天才は妖精の尻尾にいる。   作:田中滅

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今回はマキナが謎解き!まあ最初は普通に列車内の話なんですけどねー


第十五話 天才くん、謎を解く

「「……」」

 

列車の中、エルザに気絶させられたナツとマナツが座席で死に掛けていた。同じ姓を持つが故に血の繋がりがあると誤認する者たちもいるが厳密には血縁関係はない義理の兄妹である。然し、二人の間には確かな絆がある

 

「お兄さん達。ここ空いてる?」

 

突然、現れた男からの問い掛けに二人は答えようにも答えられない

 

「つらそうだね。大丈夫?お兄さん達、妖精の尻尾(フェアリーテイル)なんだね。確かミラジェーンって有名だよね。偶に雑誌とか載ってるし綺麗だよね。何で現役やめちゃったのかなぁ?まだ若いのにね。あと名前は知らないけど新しく入った娘も可愛いんだって?其れにほら、有名な所で言えばさ、奇術師(ディーラー)花竜(アイドル)だっけ?きっと可愛いんだろうなぁ……あっ、話は変わるけどさ、うちのギルドは女っ気が全然なくてさぁ……一人くらい欲しいんだけど、この子をもらってもいい?今はまだ無乳だけどいずれは化そうだし……まぁ、返事なんていらないけど……なっ!!」

 

長々と語っていたかと思えば、男はナツを蹴り付け、身動きが取れないマナツの腕を掴み上げる

 

「妹を……マナツを離せ……!」

 

「妹?ふぅん、この子がねぇ…まあいいや、ハエには似合わないから、俺が貰ってや---ぐおっ!?」

 

息絶え絶えになりながらも睨むナツに男は吐き捨てる様に悪態を吐くが、掴んでいた筈のマナツが姿を消し、代わりに顔面に蹴りが叩き込まれる

 

「闇ギルドが、ボクの大事な人(マナツ)に気安く触るんじゃないかな……潰すぞ」

 

その先に佇んでいたのは白衣を靡かせた少年、頭のゴーグルに触れながらも男に向ける表情は怒りが具現化していた

 

「ま、マキナ……マナツは……」

 

「下で待機してるデウスとエクスのとこに移動させたから安心してくれていいよ。大丈夫、ナツも直ぐに移動させ---ぐっ!」

 

自分の危機を棚上げし、真っ先に妹の心配をするナツにマキナは笑い掛けながらも彼を魔法で移動させようとするが起き上がった男の影から飛び出した手に攻撃され、横に吹っ飛んだ

 

「ハエのくせに調子に乗るなよ……ガキがっ!!」

 

「お前こそ、さっさと笛を渡すかな。その首から提げてるのが呪歌(ララバイ)だって事は既にボクは理解してるかな。何故かって?天才だからかな!」

 

「なんだ!?列車が止まってる!動けんぞ!」

 

『先ほどの急停車は誤報によるものと確認できました。間もなく発車します。大変ご迷惑をおかけしました』

 

男の首にある笛が目的の物であると見抜いたマキナがけらけらと笑いながらも笛を渡すように告げる。その時、列車が急停止した事に気付いたナツが起き上がった

 

「しまった!時間を見誤ったかな!今は兎に角!逃げるかな!ナツ!」

 

「なんでだ!今からだろ!」

 

「やかましい!物質移動(アポーツ)!!」

 

戦うつもりのナツの手を掴み、マキナは魔法で列車の外に移動する。同時に彼等の後を追随していたハッピーとリアンが受け止め、ゆっくりと地面に降ろす。背後から男が叫んでいるがマキナは気に留める素振りも見せない

 

「リアン!ナイスタイミングかな!」

 

「マナを助けてくれた御礼よ。それで?次はどうするの?天才くん」

 

「列車を追う……と言いたいけど、先ずはエルザたちと合流するのが先かな」

 

「あい、それなら大丈夫。みんなならあそこだから」

 

「「ん……?」」

 

ハッピーの言葉にナツとマキナが視線を動かすと自分達の居る場所へ迫ってくる魔導四輪。魔導四輪とは魔力で動く四輪車のことであり、その速度は運転手の魔力量によって変化するという変わった乗り物である

 

「二人とも!無事か!?」

 

「これまたナイスタイミングかな!エルザ!この魔導四輪は買い取るから改造させて!今は列車を追うのが先かな!」

 

「よく分からないが仕方あるまい……魔導四輪は止めんぞ!改造は任せる!」

 

「任せるかな!」

 

魔導四輪を走らせる中、マキナは手早い動きで改造を施していく。本来、魔導四輪は魔導士の魔力を媒介に動くが改造により、そのデメリットは無くなる。其れは何故?マキナの発明した動力魔晶(エンジンラクリマ)を取り付ける事により、科学の技術を取り入れた乗り物に生まれ変わったからである

 

「マキナってすごい……」

 

「当然さ、なんたって私の弟で天才なんだからね。にしてもマキナはすごいね、天才だね、流れ板だね」

 

「なーっはっはっはっ!天才だからかなー!」

 

関心するルーシィの呟きにカナが胸を張ると彼女に褒められたマキナも高笑いを挙げる

 

「あっ……思い出した!ララバイ!ララバイってあれだ!前にマキナが貸してくれた呪い大百科に載ってたんだ!」

 

「なに!?本当か!マナツ!」

 

気絶から一変、マキナの発明した酔い止め薬で回復したマナツは元気よく起き上がり、ララバイの事を思い出したと告げる

 

呪歌(ララバイ)は名が現す様に呪いの歌!人を死に至らしめるって書いてた!確かジュニア?」

 

「マナ、それを言うなら呪殺よ」

 

「そうそれ!」

 

「あたしも知ってるわ!呪歌(ララバイ)はその呪殺をさらに恐ろしくした物なのよ、見た目は笛で、その音色を聴いた者すべてを呪殺する魔笛………それが集団呪殺魔法、ララバイよ」

 

「マジかよ!?ヤベェじゃねぇか!どうすんだ!」

 

「知るかっ!というか脱ぐな!テメェは!!」

 

ララバイが恐ろしい魔法であると知り、驚くグレイに反論するスコルは彼の脱ぎ癖を注意する。その中、マキナは頭のゴーグルに触れ、脳内で情報を纏め始めていた

 

(ララバイの解呪……集団呪殺……列車……ちょっと気になるかな…)

 

「博士。調べますか?」

 

「準備は出来てるぜ」

 

思案中のマキナに声を掛けるデウスとエクス。然し、彼は笑う。何時も通りに何かを思い付いた様に笑ったのだ

 

謎は解けた(・・・・・)




謎を解いたマキナたちはとある場所に向かう!其処には闇ギルドの魔導士が!天才と魔科学が揃えば無敵かなー!

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