推しの二人   作:Izayoisigu

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感想の方で教えて貰って、書き直そうとしたら間違って消しちゃいました。


第3話

気付けばもう12歳だった。早いものだ、前世で仕事をしてた頃は気付いたら自分の誕生日を迎えてる事なんてざらだ。中学、高校何てあっという間に卒業するだろうな。

 

星野とは相変わらずの付き合いだが、知らぬ内に毎回間違った名前で呼ばれてたり、長くなった髪を切ろうとしたらそこまで伸びたら切るのが勿体無い。と言ってハサミを奪われたりで母にも怒られた。素人がやるもんじゃないのよ?昔お母さんも失敗したの。それで後戻りできない所まで来ちゃって、友達に相談したら二度と切るなと言われちゃった。案の定俺はそんな忠告を無視してもう一つあるハサミで前髪を切ったら、星野はゴミを見る目で見て、母さんは笑顔でお前も髪を切る才能が無いから一生髪を切るなと言われた。父さんは頑張れと、一言だけ言って逃げていった。

 

俺も部屋に帰ろうとしたら、美容室に行かされて応援処置された。星野が付いて来た所為で、肩まで伸びた髪は切る事を阻止された。何やかんやあって今に至る。

 

「俺の髪で遊ぶのは良いけど変な事しないでね」

「んーやっぱポニテがしっくり来るよね」

「いや知らんがな」

「そんな事言うとツイテールにしちゃうよ」

「オイラはツンデレキャラじゃねえ」

 

髪の毛長いから女装して、踊ってみた動画出したら伸びそうだけど男してのプライド.....ねぇわ。会社とか行きたくない。ずっと替え家でゴロゴロして動画の広告収入だけで生きて行くんや!なのでプライドなんていうゴミは、捨てて数字取ろうな。炎上しない程度に。そろそろ星野が離れてくれないのでクラスメイトに増援を至急するが、またいつものか。って顔で皆他の友達との会話に戻ってく。

 

「すんません、そろそろ離れてくれませんか?」

「席隣だし良くない?」

 

そう言われたら、何も言えないんだけど。はぁ...また数ヶ月こんな調子なんだろうな。もしかしたら高校もか?そりゃ勘弁してくれよな。

 

「もう良いけどさ来週の日曜日用事があるから来るなよ」

「なになに?お出かけするの?激レアだね」

「まあ似た様な感じかな」

「言えない事?」

「言えない事だよ」

「本当に?」

「星野このやりとり好きだよね」

「君が良くやるから移っちゃんだよ?」

「流行り病の伝染病かよ」

 

ともかく、来ない様に言ったから大丈夫だろう。もし、来ちゃったら俺は一生星野に弄られるだろう。今度は演奏じゃなくて、踊ってみたの動画を取ろう。何処まで伸びるのか分からんけど、楽しみだな。伸びなかったら伸びないで別に良い。まぁ、自分が楽しかったらそれで良いかな。

 

でも、やっぱり星野と踊ってみたい。・・・・やっぱり用事は無くなったって言って、誘ってみるか。

 

「星野ー」

 

 

いつの間にか隣には居なかった。大体隣に居るせいか、呼んでしまう。教室のドアを見たら他の子と話してた。少しだけ振り絞った勇気は、一瞬でなくなった。また勇気絞るのは面倒だ。仕方ない。元々一人でやる予定だったし、やるか。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は一人で散歩してる最中だ。お気に入りのグレーのキャップを被り、少し大きめのショルダーバックと動きやすいスエットパーカーだ。本当だったら彼の家に行って、クーラーが効いた部屋の中でだらけて演奏を聞く予定だったのに珍しく、一人だけの予定があるらしい。本当に激レアだ。

 

彼は今何をしてるのだろうか?何処か、遠いい所にでも行ってるのかな。

もし、家でだらけてたら突撃してやろう。用事はどうしたー!って言ってやろう。ついでだし彼の家の通りに駄菓子屋があっはずだから、チラ見して今日は散歩という冒険しに行こう。見慣れた風景でもいつもと違う視点で観ればなんとやら。

 

丁度家が見えて来た辺りから、音楽が聞こえた。よく、施設の子供が見てるアニメで流れてるのを覚えてる。

 

「♪〜」

 

 

彼の庭から聴こえてくる。日曜日は決まって夫婦でお出掛けする日と決まってるから、これは彼が家に居る事が確定した。本当はこんな事したくないけど、覗いてみよう。ほんの出来心。

 

足音を立てない様に、そーっと庭を見る。何あれ.....

 

「プリキュア居るんだけど....」

 

思わず、声が出てしまった。衝撃的過ぎて。ふりふりの衣装を着て間違いなく、踊ってるのは彼だ。遂に頭が壊れちゃったのかな?元々可笑しいけど、更に可笑しくなちゃった。ビデオカメラで撮ってるけどもしかして、YouTubeに上げるの?それだけは絶対に駄目!終わったら阻止しないと。

 

 

「ちゃんと録画されれるかなぁ」

 

録画の確認してる彼が私の存在に気づいた。私が笑顔で手を振ってあげれば、彼は膝を崩してこの世の終わりみたいな顔をしてた。大丈夫だよ。誰にも言わないからさ。

 

「可愛い衣装だね」

「僕の負けだ。さぁ望みを言いた前叶えてあげよう」

「今の所特に無いんだけど、今度にして取り敢えず着替える?」

「うん」

 

10分ぐらい経って、ようやく戻って来た彼に疑問をぶつけた。

 

「何でプリキュアの格好して動画撮ってたの?」

「ただ踊るのもあれだからコスプレして動画出して、ワンチャン伸びねぇかなと」

「そっかーこの動画は私が貰ってくからあげれないよ」

「んんん?さらっとSDカード抜かんといて貰います?それ5千したんだから」

「これでまた同じ物買ってね?」

 

バックから財布を取り出して5千円を渡す。ポカンと顔をしたまんま、5千円を受け取る彼。

 

「それにしても君の手足細いねぇ....前にも言ったけどちゃんと食べないと駄目だよ?栄養不足で倒れたりしたら心配だから」

「あ、はい」

「そうだ!今度私にも教えてよ。難しい踊りでも、簡単な踊りでも良いからさ」

「教えるのは良いけど、俺もそこまで出来る様な感じじゃないぞ?」

「それでも良いよ」

 

 

 

 

 

 

 

星野と昼飯食べてる時に、唐突に言った。

 

 

「私さ、此間街に行ってる時にアイドル事務所にスカウトされたんだ。まだ保留中だけど」

「凄いね」

 

俺がそう短く返すと

 

「私に出来ると思う?」

「俺に聞かれても困るよ。俺はお前じゃねぇから自分で決めなさい」

「えーもうちょっと何かあるでしょ?」

「だって俺アイドル知らないしな。アイドルとシャンシャンするなら知ってるけど」

「それ絶対分かってるでしょ!もー君に相談した事が間違いなのかな」

 

もきゅもきゅとトースト食べる星野に対して俺は、キャベツを千切りにしてドレッシングを掛けて食べてる。おかずはない。

 

「言い方は悪けど何もしなくても人を魅了する点で言えば、凄いよ?小学校の時の劇なんてお前一人で持って行ったからな。今もそうだろ、学年問わず色々な所からお前の事見に来る人が一杯だしな。普通にアイドル向いてるよ」

「そ、そうなんだ〜プリキュアしてた人は言う事違いますねえやっぱり」

 

ニヤニヤしながらそう言ってくる星野に若干イラッとした。ガラでもない事、やっぱり言わなければ良かった。

 

「でもさーアイドルって笑顔で愛してるとか、ファンに言わないとダメじゃん。私が愛してるって言ったら笑っちゃうよ・・・愛された事なんてなし嘘吐きで、人嫌い。お母さんも迎えに来てくれなかったしねぇ」

「向かいに来てくれなかってのは?」

 

一呼吸置いて、言った。瞳の星が黒く染まってくのを見ながら。

 

「お母さん窃盗で捕まってさ、私が施設に預けられてそこからお母さん釈放されても迎えに来てくれなかったの」

 

星野の家庭環境を初めて聞いた。だから毎回あそこの信号で別れてたのか。授業参観でも星野の母親見た事なかったし、なるほど完全に理解した。

 

「愛したい、愛されたいみたいな事?」

「多分そうなのかな。後お母さん話はスルーなのね」

「聞いといてあれだけど、人の家庭環境ぶっちゃけて言えばそんな興味ない」

「えぇ...」

「ゴミを見る目で見てくんなよ。まぁ、そうだな。星野がもしアイドルになるってんなら、俺はお前の事推すけどな」

「そうだなぁ、やってみようかなアイドル」

「ほー頑張ってな。ライブやる時教えてくれよ?」

「勿論!でも面白いよね私が君のファンで、君が私の推しってさ」

「別に良いじゃね?」

「それもそうだね」

 

昼飯を食べ終わって、星野にギター弾いてとせがまれたから星野が帰るまで弾いた。

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