なんとか十月中に投稿できた…、プラス生存報告をば。
今回は前回申した通りアーデルハイト主役です、ではどうぞ。
やぁ皆さん、僕はアーデルハイト・フォン・デグレチャフ、帝国軍魔導中佐であります。
突然だけど、僕に対する皆さんの認識はどう言うものでしょうか?
作者は最近影が薄いと感じているそうです。まぁそりゃそうですよ、最近姉さん視点ばっかりですもん!
流石の僕でもちょっとむくれてしまいます。
さて、僕だって負けていません、僕は無類の戦車オタクです。実はティーガーの開発競争に際してポルシェ社開発の電気駆動のティーガーを推したのは張本人は僕です。
なぜ電気駆動を推したか?実際、今でこそ改良型の変速機が搭載され故障は少ないですがモーター駆動であればその故障しやすい変速機を省略できるので長距離行軍の負荷が軽いのです。
…まぁ、結局の所実用性があるとはいえ戦略資源である銅の大量消費が嫌われて本国では採用されませんでしたが…。
◇◇◇
統一歴一九二六年(皇暦二六〇〇年)七月二十四日
秋津洲皇国皇都東京
皇国陸軍兵器開発課第一棟
「アーデルハイト中佐、こちらになります」
「ふふ…これは…、素晴らしい!!」
そこでは、何人かの秋津洲皇国の軍服を纏った将校と、帝国の軍服を着た1人の子供の将校がいた。
そしてその少年将校の目の前には、巨大な車体に見合った巨砲が付いた巨大な砲塔を一基搭載し、車体の正面には六角形状の砲塔から伸びる円筒状の棒の先に上側の開いた四角い箱の様な物がついている。
「"
恍惚とした表情を浮かべながら目の前の戦車に張り付き、頬擦りする。
「砲塔に搭載された十五糎半重対戦車砲は健気にも固められた敵の陣地を破壊し!!そして正面に追加で搭載された火炎放射器は小賢しく隠されたトーチカを燃やし尽くす!!…あぁ、皇女殿下…、ありがとうございます…」
そう、このアーデルハイト・フォン・デグレチャフ、"
ちなみに、ここでも戦略資源である銅の消費を懸念する声が出たが
「そんなに大量生産する物でもないのに量産性を考えるな」
と
…が、その優秀さ故大戦中結局割と生産されている。
また、擱座した時に回収が難しいとされる点も履帯を幅広にし、設置圧をできる限り減らしてかつ艦艇用エンジンを改造し、出力一五〇〇hpの三菱重工製SA2600Pを搭載させ、出力重量比20hp/tを達成。
また、この戦車は総数二百輌が生産され大戦中唯一実用化かつ量産化された超重戦車として歴史に刻まれ、戦後もこの優秀さを誇る重戦車、超重戦車は見つかっていない。
「それで試運転の方は?」
「は、試験において良好な機動性を発揮し、泥濘からの脱出実験においても時間はかかりますが回収車2台を追加で投入すれば回収可能とされ、同型のコンポーネントを搭載し、武装や弾薬を満載した試作二号車もある程度の機動性は保持されたことが確認されました」
「なるほど、で、味は燃費は?」
「2km毎リットルと少々宜しいとは言えない値です、いかがいたしましょう?」
「わかった、搭載弾薬量を少し減らして充電池を搭載しろ、最大充電量は500kVだ」
「は!」
ああ楽しい、全くもって愉快だ!自分の手で兵器を設計し!実用化させ!そして戦線で暴れさせる!ああ!全くもって愉快!そして爽快だ!
ここに、現代の記憶もなく、1人の少年がただの自分の興味と発想だけで作り上げたハイブリッドどころか時代を数段先取りしたEVで走る戦車が完成したのである。
少しばかり計画の始動から完成までの道のりを語ろう。
遡ること統一暦一九二五年一月十二日
ノモンハン事件の影響で陸軍から装甲戦力の増強が提案された。これ自体は以前から提案されており、ルーシー連邦との最初の衝突であるノモンハン事件の戦訓と合わせてこれからの進化を見越した陸軍上層部が交渉し帝国からティーガーを含めた多種多様な技術の供与が行なわれた。
その後、帝国から輸送されてきたティーガーを秋津洲国内で運用試験した…が、地政学的に考えると起伏の多い秋津洲と帝国では全くもって運用の勝手が違い、重戦車故の大重量とそれに対して故障しやすい貧弱な変速機が相まってその重装甲や車体規模、コンポーネントは参考にならず、参考になったのはサスペンションと搭載されている独式八糎八戦車砲五十六だけであった。
一応、そのサスペンションを参考に正面装甲を減圧し八十粍に改良、代わりに傾斜させ見かけ上の装甲圧を百粍以上に、側面装甲は六十粍に減圧し軽量化、砲はほぼそのまま独式八糎八戦車砲五十六を搭載、コンポーネントはまた新しく設計をしなおし、新型の重戦車を秘匿名称「ジニ」のもと試作、統一暦一九二五年に完成した。
実験でジニは良好な機動力を発揮したためにとりあえずその重戦車を十両ほど先行量産し朝鮮半島で発生した武装蜂起に投入、鎮圧において大きな戦果を示したためにすぐさま量産体制が整えられ各所の戦線に投入されたものの、
最初に皇女自ら提出した計画案を出した時は正面装甲二五〇粍、側面装甲一五〇粍の超重装甲で、陣地破壊の為に専用の大口径重榴弾砲を搭載したまさに移動要塞のような代物であった。
…が、流石に時代を考えるととても実現可能とは言えない代物であり、流石にやりすぎたとばかりに皇女自ら修正案を提出した。
それは正面装甲一五〇粍、側面装甲七五粍、重榴弾砲は専用の物から帝国陸軍で試作されている長砲身の十五糎半榴弾砲を搭載、また、正面に火焔放射器、または長砲身七五粍砲を搭載し、対戦車、対陣地制圧力を増強させている。
まだ前案に比べれば実現可能な代物で、重量も修正案をさらに修正し、当初一三〇トン余りの超重量だったが大幅に軽減され全備重量78トンと大分マシになり、副砲も全周九〇粍の装甲に九八式四七粍戦車砲の砲塔を二つずつ搭載する手筈を九八式車載火焔放射器、または九九式七糎半対戦車砲五十六を搭載した全周九〇粍に変更された。
また、この車両のエンジンはまた他の車両へと搭載され、大戦中一、二を争う重駆逐戦車のコンポーネントとなった。
話を戻そう。
こうしてとことん軽量化され、実用レベルまでなんとか漕ぎ着けた超重戦車、前世では技術力の最先端を独走していたドイツでさえ苦労した代物を実現させた化け物の発明品、まさに時代を考えれば彼そのものがオーパーツであった。
◇◇◇
後日、二条城こと皇居では、二人の軍高官が例の戦車の報告書に驚愕していた。
片方の長い黒髪の某艦これの朝潮似の転生した高官曰く、「アイツは天才だ」との事。
そして、もう1人の金髪碧眼の帝国の軍服を来た高官曰く、「なんでこんな物を作れるのか」との事。
ネット上のある百科事典の記事
九九式重戦車
【諸元】
全長 9.08m
車体長 7.70m
全幅 3.07
全高 2.60m
車体重量 45t、全備重量48t
懸架方式 トーションバー方式
砲塔装甲 正面80ミリ 側面、背面60ミリ
車体装甲 正面80ミリ 側面上部60ミリ、下部50ミリ 背面50ミリ
エンジン マイバッハ改良川崎九十五式発動機V型12気筒液冷ディーゼルエンジン
690hp/2000rpm
速度 45km/h(整地)43km/h(不整地)
武装 独式八糎八戦車砲五十六(60発)
九十七式車載重機関銃×3
乗員 6名
九九式重戦車「ジニ」(きゅうきゅうしきじゅうせんしゃ ジニ)は秋津洲皇国が大戦初期に開発した重戦車。
秋津洲皇国が対戦車を主眼に開発した中では初の重戦車。また、ティーガー1やパンターなど当時開発されていた重戦車、中戦車よりも少々大柄になっている。
【概要】
統一暦一九二五年当時、秋津洲皇国はルーシー連邦との国境紛争であるノモンハン事件の発生時その時主力装甲戦力であった八九式中戦車、九七式中戦車、九五式軽戦車、九五式重戦車の大半がルーシー連邦の主力戦車であるBT-5、BT-7、T-28に対し有効打を与えられず、当事件で露呈した装甲戦力の脆弱さが問題視され、装甲戦力の拡充に奔走していた。
(また、これで秋津洲皇国の戦車は弱いと言われるが、敗北した主な原因は長距離砲撃戦になった為に秋津洲側の戦車砲が威力減衰を起こし、装甲貫通能力が大幅に低下した事だと判明した)
当初、秋津洲皇国軍において戦車の持つ役割は塹壕戦における歩兵の突撃時に敵トーチカや機銃陣地からの機関銃弾を防ぎ、搭載された砲でトーチカを破壊する事であり、一種の歩兵戦闘車のような役割であったものの、上記の様に対戦車戦、こと長距離戦においては全くの無力であり、これを見て皇国軍統括本部は長距離でも戦闘可能かつ十分な装甲を備えた新型戦車の開発を指示。
それにより、輸送時にネックになるものの、重量制限をできる限り設けないモノとして新型中戦車「チト」の開発に着手。開発の副産物として
しかし、ここで工業技術の限界に行き当たった。既存の板ばね式サスペンションでは懸架能力に問題がありとされ、新規に開発しなければならない状況になった。そこで、国交を結んだ帝国との技術交換により移送されたティーガー1最初期型のサスペンションとエンジンを応用し開発。また、ここで新規に重戦車としての開発を目的にティーガー戦車を母体とした秋津洲の地理に合致した重戦車の開発がなされた。
本車両の一番の特徴は傾斜装甲の採用による当時としては珍しい傾斜した車体形状に、走破性を重視した高出力エンジンと特異な履帯形状による高い機動力である。
また、この車両は秋津洲皇国の先進性を代表する戦車の一つと言われ、その後の艦船開発に大きな影響をもたらした戦艦ドレッドノートから取られ戦車界のドレッドノートと称されているものの、この傾斜した車体正面は本来大重量であるティーガー重戦車の軽量化、機動力向上が目的であり、正面装甲が母体となったティーガーよりも減圧されていることからもその意図が取れるだろう。
【実戦における評価】
傾斜装甲を取り入れた世界初の重戦車として呼び声が高い他、現場からの評価も高く、また大戦終結後もその流れを汲む戦車が多く生産されていることからも「成功例」とみなされる事が多い。
初期こそ国産化したエンジンの不調が多発し故障車も多かったものの、時が進むにつれ改善がなされ、一時は世界最強の戦車と呼ばれた。
搭載された主砲は帝国から輸入された8.8cm kwk 36L/56を改名した独式八糎八戦車砲五十六を装備し、同軸機銃に九十七式車載重機関銃を一挺装備、また、砲塔後部と車体正面に一挺ずつ装備し、高い火力を持っている。
また、帝国との共同作戦になった場合、ある程度部品が共通化されている為整備の面でも連携がし易かったと言われている。
◇◇◇
そして、場所は変わって我らが帝国の参謀本部。
一つの地図を見つつ思案し続けている1人の将校と、その将校を困惑の目で見ている2人の将校がいた。
「…なぁゼートゥーア、一体どうした?」
「……いや、ん?」
地図の一点を見て、一つ閃いたように顔を上げた。
「ルーデルドルフ、マンシュタイン、今確認している連邦の戦力は?」
「どうした突然…、帝国が確認しているのは一八〇師団で、秋津洲皇国が確認しているのは二〇〇師団だそうだ、全く、呆れるくらいの大戦力だな」
「いや…だとしたらだ、最近オストランドの方で連邦の兵士が激しく走り回っているらしい、ただのパルチザン掃討ならともかく…、普段よりも活発化しているという報告を聞く上、秋津洲皇国の方でも怪しい動きが見られるという話だ」
それを聞いてマンシュタインがん?と疑念を含んだ表情になる。
「…ちょっと待て、なんで秋津洲皇国の方でも動きが活発化している?そんなことしたら各方面に投入できる兵力が足りなくなるぞ……、
は!そう言う事か!!」
「ああ、そういうことだ、恐らく『
「…ちなみにどれくらいか?」
恐る恐るルーデルドルフが質問すると、
「最低でも二五〇師団、下手をすれば三〇〇師団いてもおかしく無い、中央軍の全てを投入、東部戦線での防備を万全にさせろ」
「んな…!」「…」
片方は予想以上の大戦力に驚き、もう片方はやっぱりか…という表情で落胆している。
「中央軍の総動員は良いが…、誰を指揮官にする?」
ルーデルドルフの疑問にマンシュタインが答えを出す。
「私が行こう」
「お前が…か?」
「ああ、私はやはり方面軍指揮が良いらしい。では」
制帽を被り、覚悟を決めた顔で彼は部屋を出た。
そして、マンシュタインのこの判断が、ゼートゥーアのこの予想が、もたらしたキッカケは大戦の全てをひっくり返す大事件の引き金を引いたのだった。
To Be continued…。
お読みいただきありがとうございます。
…なんか思ったよりもアーデルハイトの出番が少なかったような…。
ア「ひどい!」
◇九九式重戦車
作者考案の魔改造ティーガー(ほぼ和製パンター)
見た目はちょっとちっちゃくなったパンター車体に平べったくなったチリ砲塔を搭載した感じです。
…あれ?これ日本軍がパンター購入した意味が(それを言ってはいけない)
◇零式超重戦車
これまた作者が再設計し直したオイ車、結局のところ一〇〇トンレベルの超重戦車はこの時代の技術力では不可能なので75トンに減量させました。
こいつの性能も後々書きます。
◇重駆逐戦車のくだり
まぁ皆さん大好き日陸版エレファント君ですね。はい。
では、また次回
秋津洲皇国の魔導師エース
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居る
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いらない
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いっぱいいる
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ドーモ、ソウギン=サン、ニンジャデス