ディンガ「この作品は僕たちとは異なる大人気作品だからね。いいかい?博士、油断すると主人公の座が危ういよ」
マキナ「コラボに主人公の座もクソもねぇかな」
第一話 天才くんと相棒、科学の世界へ
「う〜む………なかなかどうして……さすがにこの中から、ボクたちだけで古代文字に関する本を探すのは骨が折れそうかな……」
「仕方がないだろう?マナツたちは別件で出払っているんだ。それにだ、偶には博士と二人での仕事も悪くないじゃないか」
「それもそうかー」
此処は妖精の尻尾の地下書庫。現在、マキナは相棒のディンガと共に古代文字に関わる文献資料を捜索していた。何故、こんな事をしているのかと気になる方もいるだろうから、説明しておこう。事の発端は数分前まで遡る
「おー、マキナにディンガよ。ちょうど良いトコにおった」
「んむ?どしたのー?じっちゃん」
何時もの様に大量の皿を積み上げ、空腹を満たしていたマキナ、その隣で煮干しを咥えるディンガにマカロフが声を掛けた
「お前さん宛に評議員からの依頼じゃ。なんでも、古代文字についてを調べて欲しいとのことでのう。お前さんは確か、古代文字にも詳しかったハズじゃろ、頼まれてはくれんか?」
「構わないよー、天才に不可能はないかな」
「おやおや、流石は博士だ。今日も自身に満ち溢れているね」
「すまんのう」
其れが始まりであり彼等が地下書庫に足を踏み入れた経緯だ。普段はマナツを含めた面々が手伝いを申し出たりするが、今回は各々の都合により、マキナとディンガだけでの作業となった
「う〜ん………この文字はココに…あれ?でも、これはこっちの本に………」
「ふむ…参考文献が多いと的が絞れないね」
手当たり次第に集めた文献資料を頼りに依頼書に古代文字を調べるマキナであったが、流石の彼も見慣れない文字と大量の資料に頭を抱える
「まぁでも…これも研究の一環として見れば問題はないかな。千里の道も一歩からって、ネエちゃんが言ってたよー」
「なるほど、カナは良い事を言うんだね。流石は博士のお姉さんだ」
「当然だよー!なんたって、ボクが尊敬する一番の魔導士だからねー………あれ?なんかある……」
「おや、なんだい?その本は」
「FAIRY TAIL もう一人の滅竜魔導士「氷竜」?なにこれ…」
「聞いたことがない物語だね。それに「氷竜」というのにも聞き覚えがないね」
「気晴らしに読んでみようかな」
頭の中を整理する為の息抜きに、マキナは本を開き、目を通していく。その内容は「氷竜」の通り名を持つ青年が妖精の尻尾で仲間たちと成長していく物語、然し、マキナは何かを思う事があるらしく、頭のゴーグルに触れる
「どうしたんだい?博士」
彼が頭のゴーグルに触れる時は何かがある時だと知るディンガは、横から覗き込む様な体制で問いを投げかける
「ボクは割と妖精の尻尾に加入してからの年数が古参のつもりではあるけど……聞いたことないんだよね、この「氷竜」って名前を……」
「博士が来るよりも前に亡くなったとかではないのかい?こういう職業だ、珍しい話ではないよ」
「ボクもそれは考えたよ?でも、滅竜魔法は古の魔法にして未知の領域とも呼ばれる圧倒的な力かな。そんな力を持った魔導士が死ぬと思う?」
「なるほど……言われてみると…おかしな話だ」
「なかなかどうして………これは古代文字よりも先にこっちを調べるべきかな……ん?」
未知なる物語に興味を持ったマキナが意味深に笑った瞬間、本から光が溢れ、眩いばかりの光となり、
「かなーっ!?どうなってるのかな!?」
「ふむ、これは眩しいね」
「落ち着いてる場合じゃないかなっ!?」
そして、光に包まれたマキナとディンガは本の中に吸い込まれるように姿を消えていった
「……はか……はかせ…博士……起きてください!博士!」
「ん………んんっ……あれー?デウス……もう…朝かな…」
「何を寝ぼけてるんですかっ!?」
自分の名を呼ぶ声に目を覚ましたマキナは視界に映る白き機械狼の名を呼ぶ。寝ぼけ眼で頭が働かない彼が的外れな事を言うのに対し、鋭い突っ込みを放つ姿は流石の一言だ
「おう、目が覚めたのか。相変わらずの寝坊助だな?博士」
「やぁ、博士。キミが寝ている間に色々と情報を集めておいたよ」
その声を聞き付け、ディンガを背に乗せたエクスが近寄ってきた。方向から察するに人の気配がある方に情報集めに出向いていたようだ
「さすがはディンガにエクス。それで?何処なのかな?ここは」
「街に降りてみた感じでは、人型の機械並びに動物型の機械が人間と共存しているみたいだね」
「マグノリアでは見られねぇ光景だ。それに、動物型の機械なんてのは
「なるほど……ちょっと待ってね、状況を推理してみるかな」
相棒たちが見聞きした情報を基盤に頭のゴーグルに触れたマキナは思考を
「博士以外の誰かが作ったという可能性も捨て切れないんじゃないか?」
「バカか?テメェは。俺たちの知る限りは博士以外にあれだけの精巧な発明技術を持った技術者が今までにいたかよ」
「た、確かに……言われると見たことないが……」
疑問を投げ掛けたデウスに対し、エクスが自分の知り得る限りはマキナにしか出来ない技術力の高さを賞賛すると、デウスも主人以外に高度な技術力を持つ者は見た事がないという見解に至る
「博士、何かわかったかい?」
「まだ仮説の段階だから断定は出来ないけど……此処が異世界って言う解釈は正解だと思うよ。魔力の流れが僅かにあるけど、ボクの知ってるマグノリアよりも遥かに薄いし……なによりも、今の情報から察するに魔法よりも科学の発展した世界をボクは知らない。確かに其れを現実にしたい願望は無きにしも非ずだけど、ボクの提唱する魔科学は魔法と科学の両方が手を取り合う未来……この世界は其れとは逆だよ」
「なるほど……確かに言われるとそうだね。博士の理論は提唱するには確かな実証などが不足気味だ。しかし、どうした事かは理解できないけれど、この世界は其れに通ずる何かを感じるね」
情報を整理し、仮説ではあるが意見を口にするマキナ。其れにディンガは頭のガスマスクに触れながら、自身の意見を述べる
「なんだ、見ない顔だな?其れに機械狼のペットを連れているなんて……物好きがいたもんだ」
刹那、声を掛けられたことに気付いたマキナ
ちは振り返る。自分たち以外の存在に警戒心を抱きつつ、視線を向けた先には一つの影があった
「キミは?なんかヤケにメカメカしいけど」
「オレか?オレはAKAGI563だ。よろしくな」
荒い口調ではあるが悪い人物ではないと思われるAKAGI563と名乗ったロボットが手を差し出す。簡単に言うと握手を求めてきた
「分かった、ゴローさんかな。よろしくー」
「博士。今のをどう訳したら、ゴローさんになるんですか?」
「AKAGI563は多分だけど、製造番号かな。でもそれを名前として呼ぶのはあまりにも可哀想だから、ボクが親しみやすい名前を付けてあげたんだよー」
唐突にAKAGI563にゴローさんという勝手な呼び名を付けたマキナ。面を喰らった様に立ち尽くすしか出来ないデウス、エクス、ディンガに対し、当の本人は何時も通りにけらけらと笑う
「流石は博士だ。今日もナイス
「ディンガも何を褒めてるんですかっ!?エクス、お前からも何かを言ってやってくれ!」
「俺の考えてたゴムミよりも良い名前だな」
「お前も考えてたのかっ!?」
ディンガはマキナを褒め称え、エクスに至っては自分の考えていた名前よりも遥かにアイデアに満ち溢れた名前に納得の意を示していた
「ゴローさん………ステキな名前をありがとうよ…オレは感激した!よし!付いてきなっ!飯を奢るぜ!」
「それはありがとう、ちょうどお腹空いてたから助かるかな」
「博士は育ち盛りでね。見掛けに反して、食い意地は誰よりも意地汚いんだ」
「ディンガ、そいつは褒めてねぇよ。おい、ゴローさん。オイルが美味い店にしてくれ」
「えっ……ゴローさんで決定なんですか?」
一体だけ蚊帳の外のデウスを他所に意気投合したマキナたちはAKAGI563基ゴローさんと談笑しながら、街に向かっていくのであった
ゴローさんに案内され、辿り着いたレストラン。其処で例によって馬鹿喰いするマキナに絡んできた二人の男、彼等と戦う事になるが……それを見守る謎の影があり……
おかしいな……コラボなのに…マキナたちしか出てない……何故だ?