転生したらDIOだったのに超次元だった件 作:舞波@現在進行形ゴールデン
陰謀張り巡らされた世界で頂点を掴むと決めてから、短く長い時間が過ぎた。改めて過ごした小学校の6年間は大人としての記憶があると思いの外楽しく、退屈せず過ごす事が出来た。思うように鍛える事も出来たので、正しく心の平穏に満ちた時間と言えよう。
そんな6年間で変わった事といえば…
「ディオ!今日もサッカーしようぜ!」
「河川敷で集合、だろう?分かっているさ」
「…あの2人は見た目真逆なのに中身が一緒だよなぁ」
「…それ、今更じゃない?」
「打ち込める事があるのは良い事じゃない」
案の定、宇宙一のサッカーバカに見つかり共にボールを蹴っているという事か。
休み時間に1人黙々とリフティングをしていたらすぐに嗅ぎつけて来たようで、『一緒にサッカーしようぜ』と言われそれに応じて今に至る。
一郎太は守の幼馴染なので自然な流れで友人となり、同じ学年でのレクリエーションで矢鱈暗いオーラを放っている奴がいると思ったら仁だった。
6年になったタイミングで同じクラスに転入して来た秋とはサッカーの話題で盛り上がった。
小学校最後の1年は奇妙な縁の繋がりを持ったこの5人で連んでいた。
秋はマネージャー志望だが思ったよりスジが良く、一郎太は小学生にしては凄まじい瞬足だ。言わずもがな守はこの5人の中心だ。泥臭いカリスマと言った所だが、その熱さの近くにいるのは心地が良い。尚、このメンツで必殺技を最初に覚えたのは仁だったりする。今は俺も2つ覚えているが。
「今日はドリブル競争とブロック練習だったな…仁、カラーコーンとボールを出すから手伝ってもらって良いか?」
「良いよ、相談したい事あったし」
俺が下の名前で皆を呼ぶのは守の
『オレはディオって呼ぶからディオも守で良いぞ!』
という発言が理由だ。気付けば皆を下の名前で呼ぶ様になっていた。
尚、同じ2年の染岡、半田、松野はこの小学校では見当たらなかった。まあ雷門に入学すれば出会う事だろう。
一時解散した後、手伝いに来てくれた仁と共に練習用の道具を運ぶ。実家の資金力様々である。ちなみに守は祖父のサッカーボールを蹴っていない。ある種形見のような物だからというのもあるが、ろくにメンテナンスされずに長年放置されていたボールを使うのは練習するにもあまり良くないというのもある。
「で?相談とは何だ」
「派手な…」
「ウン?」
「派手な必殺技を覚えたいんだよ。でもあまりイメージが湧かなくて」
「…言うほど地味か?コイルターン」
コイルターン。
イナイレ超初期の必殺技でシンプルな技である。吹き飛ばしたりとかしないし、地味といえば地味か。
「…やはりブロック技か?」
「ディオ程色々やるつもりは無いからね」
「だろうな」
場所を選ばないサッカープレイヤーになる為に目下の目標は全ポジションの必殺技の習得だ。いざという時には守の代わりにキーパーをやるつもりですらある。
「フム…コイルターンは回転中僅かにだが帯電してる様に光っていたな」
「意外とくるよアレ」
「くる、とは?」
「身体の中でエネルギーがバチっと瞬くんだ。その瞬間加速する」
「ならコイルターンの電力…コイルなら電磁力か?それを発展させた電撃系の必殺技か」
「ドカドカ降らせるとか?」
「いっそ地中から生やせば良いのではないか?流れとしては足に溜めたエネルギーを地面に打ち込み、そこから逆さまに降る雷撃を発生させる…なんてどうだ」
「…うん、良いね。シュートブロックにも使えそうだ」
良い感じの所に話が着地した所で河川敷に着いた。それなりの荷物を持っていても友人と話をしながら歩く道はあっという間だ。
「待ってたぜーディオ!早くサッカーやろうぜ!」
遠くまで聞こえる声を聞いて、残り少ない小学生としての時間もこうして消費していくのだろうと、また思うのだった。
次は入学までキング・クリムゾンします。
プロトコル・オメガと戦う?
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戦う
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戦わない
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『遭遇は』する