「ほほぅ、これはこれは、またファンタジックですなぁ!」
この学園に、また1人、新たな教師が現れた。
その教師の名は、パンドラズ・アクター
ナチスの軍服を身に纏っていながらも、その顔はおそらくは子供でも簡単に書く事が出来る程の単純な人物。
だが、その実力はかなり高い。
「それにしても、私が教師と言いますが、まずはアインズ様を探したい所ですが、どこに」
その瞬間、パンドラズ・アクターの背筋に電流が走る。
それは、彼の中にある強者としての直感。
同時に、警戒を高める何か。
「誰だ、そこに見ている奴は!」
その言葉と共に、パンドラズ・アクターは振り返る。
振り返った先、そこには柱があった。
だが、その柱から半分だけ、顔が出ている人物がいた。
パンドラズ・アクターが黒い眼だとすれば、その人物の目はまさしく純白な白。
それと共に、パンドラズ・アクターの言葉に応えるように、その姿を現す。
「なっ」
その人物は、だが、先程まで柱によって左側が見えなかった巨大な青いクリスタルと共に、その姿が露わになる。
頭部の特徴的な装飾と血管を思わせるカラーリングに加えて、もう一つ目を引く特徴が筋肉の隆起を思わせるボディラインと共に、まさしく野性的であり、どこか芸術的な左右非対称の存在。
そう、彼こそが野生の巨人、ウルトラマンブレーザーである。
「あなぁたは、何者なですかぁ!!」
その正体不明なブレーザーに対して、パンドラズ・アクターは問いかける。
「ジュワァァァァ!」
「うぅむ」
その叫び声と共に、パンドラズ・アクターは首を思いっきり傾げる。
ブレーザーの叫び。
それが、何を意味をするのか、パンドラズ・アクターには理解出来なかった。
「なっ!」
だが、次の瞬間!
ブレーザーの動きに変化が起きた。
両手を前に突き出し、そのまま片膝を高く上げた後、地面に深く身を沈めてから両手を突き出す動作を行う。
「これは、まさか!」
瞬間、パンドラズ・アクターの脳裏に電流が走る。
「ムエタイ!」
格闘技の一種で、発祥地・タイでは国技に指定されている。 ムエタイの選手はナックモエという。 両手、両肘、両脚、両膝の八箇所を用いて相手と戦う競技である。
「まさか、私をムエタイの選手だと、勘違いしているのか!」
そう、言いながら、パンドラズ・アクターは驚愕する。
「まさか、この学園に入って、早々、このような事に巻き込まれるとは。
だが、しかし!このパンドラズ・アクター、挑まれた以上、礼儀に重んじて、試合をしましょう!!」
その言葉と共に、パンドラズ・アクターの身体が変化する。
その時、ブレーザーの脳裏に電流が迸る。
徐々に変わっていくパンドラズ・アクターの姿。
変わっていく姿は、やがて、ブレーザーにとっては、見覚えのある姿であった。
「ジュワワアァァァ!」
そう、それは他でもないブレーザー自身であった。
パンドラズ・アクターはドッペルゲンガーである。
それ故に、目の前にあるブレーザーの姿を模倣する事が出来る。
だが、あくまで模倣だけである為、ブレーザーの言葉は理解出来ない。
それ故に、ブレーザーが、何を言っているのか、まるで理解出来ない。
「喜びで、震えているようですね、ならば、やりましょう!我らの魂の戦いを!」
それを合図に、ブレーザーとパンドラズ・アクターの戦いが始まった。
「・・・ブレーザー君、新しい先生を迎えに行くように頼んだのだが、これは一体何が起きているんだ」
その戦いを、少し遠くの場所で、レルゲンはそう呟いてしまった。
この話を書いている際、タローマンを見ながら書きました。なので、タローマンのような感じの所がもしかしたら、あるかもしれません。