キャベツの1件が終わった後、カズマは小金持ちとなった。
それでも、特に日常は変わらなかった。
バイトを行いながら、めぐみんの日課である爆裂魔法に付き合っていた。
最初は、あまり乗り気ではなかったが、どういう原理なのか、空を飛ぶ事ができるブレーザーが同行する事もあり、それを目的にカズマは同行していた。
爆裂魔法を放つのは廃城という事で、誰にも迷惑をかけないようにしていた。
そんなある日だった。
「俺はつい先日、この近くの城に越してきた魔王の幹部のベルティアだが。
毎日毎日毎日!俺の城に毎日かかさず!爆裂魔法をかけてくる頭の可笑しい大馬鹿者は、誰だぁ!!」
そう叫んだ原因に、カズマ達は心当たりがあった。
だが、カズマはそれ所ではなかった。
「■■■■■■■■■■■―――!」
「ストップ!ストップ!!ブレーザーさん、ストップ!!!」
今、まさに、ベルティアを狩ろうと、走りだそうとしているブレーザーを止めるのに必死だった。
その力はかなり強く、周りにいる冒険者が束になって、ようやく止められたぐらいである。
だが、そんなブレーザーを余所に、めぐみんは何やら自信満々に、前に出た。
「ふふっ、魔王軍幹部。
なるほど、ならば、私も切札を出す時が来たようですね」
「切札だって?」
その言葉に対して、カズマは首を傾げる。
既にパーティを幾度も組んでいる為、彼女が爆裂魔法を放ち続けるのは知っている。
だが、その爆裂魔法がまるで切札ではないような言葉に対して、首を傾げている間にも、めぐみんはその腕を構える。
「我が盟約に従い、今こそ、顕現せよ、螺旋の融合器!」
それと共にめぐみんの腕に現れたの肘側に赤ライン、手首側に青ラインのパーツが伸びており、円形の本体には青色の結晶体が1対で沿うように配されている。
「あれは一体っ」
これまでにない雰囲気に、カズマを含めた冒険者達は息を呑む。
「さぁ、今こそ、紅と蒼、二つの力を交わり、融合せよ、ウルトラマンブレーザー!」
同時に取り出した石を、それにセットする。
「えっ、ブレーザー?」
そう言っている間にも、ブレーザーの身体が輝く。
それと共にブレーザーの身体は光の粒子となって、めぐみんに向かって行く。
そのままめぐみんの周りを包み込んでいき、瞬時に変わる。
「なっ」
見上げると、そこには巨大化したブレーザーがいた。
それには、その場にいた全員が、驚愕するしかなかった。
「なっなっ、なんだとっ、貴様は一体!!」
「■■■■■■■■■■■―――!」
そう、ベルティアが言っている間にも、ブレーザーは、その手を構える。
そこには、これまでのような光の槍ではなく、紅の球。
それを真っ直ぐとベルティアに向けて、放つ。
ベルティアは、瞬時に避け、その攻撃の直撃を避ける事に成功した。
だが、その後ろにあった森は、巨大な爆煙が舞い上がる。
「なっ、あれは、まさかっ爆裂魔法!?」
「まさか、めぐみんが融合した事によって、ブレーザーさんは爆裂魔法を放てるようになったのか!」
「なっ、なんだって!」
それは、カズマにとっても、驚きを隠せない情報だった。
しかも、再び爆裂魔法を放とうと、準備していた。
「あれ、爆裂魔法って、一発撃ったら、もう一発は撃てないはずだったんじゃ?」
「ブレーザーさん、ステータスはかなり高かったから、融合した事で、爆裂魔法を何発でも撃てるようになったんじゃない?」
「はぁ、それじゃ、何か、今のブレーザーさんは普段のめぐみんよりも厄介じゃないか」
「ぐっ、くそぉ、こんな所でいてたまるか!俺は家に帰らせて貰うぞ!!」
その一言と共にベルティアはそのまま、馬に乗って、逃げ出す。
だが。
「■■■■■■■■■■■―――!」
そのまますぐに爆裂魔法を放っていく。
それも一発、二発と、次々と放っていく。
「まっまさかっ、今のブレーザーさんは、戦闘の際に出てくる暴走と、めぐみんの爆裂魔法を放つ執着。
その二つが合わさったのかっ!」
その事実に、カズマは絶叫する。
そうしている間にも、アクセルの周囲には、巨大な爆発を幾度も行い続ける。
「バカヤロー!!なんてヘタクソな戦い方だ!周りを見てみやがれ!なんも守れてねえじゃねえか!!」
そう、叫び声を響かせながら、3分後。
ブレーザーは再び、元の大きさへと。
「はぁ、素晴らしい!やはり、これだけ爆裂魔法を撃てるブレーザーさんは最高です!!」
「お前、本当に巫山戯るなよ、さっきの奴を渡しなさい!あんなの、頻繁にやったら、迷惑でしょうが!」
「嫌ですよ!これは私とブレーザーさんとの友情の証です!」
「ああぁぁぁ!!」
そうして、頭を抱えるが、今回の1件は、魔王軍幹部からの危機を救ったという事で、見逃される事になった。
だが、次回からは、どうするか、頭を抱えるカズマだった。