推しの生命が儚すぎる by亡霊系転生者   作:はたけのなすび

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では。


12話

 

 

 

雨亭(ユウティン)天命宝器(てんめいほうき)というのを知っているか?」

 

 武人が集う魔教の山から、街へ降りる街道の中。

 長身の青年、臨淵(りんえん)は、隣を歩く茶色ががった黒髪の少年、雨亭に問いかける。

 項で結わえた尾のような髪を揺らしながら歩いていた少年は、師匠を見上げてかぶりを振る。

 

「てんめいほうきは……知りません」

「そうか。……雨亭、天命宝器というのは、一言で言うとその者に天から与えられた命に沿った道具だ」

「……?」

「いや全然一言じゃないですよ!ていうか、一言にしようとするとわかりにくいですっ!……でも……ここの世界だと武器ガチャ産のキャラ固有武器……もとい、天命宝器ってそういう解釈なんですね……わたしが説明するとなると……」

 

 二人の間をふわりと漂う半透明の少女、蒼姐(ツァンジェ)は、うーんと腕組みをしながら考える。

 ぱっ、とその顔が輝く。

 

「その人と相性最高の超強い武器です!」

「……」

「……」

 

 堂々とした宣言に雨亭は首を傾げて臨淵を見上げ、臨淵もやや微妙な顔で軽く頷く。

 

「武器じゃない場合も多いですがね!宝珠とか包丁とかアストロラーベまで多々あります!ですよね、臨淵!……街に行くのは、雨亭くんの宝器が何かを探しに行くんでしょう?」

「……確かに、正しいし目的も合っている。が、蒼姐、お前は人の世の天命の意味は知っているのか?」

「何となくは?生まれたときに神より上にいる【天】から与えられた魂と因果の方向性ですよね。あくまで方向性ですから、沿うひともいれば逆らうひともいるし、逆いたくとも逆らえず呑まれるひともあると。天命宝器とは、その【天命】を実現する力として【天】が設置したこの世に在る相性最高の道具だと。だから、その宝器と似た武器……えーと【天命の器】は長い間修行しなくても使いこなせるようになる場合があるんですよね?たとえば、伝説にある【朱燕剣(しゅえんけん)】を天から授けられた人間がいるとすると、その人は剣という武器全般に適性があり、剣が【天命の器】になるということです……あっ、ちょっと臨淵なんですかその顔は!その意外なものを見る顔は!」

「……いや、蒼姐は俺よりよほど説明が巧みだなと」

 

 青年に対し、少女は浮かんだまま答えた。

 

「臨淵は要点だけ話すからですっ。まぁわたしはやかましいくらいですけども」

「……足して二で割ればちょうどよさそうだな」

「なんですかそれ。臨淵ジョーク?」

 

 あはははっ、と蒼姐は笑ってふわりと風に乗るように空の高みへ上る。

 風にそよいでいるように黒髪をなびかせ、遠くを見つめた蒼姐は弾んだ声を上げた。

 

「雨亭くん、臨淵、見えましたよ!街です!鱗外鎮(りんがいちん)です!さすが龍の鱗の街!今日も賑やかそうですねぇ!」

「蒼姐、蒼姐、高いところまで飛び過ぎだよ!人に見られるって!」

「大丈夫ですよー!ふたり以外には、元気な火の玉にしか見えませんって!」

「元気な火の玉が飛んでいるほうが問題になるぞ……!おい蒼姐!霊術師に撃ち落されるなよ!」

「そんなの早々あるわけ────」

 

 くるり、と蒼姐が振り返って言った瞬間。

 

 ばづん、とその黒髪を一本の剣が突き抜けた。

 

 剣は宙で霧散するが、ぐらりと揺れた蒼姐は空中で鬼火へ転じ、雨亭の肩の上へ戻る。

 

「蒼姐!」

「大丈夫ですノーダメですから!でも何ですか今の!ちょっとバチっとしましたよバチっと!」

「それが霊術だ。……蒼姐、本当に大丈夫なんだな?」

「大丈夫ですよ!静電気みたいなものです!」

 

 わかった、と頷いた臨淵は辺りを見回した。

 

「どうやらどこかから見られていたらしいな。魔教に近い場所だから、流しの霊術師でもいたんじゃないのか?」

「え、ええ……?わたし無害な鬼火なのに……ぷるぷるスライム以下なのに……」

「遠目からでは死魂が荒ぶっているようにしか見えなかったんだろう。雨亭、蒼姐をしっかり持て。走るぞ」

 

 ひょい、と臨淵は蒼姐を両手で丁寧に抱えた雨亭を肩に担ぎあげて走り出す。

 行商人や一般人が行き交う街道近くになってようやく、臨淵は雨亭を地面に降ろした。

 

「すぐ移動したから俺たちだと気がつかれてはいないだろうが、蒼姐は隠れたほうがいいな」

「……ですよね……。雨亭くん、すみませんがまた間借りさせてもらっていいですか?わたし、今日は大人しくしておきます」

「いいよ」

 

 では、と蒼姐がさらに小さな鬼火となり、雨亭の翠瞳に飛び込んで姿が消える。

 

「水霊性による火霊性の隠蔽術、か。確かに俺にも気配がわからなくなるな」

「おれも蒼姐の気配がわからなくなってしまうんですけどね。これ、鬼火憑きとはまた違うんですよね?」

「鬼火憑きは死者の魂に引きずられて生者の体が乗っ取られた状態だ。蒼姐とお前はただの同居だし、あくまで家主はお前だ」

「同居……」

「……不思議なんだが、蒼姐はお前や俺の顔を間近で見られなくなるときがあるのに、お前の瞳に間借りするのが平気なのは……どういう理屈なんだろうな?」

「さぁ……そもそも、蒼姐が一体どうしておれに名前をくれたり、一緒にいてくれるかはわからないですし……」

 

 お喋りな割に、謎が多い蒼姐である。

 博識なのは間違いないのだが、知らない言葉がひたすら多い。

 きっと、蒼姐は人間ではないのだろう。

 けれど、雨亭はあの夜に死人でも狂人でも構わないと蒼姐の手を取ったのだ。

 自分に名前をくれた彼女がどこの誰であろうと、構わないという気はあった。

 

「……雨亭、行こうか」

「あ、はい、師匠!」

 

 そうしてたどり着いた魔教の庇護下にある商工業の街、龍外鎮は今日も人で賑わっていた。

 ほとんどは塵扶(じんふ)の衣を身に着けた塵扶人だが、金髪や彫りの深い顔立ちが特徴のメヘラス人、褐色の肌のジャジラの民も見受けられた。

 

「メヘラスとジャジラは共に工業が盛んな世界だからな。資源が豊富だが、商工業にまだ発達の余地がある塵扶やラトレアに商売に来る者も多い。俺が探している武器職人も、メヘラスとジャジラで修行した職人だ」

「仲が良いんですか?」

「いや、俺はずっとこの槍を使い続けているから、あまり彼女の世話になったことはない。が、昔、護衛をした時があるからな。そのとき、槍以外の武器を見繕いたければ、一度だけ無料で見てやるから来いと」

「……それ、おれが見てもらっても大丈夫ですか?その職人さんは、師匠の武器を見たかったんじゃ?」

「身内でも可と言っていたから問題ないだろう。そう言えば、あちらも最近弟子を取ったと言っていたな……」

 

 身長差のある師へついていくために少し小走りになりながら、雨亭は臨淵について行く。こうして見ると、臨淵の服装は塵扶の物とはまったく違った。

 海が多く島が連なっているというメヘラス、砂漠の世界ジャジラの衣とも特徴が重なっていない。

 尤も、雨亭は塵扶の基本的な地理すら覚束ず、他世界の衣などほとんど知らない。

 

 ただ、他の六世界は塵扶と異なり【神】がいるのは知っていた。

 塵扶は何百年と昔に神が────龍神が斃れて以来、神無き世界として歩んでいる。

 誰もが知る神の名残りは、世界を支えて虚数の海から押し上げている神木【扶桑樹(ふそうじゅ)】と、人間族とは違う少数の長命の民の存在であり、神を失っても塵扶は今も続いている。

 

 【神】に見守られる世界とはどんなものだろうと考えて────多分、劇的には変わらないだろうな、と思う。

 人は神を畏れ崇めるが、神は人のためにあるのではない。

 【神】は【天】から、その世界と神木の管理者として選ばれた者たちなのだから。

 他の六世界の【神】は、形はどうあれ人を愛しているらしいが、その愛の形は時として人には恐ろしいものであるとも聞く。

 とにかく、虚海七世界のすべてに、その世界を虚海から押し上げている神木、或いは世界樹と呼ばれる巨大な支えがあるのに変わりはない。

 

 かつて万里を見通したという塵扶の龍神が何故墜ちたのか、彼或いは彼女が亡き後も、扶桑樹があり続ける理由は、凡人たちには知る由もないことだ。

 

 ────もしかして、蒼姐なら。

 

 未来がわかると言い、どこで得たのかわからない知識を大量に持っている蒼姐なら、何か知っているのかもしれない。

 

 しかし、知ったところで遥か昔に塵扶から消えた神が何かの助けになるわけでもなし。

 そんなことより、蒼姐を狙撃した霊術師に見つからないか考えるべきだった。

 

 蒼姐を狙った狙撃に、雨亭の翠瞳は反応しなかったのだ。

 

 翠の左眼が感じるのは、基本的に雨亭に向けられた感情や危機である。

 昨日の天魔のような誰にとっても等しく脅威である者の接近は感知できるが、他人への感情や危機を意識して察知したことがない。

 これまでは一人だから何ら不便ではなかったのだが、今は蒼姐や臨淵がいる。

 

 どうにか翠瞳が【視る】対象を広げられないか。

 

 それに、天魔ほどの強者を感じとると気絶しかかるのも問題だった。

 戦っている最中に別の気配を感じて意識が飛びかけるなど、冗談ではない。

 以前より気絶する回数は減り、感知しても問題ない力の量は増えていたものの、さすがに天魔ほどの力の桁が違う者を相手にしては耐えられなかったのだ。

 

 どうしたら、生まれ持った力を制御できるのか。

 

 そこまで考えて眉間に皺が寄ったときだ。

 

「雨亭」

「はい?」

「……いや、何か悩んでいるように見えたからな。どうかしたか?」

「え、と……」

 

 どうしよう、どう言おうと雨亭は俯く。

 やや目を細めた臨淵は、とすりと雨亭の肩に手を置いた。

 

「ゆっくりでいいから教えてくれ。待っている。着いたぞ。ここだ」

「ここ……」

 

 臨淵が足を止めたのは、裏路地の入り口である。石畳の細い道には酒樽が一つ置かれ、その上に子どもが一人腰掛けて足を振っていた。

 

「ん?」

 

 金に近い亜麻色の髪を結った子どもである。

 整った顔立ちの中に嵌め込まれたくりくりとした青い瞳を細め、子どもは臨淵と雨亭を見て首を傾げた。

 

百錬工房(ひゃくれんこうぼう)のお客さん?工主なら今取り込み中だよ」

 

 少年めいたからりと明るい声で告げられ、雨亭は左眼を凝らした。

 見た目は十歳ぐらいか、と雨亭は子どもを見る。

 着ている衣は塵扶のものであり、水色と白を中心にした動きやすそうな形をしていた。

 腰にある見事な剣も、使い込まれていてどう見てもおもちゃでもお飾りでもない。

 青い瞳が、臨淵と雨亭を見て目を細められた。

 

「キミたちの格好は……他所の世界のものかな?それにそっちの子……」

 

 碧眼が雨亭の片足首に嵌った鉄枷に向く。雨亭が反射的に片脚を引くと、ちゃり、と鎖の鳴る音がした。

 子どもはにこりと笑って、酒樽から飛び下りる。

 

「初めまして。僕は蘇貞(そてい)。キミたちは?」

「俺は臨淵。旅の者だ。こっちは俺の弟子だ。雨亭、挨拶」

「雨亭です」

 

 雨亭が頭を下げると蘇貞はうんと頷き、臨淵へ視線を向ける。

 

「よろしく。そんな小さい子に、随分重そうな変わった飾りをつけてるんだね、お兄さん」

 

 ひやりと蘇貞の口調に鋭さが交じる。

 む、と雨亭は顔をしかめた。

 

「……小さくない」

「ん?」

「おれは十歳だ。そっちとあんまり変わらないだろ。それに、おれの枷は師匠とは関係ない。知らないのに、いい加減なこと言うな」

 

 硬い口調を返した雨亭に、臨淵が意外そうに目を瞬き、僅かに目元を綻ばせる。

 蘇貞は一瞬見せた剣呑な空気を消し、肩をすくめた。

 

「おや、気に障ったならごめんよ。でもキミのそれは、魔教が罪人につける枷だろう?ただの旅人と弟子だと名乗るには、キミたちは怪しいよ」

「怪しければどうする?俺たちはそこの工房の主の客だ。星雲軍の将軍の弟子が、百錬工主の機嫌を損ねるのはよくないんじゃないか?」

「え」

 

 何でも無さ気な顔で告げた臨淵に、雨亭は驚き、蘇貞は怯んだ様子を見せた。

 星雲軍と言えば、神無き塵扶を治める三つの勢力中、最大の領土を持つ。

 むしろ、ほとんどの土地と民を治めるのは星雲軍なのだ。

 たかが山をいくつかと周辺の土地を治めるだけの魔教と正教が、彼らに並び称されるほうがおかしいとも言えた。どちらも、所属している武人の強さによってその位置にいるのだが。

 塵扶において、将軍と言えば星雲軍が持つ広大な土地を分けて治める文字通りの雲上人である。

 そのような人間の弟子だと、臨淵は目の前の蘇貞を呼んだのだ。

 

「以前、遠目から星雲軍の服を着て戦っているお前を見たことがある。あれはジャジラの砂漠での一戦だったと思うが、お前は虚影の忌みものを剣で薙ぎ払っていた。その際に、星雲将軍の弟子と名乗っているのを見たし、聴いた」

「……よく見ていたね。あそこにいたって言うなら、お兄さんは本当に世界を渡る旅人かい?」

「最初からそうと名乗っているんだが。将軍の直弟子が、魔教の足元で騒ぎを起こせば困るのは星雲軍だろう。何よりも、お前の力では俺に勝てない」

「あの師匠、ちょっとその……」

 

 普段言葉が少ないくせに、煽りのときだけ口達者になるのは何故ですか!と前の蒼姐の言葉を思い出す。

 天魔のときは完全に怒りでわざと煽っていたが、蘇貞への口調には純粋な気遣いがある。却って煽りまくっているようにしか聞こえなかった。

 

 何にせよ、蘇貞は恐らく本当に星雲軍将軍の弟子なのだ。

 だとしたら、こんな魔教の総本山に近いところで一体何をしているのかは気になった。

 百錬工房という武器職人は、それほどに腕がいいのだろうか。

 

「……言ってくれるじゃないか。言葉の通りになるか、試してみるかい?」

 

 蘇貞の声で雨亭は我に返る。

 向こうは既に、腰の剣に手をかけていた。

 いや煽りに乗りやすすぎだろうと、雨亭は臨淵を思わず見上げる。

 青年は、携えた槍に手をかけてもいなかった。

 蘇貞が脚に力を込めたときである。

 

「もー!店の前で一体何をやってるんだい君たちは!」

 

 ばたん、と激しい音と共に蘇貞の背後の扉が開く。

 中から現れたのは、赤みがかった茶色い髪と灰色の眼の少年である。

 蘇貞や雨亭より、幾らか歳上。まだ十代半ばか前半に見えた。

 少年は腰に片手を当て、蘇貞へもう片方の指を突きつける。

 

「外で騒いだら叩き出すって先生が言ったのがおちびさんには聞こえなかったのかな!」

「僕はちびじゃない!」

「誰も君とは言ってないだろう!自分で言うなんてちびの自覚があるってことじゃないか!」

 

 喧々と蘇貞と言い合ってから、少年は臨淵と雨亭へ視線を向ける。

 

「新しいお客さん?悪いけどさ、今先生の機嫌が今凄い速さで悪くなってるから、明日のほうがいいとおも────」

 

 軽快に話していた少年の眼が臨淵の隣の雨亭を見たとき、言葉が止まる。

 そのままずんずんと少年は近づき、雨亭の令腕を掴んだ。え、と黒と翠の瞳が瞬かれる。

 ぐっ、と瞳を覗き込まれた。

 

 ────あ、肌が白い。

 

 見慣れた塵扶人よりも色白な肌は、きっと別の世界で生まれた者の証なのだろう。

 だがそれはそれとして、いきなり眼を覗き込まれれば驚く。

 あの元兄弟子然り、何故揃いも揃って遠慮なく眼を見るんだと、雨亭が少年の靴の爪先を踏んでやろうかと思ったときである。

 

「これだ……!」

「は?」

「見つけた!ねぇ先生!先生ー!」

 

 叫んだ少年は、雨亭の手をぐいと取って出てきた建物へ飛び込む。とんでもない力で引かれ、雨亭も引きずられる。

 中にいた二人の人間が振り向くより前に、少年は雨亭を指して叫んだ。

 

「先生っ!前に言ってた【龍眼(りゅうがん)】ってこれじゃないかな!」

「……何だと?」

 

 その声に、奥にいた二人のうち一人が声を上げる。

 長い銀の髪を結い上げた、黒衣の美しい女である。

 ぎろりと鋭い視線を向けた彼女に構うことなく、少年は続けた。

 

「先生、ほらよく見て!この天命のめちゃくちゃ具合、絶対そうだよ!ねぇ、この子の武器選びさ、俺にやらせてよ!」

 

 しん、と少年の高らかな声のあとに沈黙が降りる。

 

「────えっ」

 

 薄暗い、武器が山と吊るされた工房の中に、雨亭の呆然とした声が響いたのだった。

 

 





【虚海航路】のガチャからは、キャラと武器が出ます。

武器アイテムの中には、特定のキャラクターに装備すると特殊効果を発揮するものがあり、それが【天命宝器】(=キャラ固有武器)です。

【虚海航路攻略wiki『初心者の方はこちらから』より】
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