seedとDestinyの間描かれるらしいけど、アニメ楽しみー!
そして、ガチャ産でファントムとか出ないかなぁと思っている今日この頃です
放課後、4人は『オカ研』の部室前へときていた。
「よし‥‥開けるぞ‥‥。」
怜の言葉に3人がこくりと頷くと、怜は3回扉をノックする。
「はーい。」
「失礼します。」
応答が返ってくると怜は意を決して扉を開ける。そこにはテーブルが向かい合わせに6つ並んだ部屋で、その一つ一つに人が座り、談笑していた。その内の扉に近い1人が音に反応して、こちらに顔を向ける。
「あれ?君は‥‥‥。」
「十六夜です。影山先輩はいますか?」
そう言って周りを見渡す怜。
「あー!体験に来たけどすぐに帰った子だ!思い出したよー。部長に用事?奥にいるよー。」
「ありがとうございます。」
怜は勝手知ったかのように奥へと進み、3人はそれに着いていく。
「なぁ、勝手に入って良かったのかよ?俺たち部員でもなんでもないんだぜ?」
「なんでも、怜結構しつこく勧誘されてたみたいでもう顔見知りとかいうレベルじゃないらしいぞ。」
「へ、へー。それはちょっと怖いな‥‥。」
真の話に少し引きながら、怜の後をついていく。
「影山先輩、十六夜です。入ります。」
奥にはもう一つ小さな部屋があり、怜は扉につくと、ノックして中へと入る。そこは先ほどの部屋とは違い、カーテンが閉め切られている暗い空間に机と椅子が一つ置かれている、どこか怪しい雰囲気の部屋だった。
「ん?あぁ、怜君か‥‥えぇ!!怜君!?」
「お邪魔してます先輩。とりあえず電気つけてもらってもいいですか。」
「あ、あぁ、電気ね!えーと‥‥よいしょ!」
パチリと電気がつくと、そこにはショートヘアにメガネをかけた女子生徒が立っていた。
「怜君だけかと思ったら他にも人が!?」
「あっ、お邪魔してます‥‥。」
「みんな、こちらは部長の影山 和泉(かげやま いずみ)先輩だ。」
「ど、どーも。とりあえずみんな座って?椅子用意するから。」
怜の紹介に和泉は会釈すると、いそいそとどこからか椅子を用意しようとする。
「もしかして怜君、遂にこの部に入る決意がついた?友達もいっぱい連れてきてくれたみたいだけど。」
和泉が用意した椅子に4人が座ると、和泉は怜に詰め寄る。
「違います、何度も言ってますがここに入るつもりはありません。今回は頼み事があってきました。」
「えぇー‥‥相変わらず釣れないなぁ。」
和泉は怜のそっけない返事を聞き、頭をガクリと落とす。
「それで、頼み事ってなんなの?」
「実は‥‥先輩、吸血鬼を見たって言ったら信じてもらえまうわぁぁぁ!」
「吸血鬼!?どこ!どこで見たの!?」
「‥‥はぁ‥‥。」
奨真の言葉が終わらないうちに和泉は大きく椅子から身を乗り出し、奨真へと近づいて肩を掴む。その様子に怜はため息を大きくつくと、
和泉を引き離して座らせる。
「先輩ならそうなると思ってました。この彼はこの前住宅地で、吸血鬼みたいなものが飛んでいくのを見たそうで、先輩には彼が見た吸血鬼が実在するのか噂を集めて欲しいんです。協力してもらえますか?」
「勿論勿論!喜んで協力させてもらうよ!そうと決まれば早く調べなきゃ!」
和泉は凄まじいスピードでパソコンの前に座ると、カタカタとキーボードを打ち始める。
「な、なぁ怜。あれ、大丈夫なのか?ほっといて。」
「大丈夫だ、先輩はオカルトの中でも吸血鬼には目がない。そういうのに食いついた時はああなるらしい。」
「な、なるほど。じゃあとりあえず俺達は退散するか、お邪魔になっちゃ悪いし。」
「そ、そうだね。お邪魔しました〜。」
部屋を出て、他の面々に挨拶をしながら、4人は部室を出ていく。外はいつの間にか暗闇に呑まれていた。
[翌日 朝]
いつもどおり、ゆっくり登校した4人のうち、真、怜、輝はそれぞれクラスを出ていく。昨日の夜、4人もそれぞれ伝手をあたって噂を集めることに決まったからなのだが、
『ここにきて、部活に入ってないことが裏目に出るなんて‥‥‥。」
そう、他の3人は部活や委員会で知り合った人達の元へと向かったのだが、部活に入っていない奨真にはそれがないため、普段からあまり話さない奨真はクラスでぼっちになってしまったのだ。しょうがなく奨真は鞄から単語帳を取り出して、パラパラと巡り始める。
『あと体育祭まで1週間‥‥結構早かったな‥‥。』
書かれている単語を右から左へ流しながらそんな事を考えていると、後ろから誰かに抱きつかれる。
「奨〜真!!」
「うわっ!なんだ小春か‥‥。」
「朝から勉強なんて珍しいね。」
「勉強っていっても右から左に流してるだけだけどな。」
肩の辺りから顔を出している小春は、腕を解き奨真の隣の席に座る。
「そっか、そういえばさっき輝達がわちゃわちゃ出て行ったけどあれどうしたの?」
「なんか部活だかど連絡しなきゃならん事があったんだとよ。おれもよく知らんけど。」
それとなく小春から目を逸らしながらそう嘯く奨真。
「ほんとに?また何か危ないことやってるんじゃないの?」
「そんなことないさ、ほら体育祭も近いし、怪我でもしたら損だろ?」
「そっか‥‥そうだよね〜。」
「ほれほれ、俺も本腰入れて勉強するから、あんたも帰りなさい。」
「え〜、さっき頭に入れてないって言ってたじゃん!」
「いいからいいから、もう鳴るぞ予鈴。」
「えー‥‥じゃあバイバイ!」
「ほいほい、じゃあな。」
元気のいい挨拶にそう返し、奨真はまた単語帳を開き、思考の海へと沈んでいく。
『本当の事なんか言えね〜!ただでさえ心配かけてんのに、面倒ごとに首突っ込んでるなんて言えない‥‥。‥‥‥、さっさと片付けて、しがらみなく体育祭楽しむぞ。』
そう決めると、奨真は単語帳へと向かうのだった。
[2日後 放課後 教室]
空き教室へと集まった4人はそれぞれ机に座る。
「それじゃあ、情報交換しようか。まずは、怜よろしく。」
輝がそう言うと、指名された怜が口を開く。
「まず、和泉先輩から情報が来た。流石先輩、情報が早い。」
怜が見せたスマホの画面には、いくつかのリンクと写真が貼ってある。写真はどれも夜の風景に黒い影が人らしきものを抱え空を飛んでいる様子が写っていた。
「この写真はここ2週間辺り、沢目市の中で撮影されたものがオカルトサイトの掲示板に貼られていたのを先輩が見つけてくれた。こっちのリンクは動画らしい。」
動画には黒い影が高速で飛び去っていく様子が写されていた。
「早すぎる‥‥2日って‥‥。」
「まぁ今はそれはいいでしょ、ところで奨真、見たのはこんな感じの奴だった?」
輝の問いかけに奨真は頷く。
「そっくりだ、よく見つけられたなこれ。」
「あの人の日課みたいなものだ、気にするな。そして、どうやらこの怪物を崇拝してる奴らもいるらしい。」
怜がリンクを開くと、そこは真っ黒な背景に赤い文字で『怪物崇拝』と書かれたサイトだった。
「おい、これ闇サイトってやつじゃないか?これ、見て大丈夫?」
「そこら辺は先輩がチェック済みだ。それより、ここを見てくれ。」
怜が示したのはそのサイト内にある掲示板の一つの書き込みだった。
「??『やった!俺は遂に怪物になった!!』はぁ?何言ってんだこいつ。」
「この書き込みの後、お前が言ったような書き込みが続くんだが、問題はその後だ。」
怜が示した所には『本当なら見せてください、夜9時にここで待っています。』と言う書き込みと共に地図が貼ってあった。
「なぁ、ここって‥‥。」
「あぁ、奨真、お前の家の近くに廃屋があるだろう?そこだ。」
「まじか‥‥‥おい、その後に『証明ありがとうございます!』って打ってあるぞ!」
「あぁ、この書き込み主はその後もいろいろな奴と会う約束をして、そいつらを納得させている。こいつがもし、本当に『怪物』になったのだとしたら?」
「‥‥確かめる価値はある、な。会えるのか?」
「上手くやればな‥‥。」
こうして、4人の密談は続く‥‥‥。
[週末]
昼、郊外の廃工場に1人の人影が入ってくる。それは紳士服に身を纏ったまさに吸血鬼と言える姿だった。扉が開き、工場の中が陽の光で照らされる。そこには2人の女子高生が後ろ向きに並んで立っていた。吸血鬼のような男はその背後に静かに近づき、その露出した首に歯を突き立てーー
ようとしたその時、
「「はぁぁぁぁ!!」」
2人の女子高生が後ろへ左右から回し蹴りを繰り出す。
「!!?」
それを間一髪でしゃがんで避けると、男は2人から距離を取る。
「はぁ!?外すかよ今の!」
「しょうがないよ、こうして会えただけでもよしとしよう奨真。」
「なんだ!?お前ら!俺に会いにきたんじゃないのか!?」
振り向いた女子高生達にそう叫ぶ吸血鬼。
「そうさ、俺はあんたに会いにきたんだ。もう一度な!」
その声と共に2人は自らの髪を引っ張りそれを取った。
「お前は!?この前の!?」
「そうだ、あんときはよくもやってくれたな!」
2人の正体は女装した奨真と輝だった。
「なんで‥‥なんでだぁぁ!!」
「どうやら女の子になれば誘き出しやすいかと思ったけど、正解だったね。」
「ったく、それにしても小春‥‥随分ノリノリでメイクしてくれたな‥‥。」
奨真達はこの作戦にあたり、上手く誤魔化して小春にメイクを頼んだのだが、小春自身がノリノリでやったため、奨真も輝もまぁまぁ美人になっていた。
「くっそ!騙しやがって!まぁいい!ここでお前らも眷属に変えてやる!」
「やれるもんならやってみろ!行くぞ、輝!」
「あぁ!」
2人はそれぞれアイテムを懐から取り出した。
『リンゴ!!』
『Growing Up!!』
『ロックオン!』
『バーニングフェニックス!!』
奨真は左手を前に出し、右手をカッティングブレードに添え、左手を左に向ける。
『Are you ready?』
アーマーが形成されると、輝は両手で拳を作り構える。
「「変身!!」」
『リンゴアームズ!デザイアフォビドゥンフルーツ!!』
『Growing Up Burning!!Get バーニングフェニックス!!イェェェェイ!!』
アーマーが2人に被さり、2人はそれぞれ刹那と朱雀へと変身、2人のライダーが並び立つ。
「2体1か‥‥なら!」
吸血鬼は小さなカプセルを取り出し、放り投げる。すると、中からコウモリインベスと2体の初級インベスが現れる。
「何!?」
驚く刹那。しかし2人は顔を見合わせ頷くとこちらに向かってくる4体に合わせ走り出す。
「「はぁぁぁぁ!!」」
刹那の刀とコウモリインベスの爪、朱雀の拳と吸血鬼の拳が激突した。