プリンセスダイバーズ~GBNお嬢様クラブはこちらですわ!~ 作:二葉ベス
状況を整理しよう。
まずはレイドイベントとして、現在デストロイガンダムとその無数の僚機と激突中。
その際、イベント詳細を確認し、ある増援イベントがあることを把握したあたしはその他3人に任せて、ビーコン発信ポイントまで移動することとなった。
が、流石に追手もやってきて、処理でもしようかと考えていたところにアメリアさんが乱入。
華麗にキックで追手を一蹴して、あたしにお説教。1人で行動せずに、チームプレイをしてね! などと言われて考え方を改めるのであった。
とはいえ戦闘でウズウズする心はあるわけで。
それをグッとこらえながら、アメリアさんを先行させるのは正直な話不安で仕方がないのだ。
近づいてくるNPDを適当に撃墜させながら、ポイントまで移動する。
「ヒメリ様、このポイントには一体どのようなものが……?」
「このイベントはSEED FREEDOMが舞台なんです。だから劇場版のイベントが発生する可能性があるんですよ」
「それって……?」
「キラ・ヤマト率いるコンパスのお出ましです!」
作中無類の強さを誇るキラ・ヤマト。
劇中その葛藤に触れることはあれど、基本的に雑魚に対しての殲滅力は最強レベルだ。
おそらくこのレイドイベントは、増援としてコンパス隊を呼ぶことが出来る。
そうじゃなくちゃ、あんな数のNPDを相手にデストロイガンダムと戦うことなんて出来っこない。
「正直メタ読みみたいなところはありますけどね。ほーら襲ってきた!」
弾丸を撃った方向にNPDが10機。
それぞれウィンダムやダガーLなど型落ちではあるものの、練度は高めだろう。
ってことで、お願いしますよお姫様!
「ちょっと、多いのですが?!」
「あたしのサポートがあれば大丈夫!」
まずは両肩のミサイルポッドを全弾発射。
当然敵のNPDはミサイルへの迎撃に向かうだろう。まず最初のチャンスはそこからだ。
「あ! ここですね!」
アメリアさんがベイオネットからビーム砲を連射しながら突撃。
NPDというのは基本的に攻撃を避けるように出来ている。
つまり、その軌道上でレイピアを構えておけばあら不思議。
接敵したウィンダムがレイピアに胴体を貫かれて撃墜。残り9機。
ベギャンベウの元にビームサーベルを手に襲いかかってきた2機のダガーLは、ヘビーマシンガンによる牽制攻撃。
もちろんこれも避けてしまうのだから、扱いやすいことだ。
振り向きざまにベギャンベウが強襲。哀れにもビームソードで真っ二つに切り裂かれて、ダガーLを粉砕。残り7機。
「すごいです! この数があっさりと……!」
「まだいますよ。そことか!」
遠方からビーム砲での射撃。数は3本。それがベギャンベウを襲う。
数が多い分、処理が面倒だ。あらかじめセッティングしておいたシールドビットでビーム群をすべて無力化する。
さらに手持ちのマシンガンで敵を散らして攻めの手をそらす。
「あ、ありがとうございます……!」
「まだ来ます。各個撃破ということで!」
「はい!」
クールタイムが終わったミサイルを全弾射出。もちろんこれは牽制のつもりだけど、当たれば御の字ってやつ。
もちろんだけど、ビームで全弾爆発。爆風によって視界が見えなくなったものの、マーキングした場所を頼りに両手のマシンガンを連射しながら突撃。
煙の中を実弾とビーム弾が交互に突入。煙を払いながら、着弾したのはウィンダム1機。よし、これであとは6機。
ビームの発信を確認し、すぐさまこの場からバックステップ。
元いた場所にはビームサーベルを振り下ろしたダガーL。アクティブなことだ。ビームマシンガンを連射することで敵機を蜂の巣にして爆破。残り5機。
「正面の敵をレイピアで。それから右に!」
ベギャンベウの方はレイピアで貫いたダガーLをそのままにウィンダムに向かって振り払う。
レイピアから抜けたダガーLがウィンダムに激突。進行を阻害する。それからさらにレイピアでの一撃。
うわー、結構エグい真似する。でもこれで残りは3機!
「ヒメリ様、次は?!」
「あー、どう見ても面倒なのが2機です」
指を指すついでに、ビームマシンガンを連射。
襲いかかるビーム群が無力化されたと思えば、後ろからちら見えするのは……、マルチランチャーパックを背に装備したダガーL……。
核弾頭装備した個体が1機って、ここ防衛したがりすぎでしょ!
それも、ビームを無力化することが出来るストライカーパックも装備しているみたいだ。
あれはGBNオリジナルの装備か。それにしたって殺意高すぎ!
「アメリアさん、あれの準備を! 後ろのでかいのが発射したら、完全に壊滅します!」
「わ、分かりました!」
ビームは無力化出来ても、実弾は通るはず!
無論、SEEDの機体にはあまり通用しないだろうけど、牽制の代わりにはなるはずだ。
2丁のマシンガンを連射しつつ、突進。何がなんでもあの核は打たせちゃいけない。
打たれたらビーコンまで粉々になって、ミッション失敗が目に見えてしまう。
「ノンキネティックポッド、2基同時起動。それぞれ正常に稼働してます。あとはタイミングが合えば!」
「追い込むっ!」
ベギャンベウに搭載されている装備は攻撃のためのレイピアとベイオネットだけではない。
最終兵器。相手の挙動を一時的とは言え、沈黙させることが出来る特殊兵装。
2機を追い込みつつ、最後の1機についても同時にまとめていく。ここで仕留める。
「アメリアさん! これで!」
「はい! アンチドート、全開起動!!」
展開されるのは宙を行き交う電子の信号。
対象のエネルギー体。GBN仕様に変更されたアンチドートは低レベルのNPDを麻痺状態にすることが出来る。要するに行動不能状態だ。
もれなく3機がアンチドートに直撃。空中にとどまる術を失った3機は地面へと急降下。その隙にミサイルとマシンガンを叩き込んでやれば、3機撃墜情報の確立である。
「これで全部かな」
「すごい、こんなあっさりと……」
「アメリアさんのおかげですよ」
彼女の練度はあたしが思っているよりも上がっているみたいだった。
これなら戦場に1人放り込んでも、生きて返ってくることだろう。
もう、あたしが付き添う必要もないのかもしれない。なんて、黄昏れる前にさっさとビーコンを起動させなければ。
ビーコン発信地点まで到着。そのまま設定を行う。
と言ってもワンボタンでビーコンがビコーン! と情報を届けるだけなんだけどね。
ってことで、よろしくお願いします!
青白い光の線が空へと登っていく。
よしよし。これでキラ・ヤマト率いるコンパス隊へと情報が届くことだろう。
あとは本来の目的。デストロイガンダムの討伐にでも行こう。
「アメリアさん、戻りましょう!」
「はい!」
コロンさんはともかく、エマさんならきっと大丈夫だろう。
でも生きていてほしいところだ。全員生還報酬とかあったはずだし!
ビコーン