天才は妖精の尻尾にいる。   作:田中滅

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マナツ「前回のあらすじ!今日はマキナがグロッキーだから、超美少女のアタシが担当するね!仮面の魔導士ザルティを相手に大技を連発したマキナはまさかの魔力切れ!敵を退け、後のことをアニキとグレイに任せ、戦線を離脱!わぁぁぁぁん!死なないでェェェェ!マキナーーー!」

リアン「取り敢えず、本編をどうぞ♪ほら、マナは泣かないの」


第二十五話 花竜ちゃん、天才くんを心配する

「狼牙黒鉄斬!!くっ………やはり……魔力連携をしていない私では……長くは持たないか……」

 

『飛ばし過ぎなんだよ、お前は。大技の連発なんざ、博士でもやらねぇよ……あ?デウスからの通信?どうした』

 

迫り来る魔導士たちを相手に大太刀周りを繰り広げるエルザ。彼女の考え無しの行動を咎めていていたエクスは、自らの片割れであるデウスからの通信が入った事に気付き、呼び掛ける

 

『エクス!博士が魔力を使い切ってしまった!』

 

『ちっ……おい、エルザ!』

 

「どうした?エクス」

 

デウスからの通信を聞き、軽く舌打ちをした後にエクスがエルザに呼び掛けた。突然の呼び掛けに、手元の小太刀に視線を落とす

 

『博士のヤローが魔力切れをおこしやがったみてぇだ。お前から拝借した魔力で回復させてやりてぇ……離脱を許可してくれねぇか?』

 

「………仕方あるまい、マキナの知識は後に必要となる。許可する」

 

「すまねぇな」

 

姿を原型の黒鉄の狼に戻し、エルザの配慮に礼を告げると足早に主人の元に駆け出していく。全滅した敵たちの間を走り抜ける漆黒の体、その姿に誰よりも早くに反応した人物が約一名、特徴とも呼べる翡翠色のポニーテールを振り乱した少女はエクスの背に飛び乗る

 

「エクス!マキナになんかあったんだよね!アタシも連れてって!マキナが心配!」

 

「マナツ。何度も言ってるがよ、俺に飛び乗るんじゃねぇよ」

 

「今はマナを注意してる場合じゃにゃいわよ?エクス。状況は一刻を争うんでしょ?正に猫の手を借りたいくらいに」

 

「リアン……何時からいやがった。まぁいい……振り落とされんなよっ!」

 

飛び乗ったマナツ、彼女に付いてきたリアン。二人の同乗者を乗せ、エクスは遺跡の方に駆けていく

 

「マキナが魔力切れ………って、どういうこと?確か前にもあったわよね?ララバイの時に」

 

足早に走り去る一体と一人、一匹を見送ったルーシィが口を開く。彼女の中のマキナは未だに白衣を棚引かせ、けらけらとわらう魔科学者としてのイメージが強いようだ

 

「そうか、ルーシィは知らなかったのか。マキナが普段から使用してる物質移動(アポーツ)を軸にした魔科学で戦闘手段を補っているのは知っているな?」

 

「うん、それは本人も言ってたし。実際に見たから」

 

「それとは別にマキナには普段使いには向かないもう一つの魔法があるんだ。そう………斬撃の滅竜魔法がな」

 

「滅竜魔法……それって、ナツやマナツと同じ滅竜魔導士(ドラゴンスレイヤー)ってこと!?あのマキナが!」

 

「あい!マキナの滅竜魔法はすごいんだよ、敵が八つ裂きになるんだ」

 

「なにそれっ!?怖いんだけどっ!!」

 

「八つ裂きは流石に言い過ぎだぞ?ハッピー。四肢は残るのだからな」

 

「あい。そうでした」

 

「いやそれでも十分すぎるくらいに怖いんだけどっ!?」

 

物騒な説明に普段の彼を思い浮かべ、ルーシィは戦慄を覚える。あどけない少年ながら、物騒な事を口走りがちなマキナ、十分に今の説明のような事を実行しないとも言い切れない

 

「まぁ……マキナが滅竜魔法を得た経緯は特殊な方法なのだがな」

 

「えっ?ナツみたいにドラゴンに育てられたとかじゃ………あれ?そうなるとカナさんもドラゴンに?」

 

「違うよ。ナツとマナツはドラゴン直伝だけど、マキナのは独学だよ。マキナ風に言うと科学の実験で得た副産物なんだってさ」

 

「マキナって………一体なんなの……?」

 

未だに真意を見せない小さな科学者、その本心をルーシィが知る事になるのはもう少しだけ先の話である

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「マキナ!大丈夫!?死なないでェェェェ!!」

 

「ちょっ………マナツ……揺らさないで………体に響く……」

 

遺跡の側にある木陰で項垂れていたマキナを見つけた瞬間、マナツは一目散に駆け寄り、彼の体を何度も揺する。余りの速度に魔力切れ状態のマキナは目を回しながら、彼女を咎めるも聞く耳を持たない

 

「エクス。魔力補充に必要な魔力は集まっているのか?」

 

「ああ、エルザの魔力を拝借してきた。博士の好物だからな」

 

「流石はエクスだ」

 

デウスからの問いに答えたエクスは牙を見せ、怪しく笑う。その様子を傍観していたディンガは背後に立て掛けていた巨大スパナを手に立ち上がる

 

「それでは実験を始めようか」

 

「さっさとやってくれ」

 

接続開始(コネクトオン)!!」

 

高らかに宣言するディンガ。刹那、スパナの持ち手部分から端子が飛び出し、エクスの体に結合し、光の粒子が斬撃の形に変化を始める

 

「博士!これを食べるんだ!」

 

「もぐもぐ………ぷはぁっ!やっぱりコレだよ!うーん!力が漲ってきたぁ!!ありがとうかな!エクス!」

 

「気にすんな」

 

放たれた斬撃を口にし、先程の状態が嘘のように辺りを駆け回り始めたマキナ。彼に礼を述べられたエクスは優しく笑う

 

「それで?マキ。全快したばかりで悪いんだけど、状況を教えてくれないかしら?」

 

「状況としては敵の勢力は零帝?とか言う魔導士が率いてる三人の魔導士並びに異色の魔法を使う仮面魔導士の五人、三人のうちの二人はルーシィとナツに倒されて、一人は儀式をやってる……仮面は一応、退けるのには成功したけど…倒してはいないかな。あとはまぁ……ナツとグレイに任せておけばいいよ。ボクたちが向き合うべき本題(・・)は別にある」

 

リアンに問われ、状況説明をしたマキナは遺跡と別の方向、遥か頭上に浮かぶ妖しい雰囲気の月を見上げていた。誰もが理解出来ずに首を傾げるが、それから直ぐ、戦いを終えたナツとグレイが出て来るのが見えた

 

「よっ!マキナ!マナツたちも!」

 

「心配かけたな」

 

「別に心配はしてないよ。それで全部終わったの?グレイ」

 

「ああ……すげぇ人だよ……俺の……いや、俺とリオンの師匠(・・)は」

 

その言葉の意味が何を意味するかはマナツたちに分からない、それでも何かを知るマキナはゴーグルに触れ、無邪気に笑っていた

 

「じゃあ、エルザたちに合流しようか。本当の仕事はこれからだよ」




災厄は永遠に散り、次なる目的は村の呪いを解くこと。しかし、この村はかなりの訳アリで………(予告と違う理由に関しては戦闘模写が苦手だからです……これから先、上手くなりたいなぁとは思ってます。応援してくださるとありがたいです)

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