紅き鎧を身に纏い、刹那は紅一文字を構える。
「2人とも、俺から離れないでくれよ。」
「し、奨真。それは?」
「今は話は後だ、まずはここを切り抜ける!」
ようやく刹那を敵と認識したインベス達の一体が、刹那を狙って腕を突き出してくる。それを避け、振り上げた刀で切り落として、本体を蹴り飛ばす。
「なんとかして突破口を開く、逃げるのは任せた。」
「ああ、わかった。」
「お、おい!わかったって‥怜!」
「今は奨真に任せるしかないだろう。後で詳しく聞かせてもらうぞ。」
「おけ、2人とも、目ぇ瞑っとけよ!」
話しながら、組みついてきたインベスを群れに押し返して刀を一閃。そのインベスは横に両断される。さらに横から2体来るが、両腕で受け止め、投げ飛ばし、浮いたインベス2体ごと切り倒す。
「まだまだぁ!」
一体に後ろから羽交締めにされ、正面から別の2体が来る。しかし、それを踏み台に両足で宙返りしながら蹴り、着地と同時に背後に刀を刺して脱出。刹那の鬼神のような戦闘に怖気付いたのか、インベス達が徐々に後退していく。
「どぉした!まだまだ行くぞ!」
そのまま目前のインベスを一刀両断。カッティングブレードを一回倒す。
『ソイヤ!リンゴスカッシュ!』
「はぁぁぁぁぁ!」
一度、刀を鞘に戻し、縦に振り抜くと、紅いエネルギーの刃が刹那の前にいるインベス達を縦に切り裂いて飛んでいく。
「2人とも、今だ!」
「おう!」
「あぁ!」
それによって数が大幅に減り、出来た群れの裂け目を真と怜は走り抜け、裏口から外へ出る。それを追いかけようと、何匹かのインベスがそちらを向く。が、
「行かせるかよ!」
刹那は飛ぶと、群れの真ん中に着地、そのまま体を横に回しながら刀を抜刀。周りのインベスを斬り、一掃する。
「はぁ、はぁ、これで終わり‥‥な訳ないか。」
後ろを振り向くと、玄関からゼリーのように透明な頭をして、触手をぶら下げるインベスが一体、侵入してきていた。
「なんだこいつ?見た事ないな。」
刹那がその様子を観察していると、そのインベスは透明な触手を伸ばして、紅一文字を掴むと、放電してくる。
「なっ!うわぁぁぁぁぁ!」
そのまま刹那は振り回されて、教室の内の一つ、前方に放り込まれる。
「痛ってぇ〜‥‥あいつ、なんなんだよっと!?」
教室に入ってくるやいなやまたしても奨真へ触手を伸ばすインベス。それをギリギリで避け、並んでいる机の上を飛び移りながら、インベスへと切り掛かる。しかし、
「なっ!?消えた!?」
インベスは床に溶けるように消え、刹那の頭上の天井に逆さまになって生えたように現れると、刹那の首を触手で締め上げる。
「!?くっ‥‥そ‥‥この‥‥野郎‥‥。」
なんとか紅一文字で触手を切り落として脱出するが、インベスはまた天井に潜ってしまう。
「ちっ!またか。このままじゃ‥‥なら!」
床から体を生やして触手を伸ばしてくるのを何度か避けて体制を整えると、腰を落とし刀の柄に手をかけ、待つ。その場から動かない刹那に向けてインベスは勢いよく触手を伸ばしてくる。しかし、それを刹那は自分から掴む。
「うわぁぁぁぁぁ!」
勿論、掴んだ触手からとてつもない電圧の電流が流れてくる。それをくらい叫ぶ刹那に、インベスはその体を床から抜き、全身を露出させる。すると、
「くっ!こっちに‥‥‥来い!」
刹那はその手に掴んだ触手を引っ張り、無理やりインベスを引き寄せる。
インベスは驚いたようなそぶりを見せ、抵抗するが、刹那は渾身の力でインベスを引っ張る。
「うぉぉぉぉぉぉ!!」
勢いよく近づいてくるインベスに対し、逆手で抜刀すると、そのまま刃をインベスの体に押し付けて切ろうとする。刃がインベスの体に傷をつけた時、インベスは自分の触手を切って飛びのき、そのまま床に潜ろうとする。が、
「させるかよ!」
刹那も痺れる体を無理やり動かし、インベスに近づいて刀を振るう。
それをインベスは避けるも、刀はその体を掠める。
「だったらぁ!」
『ソイヤ!』
『ドラゴンフルーツアームズ!双・龍・セイ!・ヤッ!・ハッ!』
ドラゴンフルーツアームズに姿を変え、カッティングブレードを3回倒す。
『ドラゴンフルーツスパーキング!』
「おらぁ!!」
赤龍刀を床に突き刺すと、電子音と共に床から炎が上がる。
それにより、インベスが床に潜ることを阻止する。
「ほらぁ!」
赤龍刀を抜き、振り払うと、インベスはそれを飛び越える。しかし、刹那は赤龍刀を動きを途中で止め、手元に戻すとカッティングブレードを2回倒す。
『ドラゴンフルーツオーレ!』
「はっ!!」
刃に炎を纏った赤龍刀をインベス目掛け突き刺す。そのまま掲げるとインベスの体内へと熱が注ぎ込まれ、爆発を起こす。
「はぁ‥‥はぁ‥‥ここは学校だぞ‥部外者は立ち入り禁止だろ‥。」
そう言って、教室の入り口の方を見ると、帽子を深く被っていて表情は見えないが、長髪でスーツ姿の男が立っていた。
「‥‥立ち直ったか‥‥そのまま折れていてくれた方が助かったんだがな。」
そう言って男はフェイスプレートに深緑色のライダーの顔が描かれた戦国ドライバーを身につける。
『ロックオン!』
「変身。」
『マスカットアームズ!乱れ咲け!銃弾の嵐!』
「仮面ライダー玄武‥‥行く!」
深緑色の鎧を纏ったその男は両手の2丁拳銃で刹那を狙い撃つ。銃弾は全て刹那に命中し、刹那は窓にぶつかる。
「っつ‥‥‥。(正直‥‥2連戦はきついな‥‥。でも‥やるしかない!)」
2発目を撃つ玄武。刹那は咄嗟に近くの机を蹴り上げて盾にする。
その影から赤龍刀を投げつけるも玄武は体を少し動かして避ける。しかし、その僅かな隙に、刹那は玄武へと接近。こぶしを叩き込む。
「接近戦ならぁ!」
しかし、その拳は玄武に防がれる。
「ほぅ、いい拳だ。だが!」
玄武は拳を受け止めたまま、膝蹴りを刹那の腹へと喰らわせ、そのまま廊下へと投げ飛ばす。
「くっ‥‥‥まだまだあ!」
受け身をとって起き上がると、壁に突き刺さった赤龍刀を抜く。
玄武は二丁のショットガンを撃つが、散弾を赤龍刀を回して弾く。
「何っ!」
「うぉぉぉぉぉらぁ!」
『ドラゴンフルーツオーレ!』
赤龍刀を投げ捨て、炎を纏った拳でラッシュを繰り出す刹那、それを後退しながら避けていく玄武。しかし
「(なんだこのスピードは!?これが本当に素人なのか!?」
次第に廊下の奥へと追い詰められていく。
「なっ!」
「!!そこだぁ!」
背後に気を取られたその瞬間、刹那の炎を纏った回し蹴りが玄武のボディに炸裂し、玄武は隣の教室の中へと吹き飛ぶ。
「な、なんだ‥‥この力は‥‥。」
「はぁ‥‥はぁ‥‥っつ。」
ふらふらと立ち上がる玄武と膝をつく刹那。すると、2人は同時に変身が解除される。そして男は耳元に手を当て、何やら呟くと、片膝をついて息をしている奨真をみる。
「くっ‥‥少年、必ず決着はつけさせてもらう。さらばだ。」
男の背後にクラックが開き、その中へと入っていく。
それを見届けた奨真はホッとため息をつく。
「‥‥とりあえず、終わったのか‥‥。あいつらのところ、戻るかぁ。」
そう言うと奨真は体をなんとか立ち上がらせて歩き出した。
祝・復活!