ディンガ「おやおや、博士は食いしん坊だね」
デウス「普通はそんなに食べませんよ!?」
エクス「今更だろ」
「そーいや、新しいギルドは出来てんのか?俺たちが出掛ける前はまだ作りかけだったろ」
「抜かりはないよー。トーちゃんの知り合いの土木作業関係の商業ギルドに委託しておいたかな」
「流石はマキナ、気配り上手な弟を持つと姉ちゃんは鼻高々だ」
バカンスを終え、イッシュとレティの二人を仲間に加えた一行はホームであるマグノリアに歩みを進めていた。その矢先、出発前は全壊に等しかったギルドの事を思い出したナツが疑問符を浮かべると、今日も今日とて、気配り上手でお馴染みの白衣の少年は頭のゴーグルに触れ、けらけらと笑う
「というか、ギルドが潰れるとか……何があったのよ。私が前に居た闇ギルドでも無かったわよ」
「へぇ〜ギルドって潰れるんだぁ?鬼ウケる〜!」
会話を聞いていたギルド加入希望者のイッシュとレティ。クールを体現した雰囲気の姉は最もな意見を述べるが、何も考えていない妹は笑い出す
「レーちゃんは馴染みそうだねー!直ぐに!」
「もち!レティは適応力半端ねぇかんね!」
「エルザ。
「案ずるな…イッシュ。マスターを含め、我がギルドは気の良い奴等の集まりだ。お前も直ぐに馴染める」
「…………私の親友はこんなに話を聞かない人だったかしら……」
マナツと同年代という事もあり、意気投合するレティ。しかし、常識のあるイッシュは
「な、なんだこりゃー!!すんげぇ!ファンキーじゃねぇかっ!!どうなってやがる!?」
刹那、我先にと先走っていたスコルが叫んだ。その先に佇んでいたのは、かつてのギルドが霞む程の進化を遂げていた
「よぉ、お帰り」
「ビックリしたろ?これが俺たちの新しいギルドだぜ」
「う〜ん……なかなかどうして……ボクの設計図通りになってねぇかな……外注なんかするべきじゃなかったか…」
「どうした?ナツにマナツ。言葉もでねぇか?」
「だ………だってよう……前とぜんぜん違うじゃねーか」
「前の方が花があったよー!アタシの知ってるギルドじゃないよー!こんなの!」
新たなギルドを前に設計図通りになっていない事に腑が落ちないマキナ、更に前と雰囲気の異なるギルドに納得のいかないナツはあんぐりと口を開き、マナツは騒ぎ出す
「オープンカフェもあるみたいだな」
「すいません、わたあめとチャーハンにおにぎりにハンバーガーとフライドポテトにじゃがバタとペペロンチーノにマルゲリータをもらえるかな」
「アタシはサラダ!」
「肉よこせ!肉!」
「あらやだ!なんて適応力が高いのかしら!このちびっこたちは!?」
「私にも樽酒をもらえるかい?取り敢えずは十樽だ!」
「アンタもかい!!」
前言撤回、オープンカフェの存在を知った瞬間に大量の注文を始めたマキナ、其々の好物を注文するマナツとスコル。適応力の高い年少トリオにルーシィが驚愕する、その隣ではカナが大量の酒樽を注文している。正にあの弟にして、この姉ありである
「おや、ここはグッズショップかい?」
「おぉ!ディンガ!久しぶりだな」
「やぁ、マックス。素敵な店だね」
新たなギルドでディンガが興味を示したのは、入り口付近に設けられたグッズショップ。売り子のマックスの挨拶に応え、店を褒めるの姿は流石に気配り上手な相棒を持っているだけはある
「おうよ!特製Tシャツにリストバンド、マグカップにタオル、マキナの白衣のレプリカなんかもあるぜ」
「素晴らしいね、特に博士の白衣は魅力的だ」
「にゃ?あら、フィギアもあるわ。ふぅん?あたしのは人型と猫型の二つがあるのね」
「リアンは自分の可愛さにうるさいからな。まぁ、人気筋で言うとルーシィのが一番売れてるけどな」
「乳か!?乳なのかっ!!うぎー!」
「所詮は男なんてシャボン玉ね」
「キャストオフも出来るみたいだね?なんて、子どもの教育に悪いフィギアだ」
「カナ……自分の格好を改めてから言いなさいよ」
フィギアの売れ筋が所詮は胸部であると知り、マナツが吠え、リアンはティーカップを片手に男の感性を鼻で笑う。その背後でキャストオフ機能に物申すカナにルーシィは突っ込んでいたのは言わずもがなだ
「ネエちゃんのフィギアほしいかな」
「優しいね!マキナは!ネエちゃんもマキナのフィギアを買うよ!」
「ギルダーツもあるよ」
「「それはいらん」」
「やれやれ、ここまで嫌われる父親も珍しいね」
「そう言えば……今更だけど、カナとマキナのお父さん?ってどんな人なの?」
「え〜っと……女癖が悪くて、じっちゃんの次くれぇに年寄りかな」
「あと、私やマキナにべたべたしてくる暑苦しいオッさんでもあるよ」
「良く言えば、能天気……悪く言えば、マイペース。正に博士とカナを成長させたような変人だよ」
「ボクはあんなに髭面じゃねぇかな」
「マキ。突っ込むべきはそこじゃないわよ」
説明していく中で、着眼点が明らかに異なるマキナにリアンが間髪に入れずに突っ込みを放つ
「うわぁ〜!咲き誇ってるねー!アニキ!」
「う〜ん……前と違う……」
新しいギルドに入り、内装に花が咲いたように笑うマナツ。しかし、兄であるナツは未だに納得出来ずに煮え切らない様子である
「ぬおっ!?奥にプールもあんじゃねぇかっ!なんてファンキーなことを!!」
「地下にビリヤードがあったぜ?博士」
「其れに二階にも自由に上がれるようになったみたいですね。カナの様なS級の同伴が必須条件ではあるみたいですが、仕事の幅がひろがりますね」
プールに遊戯場、自由に上がれる二階。今までとは明らかに違う構造のギルドにマキナたちは驚きを隠せない
「帰って来たか…バカタレども」
「おじじ!このギルドすっごいね!アタシおどろいちゃった!」
「そうじゃろ、そうじゃろ……ん?エルザ、その二人は誰じゃ?」
奥から歩いてきたマカロフは、喜びを口にするマナツの頭を優しく撫でながら、エルザの側にいたイッシュとレティに視線を向ける
「加入希望者です。私の親友のイッシュに妹分のレティ、何方もなかなかの手練れです」
「ほう?ジュビアにセイラン、アマノに続いての新メンバーか」
「初めまして、マスター・マカロフ。私はイッシュ・フラクタル……エルザとは昔からの友人でして、彼女の誘いもあり、
「はぁ〜い!レティはレティ・フラクタル!イッシュねぇとこれから世話になるから、シクヨロ☆おじじ!」
「はしたないわよ…レティ」
「えぇ〜?別にいーじゃんかぁ〜。てか、イッシュねぇはいつまで猫被ってんの?キモいよ?」
「あ?なんか言ったか」
「ぴえ……!ご、ごめんなさい!うわ〜ん!エルねぇ!イッシュねぇがいじめるぅ〜〜!!」
「泣くんじゃない……全く…仕方ないヤツだな」
姉に睨まれ、涙目で震えるレティがエルザに飛び付くと、苦笑しながらも妹分の頭を優しく撫でる
「ん?帰ってたのか、ゴーグルにモンキー!」
「………ホントに入りやがったかな」
「出やがったな!!」
次に姿を見せたのは、カウンターで大量の皿を積み上げていたセイラン。宿敵とも呼べる少年の登場にマキナは露骨に顔を顰め、スコルは敵対心を剥き出しにする
「おかえり、マナ」
「アーちゃん!これからもよろしくねー!あとね、新しい友だちのレーちゃんだよ!」
「シクヨロ☆」
「えぇ、よろしく」
一触触発状態の少年たちとは裏腹に、直ぐに打ち解けた少女たちは仲良く笑いあう。其れは何とも微笑ましい光景である
「それにだ、新メンバーは他にもおるぞ。ほれ、挨拶をせんか」
「「それって、だれだれだぁれぇ〜?」」
更なる仲間の存在にマキナたちは声を揃え、マカロフに問いを投げかける。それと同時に視線の先に全員が誘導され、目を疑う
「なっ!?」
「ぎゃーっ!!」
「ウソでしょ!?」
「なんだって……あのヤローが!」
その視線の先に佇んでいたのは、見覚えのある風貌、顔中にピアスを埋め込んだ青年の名をマキナたちは知っていた
「「ガジル!!」」
そう、誰あろう、ガジル・レッドフォックス。シャドウギアの三人を襲い、更にギルドを全壊させた張本人だ
「納得が行かんのは分かるが……あん時はこやつもジョゼの命令で仕方なくやった事じゃ。それに昨日の敵は今日の友ってゆーじゃろーが……仲良くせぇよ」
「おじじ…目線が変なとこにいってるんだけど」
「おじいちゃんは今日もエッチね」
「完全にじっちゃんの趣味かな」
「なんでい、カナも似たり寄ったりだろ」
「山に帰れ」
「あぁん!?やんのかゴラァ!!」
火花を散らすマキナとスコル、其れに触発されたナツが暴れ出し、飛び火した火の粉は事態を更に悪化させていく。ステージで弾き語りをしていたミラはその光景に立ち上がる
「さぁ!みんなぁ〜!張り切っていくわよー!」
「わ〜い!ミラの歌だー!」
「全くもう………前と全然変わらないわね」
「でも……やっぱり、こうじゃなきゃね?
「うん!今日もみ〜んな満開だね!」
マグノリアを挙げての祭りに盛り上がるマキナたち、その中で遂にラクサスが動きを見せる。長年の確執は埋まるのか……?
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