体育祭当日。
それは、まさしく激闘の連続だった。
その結果。
「差が縮まらないな…」
「スバル!あの男は一体何なのだ!?」
「だから言っただろ…あいつだけは別格だって」
そうして、点数差は10点差。
それを覆さなければ、勝利はなかった。
だが、よりにもよって、最終種目である騎馬戦では、今回、最も強敵と言えるラインハルトが出るのは、既に分かっていた。
「どうするんだよ、さすがにこのままじゃ」
「まぁ、問題ない。
既にこちらも、奥の手を用意している」
「奥の手だって?」
それに対して、ターニャは不適な笑みを浮かべる。
「なに、それは見てからのお楽しみだ」
「うわぁ、思いっきり悪人顔だ」(うわぁ思いっきり、悪人顔だぁ)
それを見たスバルは素直な意見を、アインズは心の中で、それを呟いた。
「苦戦しているようだぁね」
その言葉と共に、全員が振り返る。
そこには。
「ロズっち先生…」
「でも安心したまえ。最終種目の騎馬戦は逆転のチャァンスだぁよ」
それに合わせるように放送が流れる。
「間もなく最終種目の騎馬戦。勝ったクラスには何と一億点」
その冷静な声に対して、全員が固まった。
「ね?」
「今までの競技意味ねぇ!」
一同が、そう叫んだのは無理はなかった。
そうして、最後の騎馬戦は代表者で行われる事になった。
そのメンバーは、アインズ、スバル、カズマ、ターニャの4人だった。
「おや、あの例のブレーザーさんは出てこないのかい?」
「ブレーザーさんは、あとで大活躍する予定だから、良いんだよ」
「何、あとでだと?」
そう、対峙したラインハルト達は、そのチームメンバーの構成に疑問に思った。
「ブレーザーさんは、合体したら、3分しか保てない。
だから、たぶん、とっておきだと思うけど、それって、ルール違反じゃないの?」
「確かに途中で人数が変わったり、いきなり人が変わるのはルール違反だが、あくまでもブレーザーさんが合体するだけだ。
別の人間に入れ替わる訳でも、人数が変わるわけでもないからな」
「かなりギリギリだけど、それが通じた訳か。
だとしたら、問題は誰がブレーザーさんと合体するかだね」
この戦いにおいて、ブレーザーが誰と合体するのか、それは謎だった。
つまりは、いきなりブレーザーと合体した事によって、戦況は大きく変わってしまう。
だからこそ、ラインハルト達は、余計に警戒を高めていた。
「くくっ、さぁ、警戒しろ、私達の誰がブレーザーさんになるのか「ここで唐突なお知らせー」なんだ、いきなり」
「この最終決戦に先生チームが唐突に参加。尚、騎馬戦の得点は一億点なのでこの勝負の勝利チームが自動的に優勝となります」
「はあぁぁ!?」
その言葉に、再び一同が叫んでしまう。
そして、現れたのは、ロズワール、バニル、レルゲン、パンドラ・アクターの4人だった。
なお、レルゲンだけ、微妙に顔が青い。
「私達を倒さないと優勝は出来なぁいよ」
「元の世界に戻る為に、我々に協力をしてくれたような」
「それは立場上出来ないねぇえ」
その一言で、既に協力は出来ないと察した。
同時にそれは、一騎打ちを邪魔された事による1組との共闘にも繋がった。
「さて、そちらが二組ならば、こちらは」
その言葉と共に、先生チームの足元から現れたのは、巨大な蜘蛛。
鋼鉄の塊と言えるそれを、カズマ達は知っている。
「あれは、まさか」
「知っているのか?」
「あぁ、機動要塞デストロイヤーだ」
「そっちのブレーザー君だったら、倒せるから、丁度良いハンデじゃないのかぁな」
そう、言いながら、ロズワールは笑みを浮かべていた。
体育祭最終種目、騎馬戦。
まさしく波乱を迎えるその頃。
「たっ助かったぁ」「じゅわぁ」
デストロイヤーが現れた際に、思わず足を滑らせたレルゲンを、ブレーザーがひっそりと助けていた。