加えて、今話はレミリア視点となっています。
悩み事。それは、各々の置かれた状況とか立場とか性格にも左右されるだろうけど、全くない時など殆んどない。
取るに足らないような下らないものから、原因を取り除かなければ実害が出てしまいかねないものまで、それこそ人妖の数だけ存在すると断言しても良いだろう。
無論、紅魔館の主として500年もの間、色々とありながらも皆の助けを借りつつ乗り越えてきた私にも、当然の如く複数存在していた。
「お呼びでしょうか、お嬢様」
「ええ、少し話があってね。都合悪かったかしら?」
「いえ、大丈夫です。妖精メイドのイタズラの後始末はありましたが、それも今しがた
「そう。いつも苦労かけるわね、咲夜」
「ありがたきお言葉。ちなみに、お二人ももうすぐ来られます」
直近のいくつかある悩みの中、敢えて1つ挙げるとするならば……紅魔館で雇った妖精メイドの『イタズラ・集中力問題』である。
私が初めて雇った、最古参の妖精2人他数名を含む一部の例外を除き、基本的に妖精は快活かつ好奇心旺盛、集中力が弱くイタズラが大好きな性格の傾向にある。
それ故に、100人近くの妖精をメイドとして雇ったは良いものの、大半が仕事を途中で放り出してしまったことがあるのだ。
仲間同士どんちゃん騒ぎをし始めたり、誰彼構わずイタズラを仕掛けて楽しんだり、色々と散らかして逆に手間を増やしたり、パッと思い付く限りだけでもこれだけは挙げられる。細かいものとなると、もっと増えると言っても良い。
「はーい、レミリアさま。ご用があるとのことなので来ましたよー」
「ふぁぁ……あっ、ごめんなさいっ! つい、眠くてあくびが……」
悩みに関わる話をするため、呼んだ咲夜と色々会話を交わしていると、聞こえてきた扉をノックする音とともに、同じ理由で呼んだ最古参の妖精メイド2人が部屋の中へと入ってきた。
その態度と表情から常々かったるそうに見えるが、仕事には真面目かつ有能な上に、忠誠心は咲夜級に強い『ノゼアン』。
のんきで何よりもお喋りが大好き、仕事の能力も意欲も高いが、本気で怒ると普段とのギャップのお陰か結構怖い『スフェーン』。
最古参かつ妖精なだけあってか、主従関係と言うよりはもはやパチェとの関係みたいになっているけど、別に矯正しようなどとは思わない。
「別にあくび程度、なんてことはないわ。特段畏まった場所でもないしね」
「本当に? ありがとうございますっ!」
「ちょっ……相変わらず、
「あっ、そう? ごめんね、
「だーかーら、それじゃ全然駄目なんだってば……はぁ、ルナチャの能力が羨ましいね。あたしの能力と交換してくれないかな?」
「できたとしても、まあ絶対に無理だと思う!」
「
「えっと、私もお嬢様方と同じね」
「あー、うん。理解してはいたよ」
例え、悩みに関わる話……件の問題を早急に解消するため、即戦力となり得る妖精を、
ここに居る3人、他の妖精メイドたちと同じく、週に1~2日の休日を与えているとは言え、働く日は純粋に仕事量が多い。
それのみならず、色々とやっちゃってくれた妖精メイドたちのカバーがし切れず、何だかんだで休日がなくなる時も珍しくはないのだ。
しかし、それを理由としてやらかした妖精メイドを全員解雇し、パチェの『召喚』などにより役に立つ他のメイドを雇う考えは、今の私にはない。
何なら、最古参かつ二代妖精長であるノーゼとスフェ、咲夜を含むうちの主力陣もほぼ同じように考えていた。
(……)
種族にほぼ共通する性格などから来る賑やかさが、紅魔館から退屈や陰気を吹き飛ばして活気をもたらす点。
自然が消滅しない限り死なないことから、余程威圧感を醸し出さない限りは仲良くなりやすい上に、館の住人に対する精神的影響を大きく減らせること。
そして、興味さえもってもらえれば教えたことを凄い勢いで吸収していくため、何だかんだで役には立っているのが、大きな理由なのだ。
まあ、何だかんだ述べたは良いものの、1番は私がノーゼとスフェを迎え入れた経緯をきっかけとして、妖精と言う種族をとても気に入ったからだけど。
「スターサファイアにテルースメノウ、あの2人しか居ないのよねぇ。家事能力が飛び抜けてる妖精って」
「レミリアさま、急にどうしたのですかー? と言うか、スターの方は分かりますけど、テルースメノウ……メノウの方は、そんなに凄いんです?」
「ノーゼ。他の家事については未知数だけど、こと料理に関しては、私とほぼ同等だったわね。まあ、あの3人や魔理沙が口を揃えて「とにかく驚きでしかない」と言うのを鑑みるに、相当な高レベルなのは確実。お嬢様も、魔理沙経由で話を聞いて料理を食べてから、結構気にはなってるんですよね?」
「そうそう。だから、今更だけどスターに加えてメノウにも、3人の休日だけでも働きに来てもらえないか思案中。ここに呼んだ理由もそれなのよ」
「あー、そういうこと」
で、このままこのやり取りを続けるのもやぶさかではないけど、流石にこれ以上脱線し続けるのもどうかと思ったので、無理やり話の流れを当初の目的を果たすためのものへと変えていく。
幻想郷へ来る遥か前……私が、紅魔館の当主を
故に、今も基本方針は変わらないものの、私が妖精を雇う時は家事能力や妖精としての強さそのものより、やる気と運命の行く先を重要視していたのだ。
無論、妖精をメイドとして雇う以上、一定数集まればこうなる時がいずれは訪れると正直分かってはいたから、後悔はしていない。
(皆から特に言われないのを良いことに、問題を先送り……反省しなきゃね。私も)
ただまあ、それはそれとしてこの問題をこれ以上放置しておくのは、紅魔館の主としてよろしくない。
今でも動き始めるには十分過ぎるくらい遅いが、遅きに失する前に動いておかなければ。
「ちなみに、その2人が居れば休日もあたし、ゆっくりできるんです? だとしたら、すぐにでも声を……いや、スターはともかくメノウって妖精の方が厳しそう?」
「ええ。魔理沙や光の三妖精から伝え聞く限りの性格、保護された経緯を鑑みるに恐らくはね」
「ノゼちゃん。そもそも、スターちゃんも頷いてくれるか分からないよー? わたしたちはともかく、何か得がなきゃ!」
「そりゃあさ、美味しい食べ物とかお金辺りは流石に当たり前でしょ。ねえ、レミリアさま」
「勿論、その辺はしっかり考えているわ」
なお、私がそう話を振った瞬間に全員、と言うかノーゼが群を抜いて喜びを表し始めた。
綺麗な水色の瞳をキラキラと輝かせ、仕草や表情や声色からもかったるさが抜け、他の妖精と遜色ない立ち振る舞いと言える。
2人きりでお出かけした時と同じくらいの喜び様を見るに、ここ最近の忙しさは相当堪えていたのだろう。
今日まで何も提言なりしてこなかったのは、色々と気を遣ってくれたのか。まあ、ノーゼのことだしその節が濃厚に違いない。
だから、可能な限り早く了承を得るべきなのだけど、スターはどうにかなっても、メノウから了承を得る難易度は限りなく高そうだ。
(どうしたものか……あっ)
そもそも、初対面の私たちと会話をしてくれるかすら不透明な程、あの妖精は臆病だと情報から推測が可能である。
光の三妖精や例の妖精軍団はもとより、今でこそ親しげにされているらしい魔理沙でさえ、つい2週間前まではどこかよそよそしさを感じていた事実が、その問題をより大きくしていると見て良い。
ともなれば、初手で紅魔館でのお泊まり会の名目で、慣れてもらうために招待するとどうなるかは、火を見るより明らかだ。
メノウにとって、心の拠り所となる本拠地に今回を含め、まずはこちらから何回か出向く方が幾ばくかはリスクも少ないだろう。
「お嬢様? 何かお考えで?」
「咲夜、ノーゼ、スフェ。パチェのところに居る魔理沙も入れて、5人で光の三妖精……光の四妖精の住みかに、
「「「……了解です!!」」」
そう思い立ったから、
オリキャラの詳しい解説については、作者の活動報告に次話の投稿までにあげておきます。簡単な容姿解説については、下の方にありますので、確認したい方はこちらへどうぞ。
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『ノゼアン』
身長136cm 体重30kg 灰色がかった白色の髪で長さはセミロング 水色の瞳 不思議な文様の入った2枚羽
妖精仕様のメイド服や髪飾りなどを着用
『スフェーン』
身長131cm 体重28kg 髪色は黄緑色でショートヘアー 金色の瞳
チルノの羽と似た形で薄めの4枚羽 妖精仕様のメイド服や髪飾りなどを着用
光の三妖精+オリ主以外で出番多めにして欲しい妖精キャラに関して
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チルノ&大妖精
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エタニティラルバ
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クラウンピース
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リリーホワイト
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全員
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作者にお任せ