ディンガ「前にも言ったが、他作品とのコラボだ。失礼がないようにしなくてはいけないよ?博士。さもなければ、主人公の座が危ういからね」
マキナ「だから、コラボに主人公の座もクソもねぇかな」
天才くん、光の勇者に出会う(前編)
「マキ!ディンガ!一大事よ!」
「リアン?どうしたのー?」
「大声を出すなんてキミらしくもないね。どうしたんだい?」
ある日の昼下がり、マキナが相棒のディンガと共に自宅の研究室で発明に勤しんでいると、勢いよく扉が開き、リアンが姿を見せた。その様子は普段の彼女からは想像もつかないくらいに取り乱していた
「マナがおつかいに出たっきり帰らないのよ!迷子になってるに違いないわ!」
「マナツが迷子?まーた拾い食いじゃないのー?」
「いやいや、博士。マナツは気が散ると直ぐに別のことに意識が向いてしまうから、一概にも拾い食いとは言えないよ?」
「あー…まぁ…確かに……それでおつかいに出たのはいつぐらい?」
幼馴染が迷子と知り、何時もの悪癖が発動しているのではないかと疑うマキナ。しかし、ディンガからの口添えもあり、考えを改めるとリアンに問う
「二分前よ」
「「過保護過ぎだろっ!!」」
二時間前ならまだしも、二分しか経っていない状況で騒いでいたリアンに流石のマキナとディンガも突っ込みを放つ
「マキナー?ちょっと、アパートのドアの建て付けが悪いんだけど見てくれない?」
「ルーシィ!ちょうど良いトコに来たわ!マナが迷子なのよ!何処かで見なかった!?」
次に姿を見せたのはルーシィ、彼女はマキナにドアの建て付けを直してもらう為に訪れたようだがリアンが鬼気迫る表情で詰め寄る
「へ?マナツ?あの子なら、公園でソフトクリーム食べてたわよ?」
「拾い食いじゃなくて買い食いかな」
「似たり寄ったりだね」
「マナツがどうしたんだい?マキナ」
「あっ、ネエちゃん。二日酔いは大丈夫ー?」
会話を聞き付け、別室で寝ていたカナが姿を見せる。姉の登場にマキナは何時も通りに気配り上手さを見せ、水と魔力安定薬を差し出す
「ありがとね、マキナ。それでマナツがどうしたのさ」
「二分前から行方不明なのよ」
「いやそれは行方不明じゃないわよ」
気配り上手な愛弟から受け取った安定薬を水で流し込みながら、状況を問うカナにリアンが説明すれば、ルーシィが突っ込みを放つ
「なんだって!?一大事じゃないかい!ソイツは!待ってな!直ぐに占ってやるよ!」
「なんで驚けんのよっ!!」
「当たり前かな、ネエちゃんはルーシィみたいに心が汚くねぇからだよ」
「誰の心が汚いのよっ!?」
「こちらファルコン1。ファルコン1応答するかな」
「こちらファルコン1よ、マナの姿は見えにゃいわ」
「ネエちゃんの占いによると、その付近にいるハズかな。ファルコン1そっちはどーう?」
目的の公園にたどり着いたマキナたちは、魔力を音に変える無線を片手に連絡を取り合うが、ルーシィは顳顬を引くつかせていた
「マキナ………全員のコードネームがファルコン1だと区別がつかないわよ」
そう口にするルーシィは勿論ながら、マキナとリアンが着ている服には正面に大きく『ファルコン1』の文字が書かれていた
「マナツを発見したら、至急連絡されたし、ファルコン1」
「あたしの話聞いてたっ!?というか、この至近距離で無線に何の意味があんのよっ!!」
「ルーシィ、こういうのは雰囲気が大事かな。無線のないやり取りは海苔を巻いてないおにぎりくらいに物足りねぇかな」
「アンタの基準は食べ物しかないのっ!?」
そう、実は三人の距離は手を伸ばせば届くぐらい至近距離、その時だった、何かを見つけたリアンが動いた
「にゃ……マナを発見!!誰かと一緒よ!!」
リアンが覗く双眼鏡の先には、マナツと銀髪ショートヘアーの人物が並んで歩いていた。後ろ姿のため男か女かは分からないが、髪型がなんとなく猫の耳のように見える
「ファルコン1…落ち着くかな、ターゲットを観察。その後にフェイズ2に移行だよー」
刹那、マナツともう一人の顔が徐々に近付いていく
「「あああーーー」」
その光景に声を挙げたのはマキナとリアン。二人は今にも飛び出しそうな勢いである
「にゃっー!!あたしのマナにキスしようとしてるわ!!チョベリバよ!」
「メーデー!メーデー!!そーいんトツゲキー!!!」
基本的に行動原理がマナツ第一であるリアンとマキナは物陰から飛び出していく
「……ディンガ、あの二人を止めたらどう?アンタは」
「触らぬ神に祟りなしというじゃないか……だから、無駄なことさ。それにあれは別に相引きとかの類いではないと思うよ?僕は」
「そ……そうなの?」
我関せずな態度を貫くディンガにルーシィが言及すれば、状況を誰よりも把握していたらしく、彼は頭のガスマスクに触れる
「はぁ〜い、とれたよぉ」
「ありがとー!目にゴミが入ってて痛かったんだー!」
目に入ったゴミを取ってもらっていただけらしく、謎の人物に礼を述べるマナツ。しかし、事情等は梅雨知らず、過保護な相棒と幼馴染が駆け寄る
「マナ!!大丈夫!?」
「五体満足で安心したかな」
「あり?リアンにマキナ?どしたのー?」
当の本人は呑気に首を傾げ、一人と一匹の名を呼ぶ。リアンはマナツに飛び付き、マキナは相も変わらずに物騒な事を口走る
「おともだち?」
「うん!相棒のリアンに幼馴染のマキナ!あっ!アタシはマナツだよ!」
「マナツかぁ〜ボクはツバサ!よろしくね!」
「………にゃ?よく見たら、アンタの姿って変身魔法じゃない?」
「そうだよ〜」
ツバサと名乗った謎の人物が変身魔法を使用している事に気付いたリアンが問えば、ツバサは魔法を解き、は白い服と黒いズボンを着用した銀色の猫に姿を変えた
「おや、お仲間かい?」
「そうみたいね。この妙ちきりんなのはディンガよ」
「よろしくね。レディ」
「よろしく〜」
頭のガスマスクに触れながらもディンガはツバサの性別を見抜いていたらしく、彼女に手を差し出す
「ツバサは女の子なのかぁー!」
「というかメスかな」
「野暮なことはいわないの!マキナ!」
「あれ?ルーシィ?なにしてるの?」
野暮な発言をするマキナの頭に軽めの拳骨を落とすルーシィ。すると、ツバサは彼女に見覚えがあるらしく、名を呼んだ
「ルーシィの知り合いかな」
「へ?知らないわよ?ウチにディンガたち以外の猫はいないハズよ?」
「えぇ〜!!酷いよぉ!ボクたち、仲間でしょぉ〜!?」
「だから知らないってば!」
「どうした?ツバサ」
「良かった!やっと見つけた!」
知り合いだと言うツバサを知らないと言い放つルーシィ、何とも無慈悲な光景であるが彼女は本当に知らない様子だ。刹那、ツバサは名を呼ばれ、振り返る
「タイガ!サクラ!」
「更に登場したかな」
「今日は知らない人によく会う日だね」
白い中華風の衣服に身を包んだ青年、黒い和装に身を包んだ少女。ツバサは其々をタイガ、サクラと呼んだ
「…………ああ、わかった。もしかすると……もしかするかな…これは」
「何の話だ?というか誰だ」
「ルーシィと一緒にいる女の子と黒い猫も知らないわね?新しい仲間?」
「おや、研究モードかい?博士」
何かを理解し、呟くように口を動かしながら、頭のゴーグルに触れるマキナ。思考を巡らせ、一つの結論に行き着いた彼は顔を上げた
「キミたち……
マキナの語る