天才は妖精の尻尾にいる。   作:田中滅

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マキナ「ネエちゃんとの再会が楽しみかな」

ディンガ「博士はカナが大好きだね」

マキナ「当たり前かな、ネエちゃん以上に素晴らしい女性はいねぇかな。マナツは例外だけど」


エピローグ

「そーいや……どうやって、帰るんだ?元凶はロボットと仲良く木っ端微塵になったぞ」

 

「あぁ、それなら大丈夫だよー。あの騒ぎの間にディンガが調べてくれてるかな」

 

「通りで見当たらないと思いましたわ。何時もなら、マキナの考えにエグいツッコミをしているはずですわ」

 

帰る方法が分からない状況に頭を掻くリート。その様子にけらけらと笑いながら、マキナは自らの相棒が既に調べている事を告げる

 

「そーいや……アイツも天才科学猫とか名乗ってたな」

 

「自意識過剰なだけかと思ってましたけど、本当だったのですわね」

 

「当たり前だよー、伊達にボクの相棒兼助手はやってねぇかな」

 

初対面時を思い出し、ディンガの自称が事実である事にリートとラリカは納得したように頷く

 

「おや、あのオトボケジジイは木っ端微塵になったのかい?見逃してしまったね」

 

「あっ、ディンガだ。おかえりー」

 

「開口一番にエグいことを言ってんぞ……ラリカ、アイツってお前の親戚だろ」

 

「違いますわよ。私は人が木っ端微塵になるのを見るよりも、自分でする方ですわ」

 

「もっとエグいじゃねぇかっ!!」

 

「あっはっはっはっ!!いやぁ、言わずもがなだけど、リートとラリカはおもしろいねー」

 

姿を見せたディンガの物騒な発言にリートがドン引きする中、更に物騒な思考の持ち主だった彼の相棒に突っ込みを放つ様子を見ていたマキナが楽しそうに笑う

 

「おーい!リート!マキナーー!」

 

「この声…まさか」

 

「もしかしたら、もしかするかな」

 

「ああ、言い忘れていたよ。あの後になんとか傷を癒したらしくてね」

 

自分たちを呼ぶ声に二人は背後にある扉の方に視線を向けた。その様子にディンガは頭のガスマスクに触れ、優しく笑い掛ける

 

「「サイエンスギルドアモルファス!!只今参上!!」」

 

「「ベリアル!!みんなっ!!」」

 

其処には襲撃を受け、倒れたベリアル率いるアモルファスのメンバーが勢揃いしていた。数時間しか経っていないが、元気な姿を見せた彼等に二人は歓喜の表情を浮かべる

 

「お前たちが戦ってる間にディンガが見つけた装置を直しておいたぜ!」

 

「大丈夫よ!アモルファス印の安全保障だから、誤作動の心配はないわっ!」

 

「無事に帰れるぜっ!多分!」

 

「ははっ……これが襲撃された奴等の元気かよ…心配してたってのによ…」

 

「でもなんか、こういう雰囲気をよ〜く知ってる気がするかな」

 

「オレもだ…」

 

自分たちが傷ついていようと仲間の為ならば、絶対に駆け付ける。そういうギルドを二人は知っていた。妖精の名を冠し、家族の為に命を賭ける、そんなギルドを彼等は知っている

 

「他のロボットも整備次第では、前と変わらない状態で動き回れるハズだ」

 

「そっかー、良かったかな」

 

「あぁ………それで、ナグオたちは?直るのか?」

 

「分からねぇ……他のロボットとは構造から違うケミストリーのロボットだからな……」

 

ロボットと聞き、友人たちを思い出したリートの問いにベリアルは首を横に振る。構造が異なるロボットを完全に修復するのは、流石の彼等にもお手上げらしく、誰もが口を噤む

 

「でもよ、安心してくれ。オレたちが必ず直す!なんたって、アイツらも同じギルドの仲間だからな!約束だ!」

 

「ベリアル………うん!約束かな!」

 

「約束だ」

 

「約束ですわ」

 

「嘘をついたら、針を目玉に突き刺すからね」

 

「「発想がエグいわっ!!!」」

 

ベリアルの言葉に全員で約束を交わす。それが叶うかは誰にも分からない、それでも約束する事に意味がある、だからこその約束を彼等は交わした

 

「そろそろ、装置の起動時間だ!あばよっ!リート!マキナ!それにラリカにディンガ!」

 

「「元気でなーー!」」

 

手を振り、見送るベリアルたちの声を背に転移装置の前に二人と二匹は佇む

 

「じゃあな、天才。自慢のネエちゃんと仲良くしろよ」

 

「またね、氷竜。キミの冒険に不思議(ワンダー)な出会いがあることを祈ってるかな」

 

最後に顔を見合わせ、笑い合い、拳を合わせ、互いの冒険に健闘を祈り、彼等は其々の世界に向かい、歩き出す。この出会いは偶然ではなく、必然だったと後に二人は語る

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……きな……まきな………マキナ……起きなっ!マキナ!」

 

「ん………んんっ……あれー?ネエちゃん……どうしたのー…」

 

「それは私の台詞だよ!?アンタがいないから、探してたら、本に埋もれてたんじゃないかい!何があったんだい!」

 

自分の名を呼ぶ声に目を覚ましたマキナの視界に映ったのは姉の姿。寝ぼけ眼で頭が働かない彼が的外れな事を言うのに対し、彼女は過保護気味に問い掛ける

 

「いやぁ〜じっちゃんに頼まれた古代文字を調べてる途中に色々とありまして〜……心配かけたよねー?ごめんね」

 

「全く……アンタは……相変わらずね」

 

けらけらと笑う(マキナ)(カナ)は呆れながらも、彼の頭を撫でる

 

「おや、目覚めた瞬間に相棒が姉に甘える姿を見せられるとは……地獄かい?ここは」

 

「ディンガは起きて早々に物騒かな」

 

「あっはっはっはっ!流石はディンガだね!ほら、アンタも来なっ!」

 

「やれやれ…」

 

肩を竦めながらもカナの腕の中にディンガも飛び込む。アルベローナ姉弟と一匹、相変わらずの光景が其処には広がっていた

 

「あっ!マキナ!こんなとこにいたんだーっ!探したんだからねっ!」

 

「あら、ディンガもいたのね」

 

地下書庫に続く階段を駆け下り、騒がしい声を挙げる翡翠色の尻尾(ポニーテール)が特徴的な少女と彼女の肩に乗り、ティーカップを口に運ぶ黒猫が姿を見せる

 

「マナツにリアンかな」

 

「二人もアンタたちを探してくれたんだよ」

 

「心配を掛けたね」

 

「ごめんねー」

 

其々の想い人に謝罪しながら、頭のトレードマークに触れる一人と一匹。その姿を背後から、ある人物が優しく見守る

 

(マキナ…ディンガ……またな…)

 

その声に、機械染みた声に、マキナとディンガは背後を振り返るが其処には誰もいない

 

「………あれ?なんか今……」

 

「聞こえたような…」

 

「どしたのー?」

 

「なんでもないよー」

 

「えぇっ!ウソだ!気になる!教えてよー!マキナのいじわるー!」

 

けらけらと笑いながら、マナツを揶揄っていたマキナであるが彼女がぷくっと膨れる姿に折れ、頭を撫でる

 

「分かったよー、教えてあげる………こことは違う世界で出会ったもう一人の滅竜魔導士『氷竜』の話をね」




タイキック新さん、コラボありがとうございました!今後ともともにフェアリーテイルを盛り上げていきましょう!!

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