楽しんでいってください!
[2日後 昼 廃工場跡地]
とある町外れの廃工場跡地、そこには奨真、貴虎、光実、そして3人の男性が揃っていた。
「この3人は私が以前ともに戦った仲間たちだ。右から凰蓮・ピエール・アルフォンゾ君と城之内秀保君。普段は海外でパティシェをしているのだが無理を言ってきてもらった。もう1人はザック君、元チームバロンのメンバーだ。3人とも今回の協力、感謝する。」
「他でもないあなたの頼みですもの。喜んで協力させてもらうわ。」
「まぁ、僕は師匠に連れてこられただけですけど、役に立てるのなら協力しますよ。」
「この街の危機なら喜んでやらせてもらうぜ。他でもないあんたの頼みだしな。」
3人はそれぞれ貴虎と握手する。
「それで?その奨真ってボーイはどっちなの?」
「あ、俺です。今日はよろしくお願いします!」
「ふぅーん。」
凰蓮は奨真の顔を覗き込む。
「な、なんですか。」
「いや、いい顔をしてるじゃない。今日はよろしくね。」
「う、うす。」
奨真と凰蓮は握手を交わす。
「3人とも、そしてこちらが我々のブレーン、桐生戦兎君だ。」
「よろしく頼む。」
3人は戦兎とも握手を交わす。戦兎の目の前には机とその上にパソコンが乗っている。
「さて、挨拶も済んだ。もう一度、計画の説明をする。このパソコンにはクラックから発せられる波動を探知して、その場所を知らせてくれる能力がある。このパソコンを使ってクラックを探知、その場所へ急行。インベスを片付けながら中へ突入するのが今回の計画だ。」
その言葉に全員は頷く。
「結局あっちがどう出るかによるんだよな〜。」
「仕方がない。我々にはあちらに干渉する手段がないからね。」
「ちなみに作ろうとしてもあと10年以上はかかるぞー。」
「そんなにかよ!?」
すると奨真は戦兎の頭の上を飛ぶ鳥型のロボットに気づく。
「あれ?これっていつだか売ってた奴じゃないのか?」
「ああ、こいつにナビゲート機能をつけて帰り道に迷わないようにしようと思ってな。だからここにいる。」
「へー、なるほどねー。」
そんなことを言っていると、パソコンから大きな音が鳴る。
「おっ!きたか!」
全員はパソコンを覗き込む。
「よし!波動を検知したぞ!それで場所は‥‥。」
パソコン上の地図に赤い点が現れる。
「これは‥‥!嘘だろ!?そんなわけ‥‥。」
戦兎は忙しくパソコンのキーボードを叩く。
「おい、どうしたんだよ!」
奨真は戦兎に詰め寄る。
「表示されている場所は‥‥ここだ。」
その言葉を言うと同時に、廃工場の壁が崩れると、
大勢のインベスと、その奥に今開いたばかりであろうクラックが見える。
「あっちには全部筒抜けって事か。」
そう言いながら奨真は戦国ドライバーを取り出す。しかし、
「ボーイ、それはまだ早いわよ。」
「へ?いや、だって‥‥。」
凰蓮がその手を制す。
「ここはワテクシ達が引き受けるわ。あなた達はあのクラックに入りなさい。」
「なっ!?そんなこと出来るわけ!」
「いい!あなたの目的は何!!ここに何をしにきたの!」
「‥‥親友を、輝を連れ帰ることだ。」
「そうでしょう?ならこんなところで足止めされてないで早く連れて帰ってきなさい。その親友君をね。さぁ!行くわよ!」
「わかりましたよ。なるべく早く連れ帰ってきなよ!」
「ここは俺達に任せな!」
3人はそれぞれドライバーを装着、ロックシードを開錠する。
『ドリアン!」『ドングリ!』『クルミ!』
「「「変身!!!」」」
『ドリアンアームズ!ミスター!デンジャラス!!』
『ドングリアームズ!ネバーギブアップ!!』
『クルミアームズ!ミスター!ナックルマン!!』
並びたった3人は押し寄せてくるインベスの群れに走って行く。
「ち、ちょっと!!」
「‥‥奨真、行くぞ。」
そう言って戦兎は奨真の肩を掴む。
「で、でも!」
「行くぞ!ここで迷ったら、あの3人の意思が無駄になる!会って数時間しかないお前の気持ちを思って、3人は決断したんだ!だから行くぞ!」
奨真の肩を掴んで揺さぶる戦兎。
『ドリアンスカッシュ!!』
『ドングリオーレ!!』
『クルミスパーキング!!』
「今よ!坊やたち!」
3人はそれぞれ大技を放ち、インベスの大群に穴を開け、クラックまでの道を作る。
「今だ!走れ!」
貴虎の合図で走り出す戦兎、奨真、光実。インベスが襲いかかってくるが、それをいなし、かわして、インベスが出てきたであろうクラックの中へと、飛び込んで行った。
[クラック内 ヘルヘイムの森]
「これが‥‥ヘルヘイム‥‥。」
奨真が初めて見る光景に驚いていると、戦兎は着いてきた鳥型のロボットを地面におく。
「これで、帰り道は大丈夫だ。とりあえずは先に進もう。」
「全員、ドライバーは装着しておくんだ。いつどこから仕掛けてくるかわからん。」
貴虎の言葉に全員はドライバーを装着、一団となり森の奥へと進む。
「こりゃ、すごいな。あっちこっちに実がいっぱいある。」
「ヘルヘイムの実だ。とってもいいが絶対に食べるなよ、人間を辞める気がないならな。」
「お、おう。とりあえずサンプルを取っておくか‥‥。」
貴虎の言葉に戦兎は恐る恐る実をひとつとると、ポケットの中へとしまう。すると、
「全員、止まれ。」
「来たか!?」
「いや、ここ、人が歩いたような跡がある。」
貴虎はしゃがみ込むのに従って奨真も姿勢を低くして周りを見ると、草原の一部分だけが低くなっているが見える。
「確かに‥‥。」
「おー!よくわかったなお前ら!」
「!?」
すると、横から声がして、その方を振り向くと、輝とローズ、そして以前戦ったが玄武が歩いてきた。
「おでましかよ‥‥。」
「こんなところまで来るとは流石だなぁ奨真、それに戦兎。」
「いい加減お前のお遊びに付き合う気はないんでな。決着をつけさせてもらうぞ、エボルト!」
「その身体を返してもらうぞ!」
「行くぞ!みんな!」
『リンゴ!』
『メロンエナジー!』
『ブドウ!』
『ラビット!タンク!ベストマッチ!!』
4人は各々のドライバーにアイテムをセット、それぞれの掛け声が重なる。
「「「「変身!!」」」」
『リンゴアームズ!デザイアフォビドゥンフルーツ!』
『メロンエナジーアームズ!!』
『ブドウアームズ!龍・砲・ハッ!ハッ!ハッ!』
『鋼のムーンサルト!ラビット!タンク!イェーイ!』
「ハッハァ!!勢揃いだな!ならこちらも。」
『フェニックス!ライダーシステム!エボリューション!』
『Are you ready?』
「変・身」
『フェニックス!エボルフェニックス!!ハッハッハッハッ!』
「行くぞぉ!!」
輝‥‥もといエボルトはフェニックスフォームへと変身すると、スチームブレードで切り掛かってくる。それと同時に玄武とローズもそれぞれ獲物を構えて走ってくる。
「お前の相手は!」
「俺たちだ!」
「ふん!そういうことか!」
スチームブレードを紅一文字とドリルクラッシャーで受け止める2人。その後ろでは高虎の変身した斬月・真がローズへと向かっていき、龍玄も玄武へと走って行く。
決戦の火蓋が今、ここに切られた。