カズマは、温泉に入っていた。
この、アルカンレティアにとって、温泉が名物である。
そして、カズマが入っているのは混浴風呂。
その目的は勿論、女体を、遠慮なく見る為である。
現状、温泉には、カズマ以外にはもう一人、男性のみであった。
温泉が入った頃には、もう一人女性がいたが、カズマがじっと見ている為に、すぐに出て行ってしまった。
そんなカズマは、次に来るだろう女性に対して、胸を膨らませていた頃だった。
ガラリと開く音。
「来たか」
それと同時にカズマは、不適な笑みを浮かべながら、そちらを見る。
湯煙によって、多少は姿が見えない。
だが、確かな人影。
徐々にカズマの方へと近づいてく影。
それをじっと見ながら、期待に胸を膨らませていると。
「ジュワァ」
「ブレーザーさんかよぉ!!」
それは、カズマの知り合いであるブレーザーであった。
その姿は普段と変わりない様子である事も相まって、頭を抱える。
「ジュワァァァ」
「なるほど、了解しました、ありがとうございます、ブレーザーさん」
「しかも、最悪だぁ!!」
それと同時にブレーザーが、めぐみんから送られてきた刺客だと知ると共に頭を抱える。
これでは、既に女性陣が来るのは期待できない。
その叫びと共に、がくりと肩を落とす。
「ジュワァァ」
「ブレーザーさんは、ブレーザーさんで、温泉に入っているし」
それと共にカズマはそのまま、近くにあるマッサージを受ける為に向かった。
「どうですか、お客さん?気持ち良いですか?」
「おぉ、最高っ」
そのままマッサージを受けたが、カズマは予想以上の心地良さに目を閉じていた。
「この石鹸、凄い泡立ちでしょう」
「あっはい」
だが、それと共に目にしたのは。
「どんなステータス異常も治るしね」
それと共に、カズマは既に、慣れていた。
同時に、その手に持った石鹸を手に取る。
「あれ、お客さん?」
そのままカズマは、その手に持った石鹸を丁寧に洗う。
先程まで使用していた事もあり、注意をして。
それと共に。
「ブレ―ザーさん!」
「ジュワァ?」
ブレーザーへと石鹸をそのまま渡した。
それに対して、ブレーザーは、まるでスナック感覚で石鹸を食べた。
「はい?」
それに対して、マッサージを受けていた人は思わず、素の声を出してしまった。
それと同時だった。
ブレーザーに近づく影がもう一つ。
その影は、カズマと同じく温泉に入っていた男性。
その腕には、おそらくは勧誘で渡されただろう石鹸が。
「こちらも、頼みます!」
それは、まさしく土下座。
それに対して、ブレーザーは、特に断る様子もなく、食らった。
「あぁ、うちの石鹸がぁ!」
「本当に食べるなんてぇ!!」
それは、まさしく絶叫。
アクシズ教を超える非常識さに、その場にいた信者達は四つん這いになる。
「ブレーザーさぁん!これもお願いしますぅ!」
それと共に投げられたのは、石鹸。
おそらくはめぐみん達の方でも行われただろう勧誘。
「これは、もしかして」
それと共にカズマはふと想像する。
めぐみんから投げられた物。
それはつまり、めぐみんの身体を洗った石鹸。
もしくは、ダクネスが身体を洗った可能性もある。
それはつまり、間接キスのような物。
「とぅ!」
カズマは、それに対して素早く動く。
それは、まさしくマッハの動きで。
それと同時に石鹸を食らう。
食べられる石鹸だから、安心だよね。
それと共に一口。
「あっ、先程投げたのはちょむすけを洗った物です。
この石鹸、質は良いので、そのまま持って帰りましょう」
「ちくしょぉ!!」
それと同時に、カズマは別の意味の思いと同時に、思いっきり地面に叩きつける。
「…いや、やばいだろ、それは」
「じゅわ」
それを見ていた男とブレーザーは同時に呟く。