1969年―
旧型ACの売れ行きは上々。
あれから国連にもかなりの数を流したことでACが月面の主力武器になった。
月面でのACは序盤の近接オンリーから20mmクラスの機関銃を搭載するようになり、戦況は一応は国連軍の有利に進んでいる。
…しかし、現状の月面は相対的に勝っているに過ぎず、物資不足で苦境に立たされているのは原作と変わりない。
だが我が社で最も問題となっているのは…。
「――新型が全く売れない」
値段か?値段が悪いのか?確かに高いとは思うがそれほどか!?
「…1機で米国の最新鋭戦闘機20機分は流石に攻め過ぎでは?」
「そうじゃなきゃ収支がプラスにならないんだよ!」
確かに無理があったとは思ってる。
最新の超硬質装甲に多数のセンサー類、関節部の超硬質カーボン…到底、安くはない。
しかし、この値段であっても有事の際には1機で戦車なら1師団、歩兵なら2師団は確実に殲滅できるし対戦闘機でも2〜30機なら軽々と撃墜できる。
多数運用すれば超大国に対するジャイアントキリングも夢じゃない。
これ程の兵器が何故売れない…!
「はぁ…まず、これらの新世代機をまとまった数運用できる大国は軒並み我々の商売敵です」
「それは間違いないが…」
「次に我が社の影響下にある欧州やアフリカでは不確定要素の多いACよりも通常戦力のほうが売れています」
「確かに…」
「最後になりますが、仮に買ったとしても整備と補給に必要な物資を我が社からしか供給してない現状、もし我が社との関係性が悪くなれば使い物にならなくなります」
「…」
いや…確かにその通りだけどさ…。
ボロクソに言われてるが要するに『高いし整備出来ない』から売れないのだ。
まぁ、今やACの部品製造を行ってるのは我が社か極東にある子会社くらいだ…つまり、仮に購入し配備できたとしても、確保できるかどうか分からない整備部品の問題が大きな障壁となっているのだ。
―まぁ、各国はこれから何が何でも買わざるを得ない状態になるんだがな―
「…ふふっ」
「―どうかしましたか?」
この世の理不尽とでも言うべき運命とやらに思わず苦笑する。
しかし、彼らは仮想敵とでも言うべき我が社のACに序盤は頼ることになるだろう。
旧型ACでも彼らの作るであろう第一世代機と同程度の戦闘能力、継戦能力は10m級では劣るがその分安い。
17m級のACならば彼らの第二世代機とほぼ同レベル、その上新世代型ACならば第3世代相当の能力を持っている。
流石にステルス性は無いがそれ以上の速度と火力がある。
それこそ前線に存在する国からすれば喉から手が出るほど欲しがるだろう。
「いや、何でも無い。それより旧型ACの増産はどうなってる?」
「はい、目下生産数を増やしています」
旧型ACは今や飛ぶように売れている。
そのため社内の工場では月に30機のペースで製造され、次々に空へと打ち上げられている。
これまでは月に3機生産すれば多いと呼べたACがこれほど売れるとは思っていなかった工場の人間は嬉しい悲鳴を上げている。
「将来的には月に50機を目指しています」
「それは頼もしいな」
今後、BETAとの戦争がどう進展するのか分からない以上、軍備の拡張は必要不可欠だ。
…最悪の場合、多数のネクストACをBETAのハイブに投入する予定だが、できればそれはしたくない。
現実になったことで思い知ったが、ネクストACが出すコジマ汚染は他と比べても非常に深刻だ。
空母や戦艦に搭載しているコジマ機関は汚染を最小限にするための処理装置が取り付けられているが、ACのサイズまで小型化させることは未だに出来ていない。
「―ま、しばらくは稼がせてもらうか」
ACの開発だって金がいる。
ましてやアームズフォートなんて現状はただの金食い虫だ。
人類の未来のため、恒久的な未来のため…我が社は顧客の皆様に最高品質の
また書けてしまった。
…これまた後で書き直すかもしれませんが。
感想・評価ありがとうございます!まだしばらく更新できそうです。