天才は妖精の尻尾にいる。   作:田中滅

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マキナ「前回のあらすじ、妖精の尻尾の魔導士にして天才科学者であるボクことマキナは……強敵を倒し、遂に大円団!を迎えたかに思えた。しかし、其れは一瞬の喜びに過ぎず……」

ディンガ「ふむ……これはまた妙だ、前回の投稿から、かなりの期間が空いている」

マキナ「其れは言わぬが花かな…ディンガ」


第二十六話 天才くん、村の秘密を解明する(推理編)

「「「本当の仕事(・・・・・)って?なになになぁにぃ〜?」」」

 

無邪気な笑みを見せながらも、意味深に呟かれたマキナの発言が気になったナツたちが声を揃え、問うが当の本人は「聞くまでは秘密だよー」と、けらけらと笑い、口にしようとはしない

 

「御苦労だったな、お前たち。それでだ…本来の依頼内容を理解している者はこの中に何人くらいが存在する」

 

「うみゅ?依頼内容?デリオラをぶっ飛ばすが依頼じゃないの?」

 

「それはあくまでも成り行きに過ぎないから、ホントは違うよー。マナツ」

 

「なんですとっ!?初耳だよっ!?アタシ!」

 

「マナったら、依頼書をきちんと把握してなかったのね。相変わらずの困った相棒で仕方にゃいわね」

 

「ふむ…これは一度、マナツの脳内を見る為に頭をかち割ってみる必要がありそうだ。許可を願えるかい?博士」

 

「マナツに手を出したら、ディンガでも容赦はしないかな。はらわたを抉り出すよー」

 

依頼内容を微塵も把握していなかったマナツにリアンが呆れる横で、相も変わらずなディンガの物騒な発言が飛び出し、それを聞いていたマキナも無邪気な笑顔ではあるが物騒な発言を投げかける

 

「なんかもう……エグいを通り越して、何も感じなくなってきたあたしがいる……」

 

「あい!それはルーシィが慣れた証です」

 

「慣れたくないわっ!!」

 

過ごした時間は少なかれど、共にいる影響故に彼等の発言に毎度のように突っ込んでいたルーシィは慣れ故に重いため息を吐いた

 

「それはそうと、問題は依頼内容の本筋とも言える島民の悪魔の力を消し去るかよね」

 

「流石はリアンだね。キミの聡明さには何時も驚かされるよ、博士が口にしていないにも関わらず、根幹を理解してしまうとはね」

 

「バカにしないでくれる?ディンガ。形は可愛くても、一応はS級魔導士に数えられてるのよ」

 

「さっすがはアタシのリアン!出来る女!」

 

「というかリアンはメスじゃないの?」

 

「引きちぎるわよ」

 

「なにを?」

 

誇らし気に胸を張るリアンをマナツが褒め称えるのに対し、マキナがメスであると突っ込むが即座に彼女は謎文句で反論する

 

「なんにせよ、知ってそうなヤローが居るだろ?其処の銀髪ヤローに聞けばいいじゃねぇか」

 

「確かに…エクスの言う通りですよ。零帝なら、何かを知っていても可笑しくはありません」

 

「残念ながら、俺に何かを求めているならば、其れは見当違いだ」

 

デウスとエクスの視線に気付いた零帝基リオンは彼等が口を開くよりも先に自分は無関係であると主張する

 

「なにっ!?」

 

「ウソだぁ!アニキ!ウソついてる!」

 

「落ち着くかな…ナツも、マナツも…。聞いた話では、おにーさんは三年前にガルナ島に来たんだよね?その間に村人からの接触はなかった……そういうことで良いのー?」

 

「ああ、三年間の中で島民を含め村に関わりを求めたこともない。奴等から、会いに来たか?と聞かれる前に言っておくが、其れすらも一度足りともなかった」

 

「なるほどね……そうなると点と点が繋がるかな。何故、三年間を同じ島で過ごした筈の彼等に決定的違い(・・・・・)が存在するのか……ディンガの意見は?」

 

「ふむ、博士の思惑通りだとすればだが……島民が悪魔の見た目をしている件についての現象に於いて《月の雫(ムーンドリップ)》は一連の出来事に対しての関連性は認められないということになるね。その辺りはどうなんだい?零帝」

 

「ふんっ……形は小さいが頭脳はグレイよりも遥かに上らしいな。気をつけな、奴等は何かを隠してる……あとはギルドの仕事だろ、俺には関係ない」

 

「そうはいかねぇ!」

 

「村まで着いてきてもらうみゅ!?」

 

「やめないか、奴にも奴なりの正義があった……其れだけの話だ。過去を難じる必要はもうない」

 

納得出来ないナツ及びマナツ、彼等を止めようと割って入ったエルザに頬を摘まれたマナツは妙な叫びと共に話を中断される

 

「マナツの顔を掴む必要はあったの?」

 

「仕方にゃいわ、マナのほっぺはモチ肌なのよ」

 

「ごめんだけど、今の何処に納得したらいいかが分かんないんだけど」

 

被害を受けたマナツの肌のモチ肌具合を語るリアン。其れに共感出来ないルーシィは反論するが彼女の猫耳には何も聞こえない

 

「それじゃあ、いこっか」

 

「行くってどこに?分かった!レストランだ!」

 

「違うよー」

 

「なにっ!?違うのかっ!」

 

「アンタもかいっ!!」

 

的外れな解答を導き出すマナツに優しくマキナが突っ込む隣で、まさかの予想していなかったナツが妹と同意見であった事にルーシィが突っ込む

 

「何を見ている…グレイ」

 

「リオン、お前もどっかのギルドに入れ。仲間がいてライバルがいて、きっと新しい目標が見つかる。俺がそうだったみたいにな…」

 

騒がしく去り行く仲間たちの背を追い、そう言い残したグレイ。その背を見送り、リオンは夜空を仰ぎ見る

 

「くだらん………だが、仲間というのも悪くはない……かもしれないな…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「む、村人が消えたーーーっ!!」

 

「エクス、今の間に傷薬と包帯を探すかな。治療に必要だから」

 

「仕方ねーな」

 

村の資材置き場に辿り着いたマキナたちを待ち受けていたのは、誰もいない静寂の空間。マナツが驚愕する背後では、火事場泥棒の如く仮説テントを荒らすマキナとエクスがいた

 

「博士もエクスも泥棒みたいな真似はやめてください!ディンガからも注意を!」

 

「火事場泥棒ではないが、これも経験の一つだ。心苦しくはあるが、心を鬼にしなくてはね」

 

「デウスだけが真面なのね……」

 

「みなさーん!!戻りましたかっ!!大変なんです!!」

 

唯一の常識を持ったデウスにルーシィは同情する。其処に息を切らし、向かってきた一人?の悪魔、其れは資材置き場に居たと思われる村人だった

 

「ほへ?どーなってるの!?」

 

「村が………元通りに……」

 

目を疑うような光景に、マナツとルーシィは驚きを隠せなかった。其れもその筈、彼女たちの眼前に広がっていたのは、壊滅状態(・・・・)だった筈の村が綺麗に修復された状態だ

 

「…………どーやら、一杯喰わされたみたいだ。あのみょうちきりん仮面に」

 

「仮面……アイツかっ!!でも、改心したのか?なんでだ?」

 

「其れは神のみぞ………いや、仮面のみぞ知るかな」

 

壊滅から一転、元の状態に巻き戻った村の様子に思い当たる節があるマキナの呟きは紫色の月が妖しく光る空に消えゆく

 

「それでだ。月の破壊についてだが……容易いが、幾つかの確認しておきたいことがある」

 

「おい……なんか今、とんでもないことを言わなかったか?」

 

「でもさーエルザなら、出来ちゃいそうだよねー」

 

「マナ。流石にそれは言い過ぎ………とは言い切れないわね……」

 

「確かに。仮にもエルザだからね」

 

「あい!」

 

真顔で何を言っているんだ?と言わんばかりの発言をするエルザ。しかし、其れを出来てしまいそうな彼女を前に咎める者はいない

 

「整理しておこう。君たちは紫の月が出てからそのような姿になってしまった。間違いないか?」

 

「ほがぁ……正確にはあの月が出ている間だけこのような姿に…」

 

「話をまとめると、それは三年前からという事になる」

 

「確かに…それくらい経つかも…」

 

「しかし、この島では三年間も《月の雫(ムーンドリップ)》が行われていた。遺跡には一筋の光が毎日のように見え---きゃぁ!!!」

 

目を閉じながらも、話を纏めていたエルザ。だが彼女は気付かなかった。前方に現れたのは穴、ぽっかりと空いた穴が待ち構えていた。そして、可愛らしい叫びと共にエルザは落下した

 

「お……落とし穴まで復活してたのか……」

 

「きゃ……きゃあって言ったぞ……」

 

「か……かわいいな……」

 

「あたしの方が可愛いわよ」

 

「そうだね、リアンの可憐さには敵わないね」

 

「わぁ〜でっかい穴だねー!マキナ!」

 

「エルザじゃなかったら、粉砕骨折しそうかな」

 

「博士。怖いですよ、発想が」

 

「今に始まったことじゃねぇだろうに……それでだ?ルーシィはどうした」

 

「あたしのせいじゃない!!!あたしのせいじゃない!!」

 

各々が反応を示す中で、約一名の女性基ルーシィが頭を抱え、震える。如何やら、落とし穴を作ったのは彼女だったようだ

 

「つまりだ、この島で一番怪しい場所ではないか」

 

(((何故か普通に這い上がってきたっ!!!)))

 

頑丈過ぎるエルザの異常な身体能力に全員が心中で突っ込みを放ったのは言うまでもなかった

 




村に隠された秘密!果たして、その真相とは……!!

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