「うへぇ〜」
いや〜参った参った〜束さんに揉みくちゃにされて何とか抜け出し自室に辿り着いた、目の前にはフカフカなベッド。
考える事も無くお布団にダイブし…余りの気持ちよさに顔がへにゃっとなりながら、枕元に置いてある玩具のショットガンを持ち近くにあるダンボールを撃つ。
「わぁ!?」
コツンとスポンジ弾がダンボールに当たると中から少し間抜けな声が響く…全くこりないねぇ〜
「もー!完璧な擬装だったのに!!」
「んふ〜確かに良かったけど流石にダンボールは目立ち過ぎだねアルちゃん」
ダンボールから這い出て来た美少女の名前は陸八魔アル、キヴォトスにあるゲヘナ学園の生徒で便利屋68の自称社長、見た通りポンコツだけど実力は凄く高く裏社会で活動している…と言っても意地っ張りなアルちゃんのお陰でだいぶ大変らしい。
「全く〜折角気持ち良く寝ようとしたのに…アルちゃんには責任取って私の枕になって貰うよ〜」
「なななななっ何ですってー!?!?!?うわぁー!!」
ベッドから素早く出た私はアワアワと慌てるアルちゃんを素早く捕獲してん〜!と声を上げながら頑張ってズリズリとベッドまで引き摺り込んでいく。
「たたたた助けて束ー!!」
そんな悲鳴を最後にアルちゃんはお布団の中に消えて行った。
「そう言えばホシノって一夏君って子が好きなんでしょ?何で告白しないのよ?」
「ふぇ!?なっ何言ってるのさ!もーいきなり変な事言わないでよ〜も〜」
次の日、私とアルちゃん、束さんにクロエと言う束さんの助手と朝ご飯を食べている最中に唐突にアルちゃんがそんな事を言い、ご飯を詰まらせかけ、顔を真っ赤にしながら私は必死に弁明する…アルちゃんの言う通り私は一夏の事が好きだけど……皆んなの前で認めるのは恥ずかしい…
「一夏は私の恩人で凄く大事な幼馴染みだけどすっすすすすきとかそんな事無いからね!本当に大事な幼馴染みなだけだからね!!」
「見てクーちゃんあれが恋する乙女って奴だよ」
「ホシノ様をこうも狂わせる恋…怖いですね」
余りにも恥ずかしくて机に突っ伏しながら、気分を紛らわす為にテレビを付ける…此処は大天災篠ノ之束の住処の筈なのに何故かテレビが一台しかないし皆んなが皆好きなテレビ番組が違う為、テレビをつける度に仁義なき不毛な争いが起きる…今はどんな番組でも良い……取り敢えずこの恥ずかしい気持ちを紛らわせたら。
「速報です!世界初のIS男性操縦者となった織斑一夏さんですが…」
テレビに映ったのは、束が好きなトンチキドラマでも、クロエが好きなアニメでも、アルちゃんが好きなアウトロー番組や私の好きな旅番組でもなく、織斑一夏に対するニュースだった。
「ふぇ〜〜」
凄く間の抜けた声を上げながら私はまたテーブルに突っ伏す。