「■■■■■■■■■■■―――!」
ブレーザーの、その叫びと共に、眼前にいるベルティアと戦いを続ける。
先程のような圧倒している訳ではないが、ブレーザー自身の戦闘能力が強い事もあってか、互角以上の戦いをくり広げている。
「こいつは一体何者なんだ?!」
そう、人間とも、魔物とも違う異形の存在。
ただ、一つ、ベルティアに分かる事がある。
それは、目の前にいるブレーザーは自分と敵対し、人間を守っている事。
そして、強者である事。
「ならば、貴様を倒すまで!!」
そう、ベルティアは、その手に持った剣を、ブレーザーに振り下ろす。
ブレーザーは、その獣を思わせる動きで、素早く避けると共に、蹴り上げる。
強固な鎧に身を守っているベルティアには、先程のようなダメージを与える事はできなかった。
だが、ブレーザーは、それを知っているからこそ、流れるような連打を放っていく。
「ぐっ」
ベルティアにはない野生の瞬発力によって、僅かに押される。
騎士としての剣技、アンデットだからこその不死性故にベルティアは食らいつく事が出来た。
「この戦い、どちらが力尽きるまで「セイクリッド・クリエイト・ウォーター!」へっ?」
それと共に、その場にいた全員が、突然起きた巨大な津は波に巻き込まれてしまった。
「なっなぁにがってぇ?!」
そう、溺れかけている間にも、ブレーザーは、何の躊躇もなく、その手に光の螺旋の槍を取りだし、放っていく。
ベルティアはなんとか、その攻撃を避けていく。
やがて、ブレーザーの視線は、津波の中で溺れかけているめぐみんに目を向けて、そのめぐみんを助ける為に向かった。
「はぁはぁ、一体、何が起きたんだ」
困惑を隠せないベルティアは、肩で息を吐いていく。
「今だ、スティール!」
「なっ」
その隙を狙ったように、カズマが、真っ直ぐと放つ。
その狙いは、ベルティアの武器であった。
「まさか、ここまで、全て、狙っていたのか!!」
(・・・アクアの奴が駄々をこねて、魔法を出してしまったのは、黙っておこう)
つい先程まで、ブレーザーの活躍を見ていたアクアが、カズマを止める前に先程の魔法を放った。
その結果、生まれたチャンスとは言え、それではアクアが調子に乗ってしまう為、カズマは、そのまま何事も無かったようにスティールを使う。
「これで、武器を奪えれば」
そう、カズマは手元を見る。
「あの、えっと」
そこにあったのは、ベルティアの首。
それと同時に、ふと、カズマは視線をとある方向を見る。
そこには、ブレーザーが立っていた。
いつもの光の螺旋の槍を。
まるで棒のような形にして、素振りをする。
「ふむ、ピッチャー第一球「えっお前っ待っ」投げました!!」
「うおおおおぉぉぉ!?」
「■■■■■■■■■■■―――!」
ブレーザーの、その叫びと共に、眼前にいるベルティアを見事に打った。
だが、それは天高く登る事はなく、地面を何度もバウンドしながら、カズマの足元まで埋まる。
「きっ貴様っ、こんな事をして、恥ずかしく「それじゃ、とりあえず、あそこね」おい、お前、聞いてえっ」
すると、既に来ていたブレーザーが再度構えていた。
カズマは、そのままベルティアの首を丁寧にセットすると共に、その動作を確認する。
それと共に、ブレーザーはゴルフのショットを思わせる動作で、そのまま打つ。
「貴様ぁあああああぁぁがふぅ!!」
それは、見事にベルティアの胴体を打ち抜いた。
あまりにも強すぎる一撃、そして度重なる戦い。
それによって、既にベルティアの身体はアンデットとは言え、ボロボロだった。
そして。
「■■■■■■■■■■■―――!」
ブレーザーの、その叫びと共に、胴体と埋まっているベルティアの頭に向かっている槍を投槍する。
「あばばばばばば!?」
痺れるような痛みが襲いながらも、ベルティアは、そのアンデットとして、魔王軍幹部としての最後を迎えた。