マナツ「新しい人も出るんだよねー!仲良くなれるかなー?」
マキナ「マナツなら大丈夫かな。いざって時はボクがなんとかするかな」
マナツ「ありがとー!マキナの優しいとこ大好きだよー!」
マキナ「知ってるよー」
第六十九話 天才くん、旧友に鉛玉を放たれる
「いらっしゃいませー♪ご注文はお決まりですかー?」
此処はレストラン8island。元気良く接客に勤しむ少女はルーシィ。その見た目だけならば、可愛い彼女を前に客たちは虜になり、次から次へと注文していく
「もぐもぐ……はぐはぐ……仕事終わりに様子を見に来たら、なんか色々と充実してるみたいで何よりかな」
「このサラダおいしー!特によくわかんないけど、このケチャップみたいなのが特に!ちょっと辛いけど!」
「マナ。それはチリソースよ、ケチャップじゃにいわ」
「おやおや、忙しさに首が回らないようだね。しかしだ、今は見ての通りのランチタイムでね。猫の手も貸してあげられないんだ、悪く思わないでくれたまえ」
「大人しく食べてなさい!アンタたちは!!てか!なんであたしがこんなことしてんのよっ!!」
接客に勤しんでいたルーシィはようやく、我に返ったらしく、大量の皿を積み上げる白衣の少年とサラダを頬張る
「どうしたんだい?ルーシィは。隣で怒られると、せっかくの酒が不味くなっちまうだろ」
「ネエちゃん。ルーシィが変なのは今に始まった話じゃないから、気にしなくても大丈夫かな」
「ルーねぇはなんで変なかっこしてるのー?」
「変なかっこは余計よ!!ていうか!マキナはフォローするつもりがないんなら黙ってなさい!」
酒を流し込む姉に悪びれもせずに毒を吐くマキナ。一方で悪気がない故に余計に傷を抉るマナツは流石は天然と言える
「文句が多いなールーシィは。おいらみたいにしっかりと働かないとダメだよ」
「しっかりと仕事が出来てえらいわよ、ハッピー。お姉ちゃんは感動してるわ」
「流石は僕たちの弟だね。キミの成長を嬉しく思うよ、フェルマにも見せてあげたい」
「あい!おいら、がんばります」
仕事を卒なく熟すハッピーの成長に涙を流すリアンと今は会えない双子の姉に弟分の成長を語りたいと口にするディンガ。今日も二匹の弟分に対する愛情は留まる所を知らないのは言わずもがなである
「わぁ!アニキー!それってなになになぁに〜?おいしそー!」
「ワカンねぇけどウメェのは確かだ」
「ボクの注文したのを食べないで欲しいかな」
「無茶苦茶ね……ホントに…」
マキナが注文したであろう料理をテーブルに運ぶ前に食べるナツ、其れに興味を示し、摘み食いをしようとするマナツ。最早、レストランは何処に?と言わんばかりの無茶苦茶な接客にルーシィは呆れ果てる
「たまにはウェイターも悪くねぇな」
「グレイは服を着な」
「おわっ!何時の間に!」
「オメェは裸がユニフォームみてぇなモンだろ」
「あぁ!?皿を何枚も割ってるよーなバカにだけは言われたかねーな!!」
「誰がバカだゴラァ!!何時も言ってんだろうが!!筋肉をつけやがれ!!」
案の定、服を脱いでいたグレイをスコルが鼻で笑うと、開店から大量に皿を割り続けている彼の失敗を指摘した。そして、何時も通りに歪み合いからの取っ組み合いの喧嘩に発展し、接客等は彼等の頭から既に消え去っていた
「注文を聞こうか?」
テーブルに座り、注文を取るエルザ。その格好は何時もとは異なるウェイトレス姿であるが故に彼女の魅力を更に引き出しており、客たちの視線を釘付けにしていた
「わぁー、エルザはノリノリだねー!」
「オスどもの視線がいやらしいわ」
「大丈夫さ、キミの方が可憐だよ。マイレディ」
「エルザもちょいと変だね」
「言わぬが花だよー」
結局、誰よりも仕事を熟していたのはエルザという結果に終わり、店主のヤジマには手伝いの御礼に報酬と夕飯を振る舞われた
「あ〜……お腹すいたー」
「「「まだ食べるのかよっ!!!」」」
メニューを端から端まで堪能していたマキナが誰よりも夕飯を食べていたのは火を見るよりも明らかである
「
「それは興味深い話…ゆえ」
空に浮かぶ魔導戦艦、その一室に集められた精鋭の中には元評議院のウルティア並びにヤギュウ・シンゲツも顔を揃えていた
「あら、ヤギュウが興味を持つなんて……あの科学者のボーヤにでも付けられた傷が疼くのかしら」
「お戯れを……あれは思念体にすぎぬゆえ…。傷等はついておらぬ。しかし……メルディ、少しは離れてくれと有り難いゆえ」
かつて、激闘を繰り広げた科学者の少年を思い出し、疼く手で刀を握り締めるヤギュウ。その腕に纏わりつく桜色の髪の少女に呆れた眼差しを向ける
「ダメ!わたしが離れたら、またギュウはどっかに行くでしょ!だから暫くはわたしと行動してもらうわ!ね!いいよね!ウル!」
「構わないわ、メルディ。でもね?私をウルと呼ばないで」
「あっ……ご、ごめんなさい」
「ウルティア殿、メルディの無礼は某が詫びるゆえ。気を荒立てないでいただきたい」
「いいわ。メルディ、次からは気をつけなさい」
「う、うん…」
「我が君……いかがなされました?」
そのやり取りを見ていた主人である男の表情に変化が生じたことに気付いたヤギュウは声を掛けた
「なに……我が手中に哀れな傀儡が収まる時を待ち侘びておるだけだ……
「け………け……ケミストリー!!はぁ……くしゃみが出たかな」
「どんなくしゃみよ!?」
現在、マキナたちはある依頼で森の中を馬車で移動していた。乗り物酔いで使い物にならない竜兄妹の隣で乗り物酔いを紛らわす為に論文を読んでいたマキナが聞いたこともないくしゃみをする姿にルーシィの突っ込みが冴え渡る
「しっかし、意外なチームだな。カナがS級に向かうからって、まさか……イッシュにレティが参加するなんてな」
「なに?不満でも?」
カナが不在故にその穴埋めに参加したフラクタル姉妹の存在に思う所があるのか、グレイは苦笑を浮かべる
「ああ、いや別に」
「私はエルザとコンビなのよ?一応はチーム申請もしてあるわ」
「ああ。私の夢だったからな、イッシュとのコンビは」
「レティだって一人前の魔導士だかんね!アマノの代わりにマナの面倒を見なきゃだし!」
「うぅ〜……ありがと〜…レーちゃん…」
誇らしそうに親友が参加する理由を語るエルザ。その隣では生意気ながらも面倒見の良いレティが乗り物酔いに苦しむマナツの背中を摩っている
「そういえば、集合場所は何処にゃの?」
「マスターボブの別荘だと聞いてるよ」
「ボブちゃんはお金持ちだからねー」
集合場所、それは今から行われる大きな仕事に参加する魔導士たちが集う場所を意味する。やがて、ハートの窓枠が特徴的な大きな屋敷が姿を見せる
「ふむ……実に斬新な趣味だ」
「あのハートの窓にギザギザな亀裂をいれたくなるかな」
「なんつーか、ファンキーとは真逆な家だな」
「わぁ!いいなー!あの窓!アタシもああいう窓がほしいなー!」
「レティの趣味じゃねぇなー、あれは」
「業者は何処の誰かが気になるわね」
興味深い創りの屋敷に其々の反応を見せる年少組と二匹の猫。但し、マキナだけは明らかに夢がないことを口走っているのは言わずもがなである
「じゃあ、ボクとディンガが先に入るねー。ちょっと危険だから」
「そうだね、みんなは僕たちに続いてくれるかい?」
マキナとディンガの発言にマナツたちは「危険?」と声を合わせた後、首を傾げる。その様子に答えを返す事もなく、マキナは屋敷の扉を開いた
「
「………やっぱりね。必殺!
屋敷に足を踏み入れた瞬間、一直線に飛来した一発の銃弾を斬撃竜の手刀で斬り裂くマキナ。何が起きたかも理解出来ないマナツたちが唖然とする中、マキナの視線はバーカウンターに向けられていた
「久しぶりに会う友人からの歓迎を斬り裂くなんて、随分と野暮な真似してくれるな?マキナ」
「その友人に鉛玉を撃ち込むようなヤツには言われたかねぇかな……
バーカウンターでコーヒーを嗜むスーツ姿の少年。その少年と面識があるのか、マキナは彼をバレルと呼んだ
「俺を忘れてんじゃねぇぞ…白衣チビ」
「おや、今日も口が悪いね?キミは。そんなことではまた間違えられてしまうよ?
そして、バレルの隣で同じようにコーヒーを嗜むスーツ姿の雪豹のような模様の猫。その猫と面識があるのか、ディンガはトリガーと猫を呼んだ
「「「だれだれだぁれ〜!?」」」
バレルとトリガー、謎めく彼等の正体は?そして、マキナとディンガとの関係は?
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