りをする気満々のブレーザーの姿だった。
「おっおい、ブレーザーさん!その槍って、確か焼きますよね!!」
今回のキャベツは、あくまでも捕獲。
だからこそ、それは危険。
そう考えていた時だった。
「あれ?」
だが、通常の物よりも長さを延長させた。
それと共に。
「■■■■■■■■■■■―――!」
「ええぇぇぇ!!」
それは、まるで釣り竿のように、投げる。
それと共に、先端にある針は、一体のキャベツを、そのまま捕まえる。
「■■■■■■■■■■■―――!」
「おぉぉぉぉ!!」
そのまま、次々とキャベツを捕らえていく。
「すげぇぜ、ブレーザーさん!」
これまで、まるで蛮族のような戦い方ばかりしていた事もあり、その器用な戦い方には、カズマは思わず笑みを浮かべる。
キャベツが次々と捕らえていく中で。
釣り針が一つ、キャベツではない何かが当たった
「ひゃぁぁぁあ!!」
「何をやっているんだぁ!!」
それはアクアであった。
アクアはそのまま、釣られてしまい、そのまま水槽へと入ってしまう。
「ジュワァァ」「・・・・・・」
その状況になって、どうすれば良いのか分からず、カズマとブレーザーは互いに見つめる。
どうすれば良いのか、分からない沈黙。
そして。
「ゴー!」「■■■■■■■■■■■―――!」
気にする事なく、再度、キャベツ狩りを行う事にした。