「霊夢ー! ちょっとお願いを聞いてもらえないかしら?」
「お願い? また何か考えてるのね、レミリア」
お泊まり会の終了前日に開催されることが決まった、パーティーか内包されている弾幕ごっこイベント。
そして、弾幕ごっこの観戦やその後に行われるパーティーへの参加をお願いするため、レミリアたちと僕とリリーでまずは博麗神社へと訪ねていた。
寒さは相変わらずな上にここ数日は雪も沢山降っていたためか、霊夢とあうんは暖かい格好をして、境内の雪かきや屋根の雪降ろしをしている。
「ええ。話を聞くのは雪かきとか雪降ろししながらで良いし、何なら手伝うけどどうする?」
「いや、それは大丈夫。ちょうど休憩しようと思ってた頃だし……あうん! ちょっと一休みするわよ!」
「はーい! あっ、メノちゃんたちも居たんですね! じゃあ、おせんべいやお茶の用意をしてくるので、霊夢さんたちは居間で待っていてください!」
レミリアが2人に声をかけると、休憩するついでに居間で話を聞いてくれることになったのでお言葉に甘え、皆で暖かい部屋の中へ上がる。
急に押しかけた形になったにも関わらず、霊夢もあうんも快く応対してくれるなんて、やはり優しい人たちだ。
と言うか、今日に限っては2人にとって初対面であるはずのシャーネットも居るものの、レミリアが同伴していればその辺はあまり関係ないらしい。
「さてと。一息ついたところで、レミリアのお願いとやらを話してくれる?」
「勿論よ。ただ、私のお願いでもあるのだけど、メノウきってのお願いでもあるわ」
「メノきってのお願い? 取り敢えず、続けて」
「ええ、勿論よ」
人数分用意された座布団に座り、あうんが玄米茶やおせんべいをこたつ付きテーブルに置いたところで、レミリアによるお願いの説明が始まると、霊夢はほんの2秒程度僕の方を向く。
少し時間を置いて、あうんも僕の方を向いたと思ったら、嬉しそうにニコニコしてくれた。もしかしなくても、パーティーに行こうかなと考えてくれているのだろうか。
「9日後の昼間、紅魔館のエントランスでやると。途中参加や離脱はできるの?」
「勿論、そこは霊夢とあうんの自由よ。可能であれば長く参加してくれれば嬉しいけど、しなかったから何か不利益を被るなんてことは絶対にないから安心して」
「あんたがそんな輩じゃないなんて、言わなくても分かってるわ。予定は、取り敢えず今のところは空いてるし……あうんはどう? 興味ある?」
「はい! 色々と興味はありますっ!」
僕も一緒になってお願いしたからか、レミリアとやり取りを交わしている霊夢も、あうん程ではなくても乗り気には見える。
パーティーに関しては、皆が楽しめるイベントであると自信を持って言えるだろう。しかし、弾幕ごっこは僕を含めた妖精のみが参加でき、霊夢やあうんは見ることしかできない。
いやまあ、レミリアなら僕だったり霊夢やあうんがお願いすれば、その辺は融通を利かせてくれそうだとは思う。友達として交流を重ねていくにつれ、似たような場面で融通を利かす姿を1度見かけているためだ。
しかし、妖精同士で最強を決定するとの触れ込みでこのイベントは計画されていて、実際妖精さんたちはこれを楽しみにしている節がある。
サニーたちやチルノ一行、ノーゼにスフェ、モリオンだって楽しみつつも頑張って勝とうと、ウキウキ状態になっているのだ。
なお、現状参加予定の妖精さんの中で勝率が高いのは、チルノとピースの2人だと見られている。
後、シャーネットに関しては生まれたばかりであり、まだ良く分かっていない節があるため参加は見送る方針らしい。
「そう言うことだから、私とあうんは参加させてもらうわ」
「イベント、楽しみにしてますね!」
「ありがとう、2人とも。感謝するわ」
「えへへ……ありがと。霊夢、あうん」
レミリアや僕を交えた話を続けること約15分、霊夢とあうんはイベントへの参加を快く承諾してくれた。
弾幕ごっこイベントの方も、最初から最後まで見るかは不透明なものの、少なくとも僕とモリオンとリリーがやる時は見てくれるとのことで、心の底から嬉しさが込み上げてくる。
ただし、急な予定が発生してしまう可能性もない訳ではなく、その時は行けないと言われたけど、それは僕も分かっているので頷く。レミリアも同様に、理解を示している。
それに、途中で抜けられると困るような案件とか、霊夢たち専用に持ち運び不可能な何かを作っていたとかならばともかく、招待状を渡したとは言え、これは緩く楽しむことを目的としたイベント。
これで渋るようなら、それは霊夢やあうんを困らせるだけでしかない、単なるわがままとなってしまうから、頷くのは当然の摂理であろう。
「おーい、霊夢にあうん! 暇なら何かしようぜ……って、先客が居たのか。何と言うか、珍しい組み合わせだな」
取り敢えず、今のところは霊夢やあうんも来てくれると言ってくれて、博麗神社での目的を達成したので帰ろうとしたそのタイミングで、まさかの魔理沙が僕たちの居る居間に入ってくる。
次は魔理沙の家に行って、同じように話をするつもりだとレミリアも言っていただけに、この展開は非常に都合が良い。
「あら、ちょうど良かったわ。魔理沙、ちょっと話を聞いてくれる?」
「別に良いけど、話って何だ……ん? パーティーへの招待状?」
「ええ。実は……」
と言うことで、霊夢やあうんにしたのと同じような説明をレミリアが行い、僕が同じように頭を下げて全力で参加のお願いを魔理沙にした。
弾幕ごっこの練習に付き合ってくれた魔理沙に、僕が本番でも戦える程に強くなったことを示し、良くやったと頭を撫でて褒めてもらいたい。
そして、その後のパーティーで大好きな家族や友達の皆と一緒に、美味しいものを食べたり沢山はしゃいだりして、この日を幸せな思い出の1つとして残したい。
だから、是非とも魔理沙には参加して欲しいと僕は思っている。しかし、重要なのは僕の意思よりも比べるまでもなく、圧倒的に魔理沙の意思の方が上であるけど。
「よし分かった。私もその日のパーティーに参加するし、弾幕ごっこもメノの参加する場面は勿論のこと、最後まで見るつもりだ」
「本当に良いの? 魔理沙がやりたいこととかあったら、そっちを優先して良いよ……?」
「心配しなくて良いぞ、メノ。まさに、私がその日は何においてもやりたいことが、それなんだからな」
「あっ……」
そうしたら、魔理沙はレミリアや僕の説明などが終わった瞬間、特に何も言うことなく参加すると言ってくれた。
僕を含めた皆が居るパーティーへの参加が、魔理沙にとってはその日に何よりもやりたいことになったとの、最高のおまけ付きである。
霊夢やあうんが来てくれるのも含めると、これによって込み上げてきた嬉しさは単純計算で2倍だ。それ故に感極まって、目に涙が溜まってくるのは予定調和だと断言しても良いだろう。
「あらあら、魔理沙の参加が余程嬉しかったのかしら。メノウ」
「サニーとスター、ルナを除けば1番懐いている存在だからねー、魔理沙って。無理もないわー」
「流石、自然体でメノが喜ぶ言葉をかけてあげられるだけあるわね、魔理沙」
「ははっ。それを言うなら霊夢だって似たようなもんだろ? しかし、こんなに喜んでくれるなんてな。私も嬉しいぜ、メノ」
「うん……!」
こうして、霊夢とあうんと魔理沙を誘うことに成功し、後はアリスと霖さんに声をかけて招待状を渡しに行くだけとなった。
でも、アリスはまだしも霖さんは性格的に、こう言った雰囲気の場所は好きではない。
付き合いが僕よりも圧倒的に長い霊夢曰く、「霖之助さんは宴会にもあまり顔を出さないわ」と言っていたのだから、断られる可能性は結構高いのだ。
ただ、魔理沙は霊夢の発言に同意を示しつつも、「メノが全力で頼めば行けるんじゃないか?」と、そう言ってくれた。
霖さんとは幼い頃からの付き合いらしい魔理沙が、そう言うのだ。霊夢も頷いてるし、これは期待が更に膨らんでくる。
「よっしゃ! 予定変更して、私もレミリアたちに付き合うか! そうすれば、頷いてくれる確率も少しくらいは上がるだろ。で、誘うのは香霖とアリスで良かったんだよな?」
「ええ。メノウとも親しく、何かと私たち紅魔館もお世話になってるしね」
「何から何まで、ありがとね。魔理沙」
「おう! どうせ今日は暇だったし、私としてもちょうど良かったんだよ」
すると、魔理沙がすっと立ち上がると同時に、こんなことを言い出した。霖さんをパーティーへ誘いに行くのに、自分の力も使ってくれると言うのだ。
確かに、僕たちと一緒に行ってお願いしてくれれば、僕やレミリアからのお願いも併せて、2人とも首を縦に振ってくれる確率をより高くできるだろう。
それに、レミリアやリリー、モリオンにシャーネットに加えて魔理沙とも、目的を達成するまでの間楽しくお話をする時間を作れる。高ぶっている今の気持ちも併せると、その嬉しさは更に右肩上がりとなってきた。
お泊まり会中は、弾幕ごっこや能力の練習はもっぱらサニーたちやチルノ一行とやっていて、魔理沙とはやっていなかったどころか、そもそも会って話をしたりすらしていなかったのもあり、尚更である。
「ふぅ……ご馳走さま、霊夢にあうん。重ね重ね、頷いてくれてありがと」
「どういたしまして。じゃあまた、開催日に会いましょ」
「私も楽しみにしてますねー!」
出された玄米茶やおせんべいを完食し、お願いを聞いてくれた2人に改めて感謝の言葉を送った後、魔理沙も一緒に僕たち6人は魔法の森方面へと飛び立っていった。
光の三妖精+オリ主以外で出番多めにして欲しい妖精キャラに関して
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チルノ&大妖精
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エタニティラルバ
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クラウンピース
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リリーホワイト
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全員
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作者にお任せ