この超人のバーサーカーに祝福を!   作:ボルメテウスさん

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デッドリースライムとの決戦

「とにかく、原因を早く調べるぞ!さすがにブレーザーさんが空を飛んだ事はかなり目立ったからな」

 

カズマ達は既にブレーザーが空を飛んだ事で、真っ直ぐと今回の騒動の原因だと思われる温泉の源泉へと向かった。

それと共にカズマ達が、そのまま原泉を見ると、アクアの言葉に嘘ではない事がすぐに分かった。

 

「このお湯、黒いぞ」

「これ、毒なんですけど、これ、思いっきり毒なんですけど!」

 

そう、アクアは、それに対して、思いっきり叫んでしまう。

 

「この様子だと、既に汚染されているかもしれませんね」

 

そう、カズマ達はそのまま真っ直ぐ向かう。

すると、湯煙で、その姿を確認する事はできないが、確かに人影があった。

その人影に、カズマ達は見覚えがあった。

 

「あれって、確か」

「アクシズ教の勧誘を散々されていた人ですね、なんでここに」

 

そう、呟いていると、その男性は、そのまま源泉に向かって、身投げしようとした。

 

「駄目だ!!」

 

それに対して、カズマもブレーザーも同時に飛び出す。

ここまでのアクシズ教の影響で、自殺しようとしている。

そう考えた為、飛び出したが。

 

「ふぇ」

「「・・・」」

 

男は、その手を源泉に突っ込んでいた。

そこから、水が黒くなっている事もあり、毒が流れている事が分かる。

 

「これはこれは、観光ですか、実はこの温泉には肩こりなど」

 

そう男が説明している最中、顔色が変わった。

呆けるように、何かを思い出そうとしているウィズと目があった男は目を泳がせると、ゆっくりとウィズから顔を逸らそうと横を見る。

その反応にウィズの中の最後のピースがはまったのか、ポンと手を打った彼女は晴れやかな笑みを見せた。

 

「ハンスさん! ハンスさんですよね?」

「さ、さあ? 誰のことやら、私はハンスなんて名前じゃありませんよ」

「私です! リッチーのウィズです!」

「ちょっと何を言っているのか」

「確か、ハンスさんは、デッドリースライムの変異種ですよね、もしかして、ハンスさんが源泉に毒を入れていたんですか」

 

そう、久し振りに知り合いと再会した事もあり、ウィズはそのまま喋り続けた。

 

「けど、謎だ。そこまで凶悪な存在だったら、なぜ、ブレーザーさんが反応しなかったんだ?」

「ジュワジュワ、ジュワ」

「アクシズ教の勧誘で、心が折れるまで徹底的にやられた事もあり、人間への殺意とアクシズ教への怒りが混ざり合って、気づかなかったと、言います」

「なるほど、つまりは、アクシズ教が悪いと言う事だな」

「なんで、そう言うの!!」

 

ブレーザーからの言葉を聞くと共にカズマは納得するように頷くと、アクアは涙目になりながらも反論する。

 

「ちっ、まさか、ここで戦う事になるとはな、それも、俺にとってはあまり戦いたくない相手にな」

 

そう言いながら、ハンスは、そのままブレーザーへと目を向ける。

 

「どうだ、ここは退いてくれないか?俺からすれば、あんたはあの頭がイカレタアクシズ教から守ってくれた恩人だ。

できれば、殺したくないが」

「ジュワァ」

「それは、できないそうですよ。この街で出会った当初は気づかなかったそうですがっ」

 

それと共にブレーザーが言った一言に、めぐみんは目を見開く。

 

「どうしたんだ、めぐみんっ」

「あなた、まさか、人間を食べたんですかっ」

「なっ」

 

それは、カズマ達も衝撃的だった。

 

「温泉の硫黄の匂いと毒の匂いで微かで分かりにくかったが、お前の身体からは人間の血の匂いがすると」

「ほぅ、そこまで分かっていたとはな、そこまでの強者だとは」

 

その一言を認めたのが、ハンスにとっては、最悪な一手だった。

「〈カースド・クリスタルプリズン〉!!」

 

背後から強烈な冷気が吹き荒れカズマの隣を駆けると、ハンスの下半身は一気に氷漬けにされる。不意打ちとは言え腰まで完全に凍結しており、逃げ出すのはほぼ不可能だろう。

しかし、意表を突かれたのは彼だけではない。突然のことにカズマが驚き振り返ると、そこでは冷気を纏うウィズが、普段のおっとりとした表情からは想像もできない憤怒の形相を見せていた。

 

「何をしやがるウィズ!」

「ウィ、ウィズさん?」

「今、なんと仰いましたか? 管理人のおじいさんを消・化・した?」

「何をキレていやがる! 俺はスライム、食うことが本能だ! あのジジイも、門番の男共も同じ人間。同じ俺の食糧だ!」

「違います。私が皆さんに不干渉なのは、戦闘に関わらない人間を襲わないことが条件だったはずです。冒険者がモンスターと戦い命を落とすことは仕方ありません。門番の彼らもそうです。それで生きる糧を得ているのですから。でも、管理人のおじいさんは違うじゃないですか!!」

 

そう言った、ウィズから出る迫力と共に、ハンスは舌打ちをする。

 

「ならば、止むを得ん!!」

 

その叫びと共に、ハンスは、その身体を巨大化させる。

それは、見上げる程の大きさへと膨れ上がる。

 

「魔王軍幹部同士ならば、本能のままに喰らってやろう!」

「やっヤバい、このままじゃ」

「ブレーザーさん!!」「ジュワァ!!」

 

同時に、めぐみんの言葉と同時に、ブレーザーもまた構える。

それと共にめぐみんは、その腕にあるブレーザーブレスによって、ブレーザーと合体すると同時に着地する。

その大きさは、ハンスと同等の大きさであり、瞬時にブレーザーは、その手から生成したのは、光の槍だった。

ハンスは、その身体から無数の触手を、真っ直ぐとブレーザーに向かって、襲い掛かる。

瞬時に、その手にある槍で、それらを焼き払っていく。

 

「さすがに、ブレーザーさんもここで放てないか」

 

ブレーザーが行う必殺技の威力は高い。

だが、この温泉の頂上で、行えば、温泉だけではなく、街自体が崩壊してしまう。

 

「おい、あれを見ろ、あの変な奴が巨大化しているぞ!」

「それにあっちのは、もしかして、青髪の嬢ちゃんが言っていたのは、本当だったのか!」

「奴め、倒してやる!」

 

それと共に、カズマ達を追っていたアクシズ教もまた追いつき、状況を理解する。

だが、その状況の最中で、彼らが来ても解決はしない。

冷静に、被害を抑える方法として、とある場所に目を向ける。

 

「もしかしたら、ブレーザーさん!めぐみん!!」

 

それと共に、後ろへと下がると共に、カズマへと目を向ける。

 

「あっちの方に行けるか!」

「ジュワァ!」

 

同時に目を向けた場所へとブレーザーが見ると同時に、光の槍を、そのまま大きく伸ばす。

それと同時に二つに折り、片方を真っ直ぐとハンスに投げる。

ハンスは、その槍の一撃を食らい、後ろへと大きく下がる。

そこは、崖。

山にある大きな穴であり、その下には、何も無かった。

一瞬だけ、空を浮かんだハンス。

だが、すぐに触手で、なんとか体制を整える。

だが。

 

「「■■■■■■■■■■■―――!」」

 

その上空で、雄叫びを上げるブレーザー。

その手には、もう片方に残っていた光の槍。

それは、既に球体であった。

両手を前方に突き出し、凝縮した光を、真っ直ぐとハンスに向かって、放出する。

 

「いや、それは、なんというか、えぇぇぇ!!」

 

その構えからして、あの技を思い浮かびながら、ハンスは、そのまま光へと吸い込まれる形で、地面へと叩きつけられる。

同時に、それが完全なエネルギー切れとなり、ブレーザーとめぐみんの合体は解かれる。

めぐみんを抱えたまま、そのまま地上へと降り立つブレーザー。

 

「なんとかなったか」

「ジュワァ」

「そうですね、ブレーザーさん」

 

そのまま、ブレーザーは、ハンスへと目を向けながら、何かを呟く。

 

「めぐみん、なんて?」

「私はこの事件をきっかけに人間の醜さを確かに知った。

それでも、誰かを信じ抜く素晴らしさを知った。

人の心は、時に魔物よりも恐ろしいが、時にはとても素晴らしい物だと」

「いや、ブレーザーさん、それはあぁ」

 

それ以上、カズマは何も言えなかった。

ここまで、感傷的になっているブレーザーに対して、カズマは突っ込む事はできない。

だが、それでも、今回の事件は、無事に解決した。

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