謎の存在であるブレーザーとめぐみんと名乗る女の後ろをついていきながら、この状況について考える。
本当ならば、元の世界に帰ってきたと思うべきだろう。
だが、あまりにも現実離れをしている奴らを見ていると、ここが異世界である事をますます実感させられる。
「それにしても、ブレーザーさん、あまり人が見えないようですが」
「ジュワジュワ」
「えっ、野球をしているんですか、まぁ私は興味はないんですが」
先程から、こいつらが言っている事がまるで分からない。
「それにしても、世界を救う為に召喚されたけど、迫害されるとは、全く、面倒ですね」
「それに関しては同意だ」
別に話しても損はない事もあり、俺はそのまま軽口を叩く。
「それにしても、槍の勇者ですか。もしも勇者が交代出来るんだったら、ブレーザーさんが、いや、でもブレーザーさんは私と覇道を歩まなければ!」
「いや、槍の勇者って、そもそもブレーザーの奴に、どこにそんな要素が」
「ふふっ、ならば、見せてやりましょうPERT2!ブレーザーさん、必殺のスパイラルバレードです!」
「ジュワァ」
それと共にブレーザーの奴は手の平を構える。
すると、そこから生み出したのは、なんと、光の槍だった。
それも見る限りだと、螺旋だった。
「なんだとっ」
それにはさすがに俺も驚きを隠せなかった。
「ふふっ、どうですか!このブレーザーさんの槍!なかなかに格好良いでしょう!」
そう自慢げに語っているめぐみんは無視して、俺は素直に感心する。
そう考えてみると、もしも、目の前にいるブレーザーが槍の勇者になったら。
「・・・いや、止めよう」
どんなに考えても、過去は変えられない。
今はラフタリアとフィーロを。
「ジュワジュワ」
「んっ、なんだ?」
そうしていると、ブレーザーは何やらその槍とは別に何かをこちらに向けた。
それがどういう意味なのか、分からずに首を傾げていると、その光は、そのまま盾の中に吸い込まれた。
すると、ステータス画面に変化が起きた。
「んっ、なんだこれはっ」
そこには、見た事のない名前の武器が次々と現れる。
困惑している間にも、日本語に翻訳されており、見るとウルトラディフェンダーにリブットブロッカーにデッカーシールドカリバーなどが追加されている。
一体、何の能力だと困惑しながら、見てみると、それらの能力はどれもヤバい代物だった。
さすがに、今のレベルでは少し難しいが、もしも装備出来るようになったら、とんでもない事になるぞ。
「これは一体」
「ジュワジュワ」
「んっ、コラボで特別だよですか?ブレーザーさん、コラボって、一体なんですか?」
そうしている間にも、俺達はすぐに校庭に辿り着く。
そこでは野球が行われており、そこにはラフタリアとフィーロの二人がいた。
だが、そんな二人の元に、野球の流れ球が飛んできた。
その勢いは凄まじかった。
すると、なぜか先程の項目の中からリブットブロッカーというのが輝いて、装備が可能になっていた。
「試してみるか、エアストシールド!」
それと共に、ラフタリア達を護るように現れた盾。
それはこれまでのどの盾よりもかなり強い。
そうしていると、すぐに野球の球を簡単に弾き返した。
「尚文様!」「ご主人様!」「二人共無事か」
そうして、二人に駆け寄ると共に、先程まで装備していたリブットブロッカーが何時の間にか通常の盾へと戻っていた。
再び使用しようにも、それは発動出来なかった。
条件付きで使用出来る盾と考えても良いかもしれない。
けれど。
「結局、あのブレーザーは謎だな」
そう疑問に思いながら、見つめると。
「ブレーザーさん!もしかして、あぁ言う格好良いの出せるですか!私には、私にはないんですか!!」
「ジュワジュワ」
「杖の武器はないんですかぁ、そんなぁ」
何やら漫才をしている様子の二人を見ながら、ため息を吐く。