押してダメならぶっとばせ!(旧題:バッドエンド多めの魔装ハーレム物に最つよ魔女を登場させて力尽くでハッピーエンドにしていく話)   作:デュアン

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今回後半に性的な描写を含みます。
簡単に言うと「絵良が紅葉先輩に負け、櫻島寮で愚痴ってた所に櫻島本家から荷物が届き、それを開けると喋るオーガが出てきて絵良を強化させる為に犯した」っていう話なので苦手な方は飛ばしてもらって構いません。


最悪の玉手箱

「ッ……くはっ……」

 

 第一夢想鍛錬所、その中央の地面に絵良が血を流して倒れ込む。苦しそうに呻き声を上げ、やがて光の粒子となって消える。それに会場の三分の二は沸き立ち、残りからはため息と悲鳴が鳴り響く。

 同時に立っていた紅葉が持っていた刀の血を振り払い、鞘に入れる。それを確認した立会人は高らかに宣言した。

 

「──勝者、睡蓮紅葉!!」

 

 

──────

───

 

 

「ムカつくっ、あーっ!! イライラする!!」

 

 櫻島寮三階、第三談話室。そこで私は髪を掻きむしり怒り狂っていた。

 原因は当然、今日行われた決闘である。不遜な一回生と決闘する筈が何故か睡蓮紅葉と決闘する羽目になり、結果あえなく惨敗したのだ。

 

「いやあ~絵良様、流石に睡蓮紅葉相手は分が悪いですよ」

「そうですよー、大体戦闘スタイルだって相性悪いじゃないですかー」

「うっ、煩いわね! ……私だってその位、分かってるわよ。でも一度啖呵を切ってしまった以上撤回できる訳ないじゃないの!」

 

 そんな私を気だるそうに窘めるのは寮の二・三回生達。彼女らは幼い頃からの付き合いとなる、ハッキリ言って失礼過ぎる態度ではあるが今更咎める気にもなれない。

 

 正直言うと、戦う前から結果は分かり切っていた。

 確かに私も紅葉も同じ"十華族次期当主候補"ではあるが、その実私はまだあくまでも"候補"止まりなのに対してあちらはほぼ確定なのだ。櫻島家の次期当主は既に卒業した私の姉にほぼ内定している。彼女が当主にならない限りは私も"当主候補"のままでいられる……言葉のマジック。

 それに私の契約神は久久能智神(ククノチノカミ)──その戦闘スタイルは木の根を操って戦う中遠距離型。倭建命(ヤマトタケルノミコト)と契約した近距離型の紅葉とはあまり相性が良くないのだ。

 決闘においても彼女は一気に距離を詰めてきた。それに対するやぶれかぶれの木の触手での攻撃は全て切り落とされ、最終的にはバッサリと胴を斬られて敗北した訳である。

 

「ッ、そもそも私が元々決闘しようとしてたのは朝露咲良の方なのよ! あっちと戦っていたら勝っていたのは私だった筈だわ!!」

「朝露咲良……って、確か襲撃事件をほぼ一人で解決したっていう、あの?」

「あんなのデタラメに決まってるじゃない!」

「いやでも私は本当だと思いますけどねー。当日私もオークに襲われてましたけど、それを消し飛ばしたビームは決闘で朝露咲良が使ってたものとそっくりでしたもん。アレは多分本当ですよ」

 

 学園中に散らばったオークの群れをたった一人で殆ど討伐した……そんな常識的に考えて有り得ない話をどうやら彼女らは信じているらしい。

 もし仮にそんな事が出来るのであれば、彼女はとうの昔に決闘なりなんなりでこの学園の頂点に上り詰めている筈だ。それにあんなカビ臭い部活になど入らずに、一部のエリートだけが入る事を許される『魔導研究会』に入っている筈である。

 魔法菊花家初代当主が生徒達の魔法研鑽の為に設立したとされる伝統ある部活……勝るとも劣らない、などと豪語はしたがハッキリ言って格は全く違う。所詮は櫻島家が後追いで作った劣化版なのだ。

 

 

「絵良様、本家よりお届け物です」

「本家から? 一体何かしら……」

 

 と、愚痴を言いまくっていた時、ふいに事務員が小包を持ってくる。

 送り主は事務員の言う通り櫻島本家、宛名はこの私だ。妙なタイミングで送ってくるものだ、私はさっさと開けて中を確認する。

 

 中にあったのは一通の手紙と漆塗りの小さな箱。

 

「何なんでしょう、これ」

「弁当とか?」

「態々弁当など届ける訳ないでしょう……でも、こんな時期に一体何を……」

 

 私は手紙を開け、読んでみる。

 そこに書かれていたのは極めてシンプルな一文だった。

 

「『強くなりたければ、これを開けなさい』……?」

「分かった、中身はきっとプロテインですよ」

「いや秘伝の薬とかですね間違いない」

「そんな物聞いた事ないわよ。でも……」

 

 もしこれを送り付けて来たのが何処の誰とも知らぬ者であれば単なるいたずらだとして捨てていただろう。

 だが、送り主は間違いなく櫻島本家。いたずら目的で贈り物などする筈がない。

 

 仮に今日、特に何も起きていなければこの怪しさ満点の代物の開封にも慎重になっていたのかもしれない。

 だが、今日私は紅葉に惨敗していた。だからこそ、箱を縛る紐を解き、蓋を開けたのだ。

 

「空、ですね」

 

 だが……中には何一つ入っていなかった。

 透明な液体が入っている訳でもない。準然たる空白がそこにはあった。強いて言えば『無』が入っていた。馬鹿馬鹿しい。

 

「空ね……はあ。興を削がれたわ。少し散歩してくる」

「あ、それならカフェオレ買ってきてくださーい」

「私はメロンソーダ!」

「アンタ達ねえ……」

 

 はあ、とため息をつき、私は階段を下りて行った。

 

 

 十分程外の空気を吸い、一階の売店で頼まれていた飲み物と自分用の桜餅オレを買ってエレベーターに乗る。

 三階で降り、談話室に向かう。

 

「……?」

 

 その道中、微かだが不快な生臭い臭いが鼻腔を突く。

 だが、私は大して気にしなかった。どうせどこかの部屋で生ごみでも放置しているのだろう、また注意喚起しなければな、という程度。

 

 そうして談話室の扉を開く。

 

「買って来たわよ──」

 

 

 

──そこに広がっていたのは、正しく性の夜宴(サバト)であった。

 先程の緩い光景など何処にも広がってはいない。部屋の中は枯れた金木犀と腐った干イカを混ぜた様な不快な臭いとツンとした酸味を帯びた淫靡な臭いで満ち、僅かに吸うだけでもまるで酒に酔ったかの様に脳を揺すぶらせる。

 部屋を出る前に談笑していた女子生徒達は、ある者は壁に力なく寄りかかり、ある者は床に倒れ伏してピクピクと身体を震わせる。

 その共通点は、身に着けていた制服を乱暴に破り捨てられて殆ど裸体である事、全身を白濁とした液体で塗れている事……その一部、下半身に付着しているそれに鮮血が混じっているのは気のせいではないだろう──

 

 そして、そんな彼女らの中心には一人の男が立っていた。

 男は身長二メートルは優に超えているだろう。人間とは思えない程筋骨隆々とした身体、肌は白く、口には鋭い牙が生え、瞳孔の無い眼球は蒼く、額には一本の角がそそり立つ。

 その特徴に合致する生物を、私は見た事がある。

 

「な……お、大鬼(オーガ)!?」

「オーガ? ああそうか、お前らはそう呼んでるんだったな。まあ呼び方なんてどうでもいいが……」

 

 男はこちらを見ると流暢に話し始める。

 大鬼(オーガ)──『龍の籠』に生息する魔法生物の一種である。特徴は筋骨隆々の肉体と白い肌に額の角。

 だが、現在確認されているオーガはその全てが意思疎通が図れない様な原始的な生物ばかり。間違ってもこんなに流暢に話す様な生物ではない。

 

 オーガが何やら話しながらこちらに近付いて来るので私は反射的に魔装を身に着ける。

 本当は逃げたかったが、この部屋の中に寮生達が残されている以上それを見捨てて逃げる訳にはいかなかった。

 

 そして木の根を繰り出して攻撃をしようとする──前に、オーガは私の眼前まで近付いていた。

 

「ははっ、喧嘩っ早い雌は好みだぞ」

「ひっ……そ、その子達、その子達をどうしたの」

「コイツらか? 俺が出て来た所にいたから少し愉しませてもらっただけだ。死んじゃいねえが、ハハ、俺のモノには耐えられなかったみたいだな。どいつもこいつもすぐに意識を飛ばしやがる」

「わ、私をどうするつもり」

「ああ? 俺を呼んだのはお前だろうが。ならやる事は一つだろ?」

 

 そう言うと、奴はその分厚い手で私の魔装を一気に引き剥がす。

 そのまま両手を片手で掴み、壁に押さえ付ける。奴の身体が間近に迫り、私の下腹部に何かが押し当てられる。あっという間に名実共に丸裸にされてしまった私に最早出来る事など何もなかった。

 

「んぐ……!?」

 

 奴の口が無理矢理合わせられる。力づくで舌を捻じ込まれ、恐怖と苦しさと悔しさで目尻に涙が溜まる。

 

「力が欲しいんだろ? ならさっさと身を委ねろよ」

 

 耳元で囁かれたその言葉は、甘美な誘惑となって私の脳を犯していく。

 

 そして──




警告受けたら修正します。

玉手箱から出てきた魔人と強化ックス。ちなみに他の子は別に試合メンバーとかでもないので本当にただやられただけ。可哀想。
でもタグの「最後は絶対ハッピーエンド」は変わってないです。

5秒で終わるので高評価お気に入り登録よろしくお願いします。

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