「よし。荷物をまとめて帰ろう」
宿まで逃げおおせたカズマは、開口一番にそう言った。
「駄目よ、このままじゃ、私の可愛い信者達が大変な事になっている」
「いや、その信者よりも、見てみろよ、あれを!」
そう言って、指を指した方向には、ブレーザーがいた。
だが、そこには何時ものブレーザーではなく、体育座りで落ち込んでいる姿だった。
その姿を見て、さすがにめぐみんはおろおろとしていた。
「こんなブレーザーさん、見た事ないぞ、俺達は帰るぞ、とりあえず、帰るぞ!」
「そりゃ、確かに悪かったわよ、それでも私にとっては可愛い信者達なのよ」
「可愛いって」
そうして、見つめた先に見えた光景。
そこには、アクシズ教の信者達が、まさしく、魔女狩りを思わせる光景が広がっていた。
「これを見て、そう思えるか」
「うぅ」
それには、さすがにアクアも涙目になりながら、戸惑う。
「うぅ、だけど、私は守りたいの!だって、私にとっては、本当に可愛い信者なんだから!」
「お前なぁ」
そう、アクアの言葉に対して、呆れていると共にブレーザーは立ち上がる。
「ジュワァ」
「えっ」
「ジュワジュワ、ジュワ」
そのまま、何かを決意したように呟く。
それに対して、カズマは勿論、その場にいたほとんどのメンバーが何を言っているのか、分からなかった。
「えっと、ブレーザーさんは、何て?」
「私が分かる訳ないでしょ、めぐみん、何を言ったのかって」
そう、ブレーザーの言葉を翻訳して貰おうと、めぐみんに目を向けると、その目から滝のように流していた。
「ブレーザーさぁん、そこまで言ってくれるなんてぇ!!」
「おい、何か感動的な事を言っているようだけど、何て言っているんだ?」
ブレーザーの言葉を聞いためぐみんに対して、カズマは説明を求める。
「うぐっ、アクアの言葉を聞いて、私は理解した。優しさを失わないでくれ。弱い者をいたわり、互いに助け合い、どこの国の人達とも友達になろうとする気持ちを失わないでくれ。たとえその気持ちが何百回裏切られようと、それが大切な事だと」
「いや、ブレーザーさん、この駄女神の言葉から、どうして、そんな言葉が出てくるの、幾ら何でも優しすぎないか!?」
「ブレーザーさぁん、やっぱり、あなたって、良い人ぉ!!」
ブレーザーの言葉を聞いて、カズマは、そのあまりの心の広さに呆れている中で、アクアは涙目になりがら、言う。
「ジュワァ、ジュワジュワ」
「ならば、その原因を探ろうっと言っています」
「うん、たぶんだけど、温泉の源泉だと思うの、けどここから、どうやって行けば良いのか」
「それは、確かに」
カズマ達は、そのまま源泉があると思われる場所へと目を向ける。
「この数から逃げるのも、かなりヤバいのに、さらにはあそこまで行くなんて」
「相当な無茶をしないと出来ないぞ」
「いや、普通に行けますよ」
そう、カズマ達が首を傾げていると共にめぐみんは、特に問題ないように言う。
「いや、方法なんて、それこそ、空を飛ぶぐらいしか、あっ」
「そうだぞ、めぐみん、さすがにそんな方法がある訳、あっ」
そう、カズマもダクネスも否定する最中、そのままブレーザーへと目を向けた。
「ジュワ」
「「そうだった、普通に空を飛べるんだった、ブレーザーさん」」
その決断と共に、すぐさま窓から、真っ直ぐと温泉の源泉まで真っ直ぐと飛んでいくカズマ一行であった。