押してダメならぶっとばせ!(旧題:バッドエンド多めの魔装ハーレム物に最つよ魔女を登場させて力尽くでハッピーエンドにしていく話)   作:デュアン

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明日投稿すると言ったな。あれは嘘だ
本作品のラストは必ずハッピーエンドでお送りする予定です(タグ公約)


開幕式

『さあ今年もこの日がやって参りました!! 各部活動の精鋭達が集まる校内屈指の規模を誇る"部活対抗戦"!! 解説は陸軍退役准将の竹園陽炎氏、実況は私、放送部長の鈴蘭(みお)でお送りいたします!!』

 

 おおおおおっ、と大歓声が会場を震わせる。

 ここは第一夢想鍛錬所。鍛錬所の中でも最も広い仮想空間を持つここで、今日から始まる部活対抗戦の開会式が行われるのだ。

 

『それでは各選手、入場してください!!』

 

 澪の言葉で、順々に出場選手が部活ごとに会場内へと入ってくる。

 生徒会代理会長、菊花伊織が率いる老舗、魔導研究部。快人と比奈もそこに入部しており、今回の大会出場スタメン四人に快人は入っていた。彼の顔は嬉しさ半分、緊張半分といった所。今回咲良も出る事を知っており、自分がどれだけ食らいつけるか、という所である。

 その他は紅葉と楓が所属する魔法剣道部、心愛が所属する格闘系部活、炎真陽流天照学園支部、芽有が所属する魔法混合遊戯部……

 

『次の入場は魔法研究俱楽部です!! この部の部長である櫻島絵良氏は先日の決闘で睡蓮紅葉氏に敗北しています! 今回の大会でリベンジは果たせるのか、見ものですね!!』

 

 その口上は絵良が紅葉に対してそこはかとなくコンプレックスを抱いている事を踏まえての物であった。

 誰しもが不機嫌そうになる絵良を想像した──のだが。

 

「……フフ」

 

 会場に並んだ絵良は不敵な笑みを崩さない。

 それだけではない、魔法研究俱楽部の面々は皆不敵な笑みを一切崩す事なく、どこか不気味な迫力を伴ってその場に立っていた。

 それに澪はやや気圧されつつ、最後の部活動の紹介に移る。

 

『そ、それでは最後の部になります。最後はサブカル同好会! 色々と話題の朝露咲良氏が入部しての今年初参戦! 一体彼女はどの様な波乱を巻き起こしてくれるのでしょうか!! 解説の竹園さん、貴女は今回どこに注目していますか?』

『そうですね、私としてはやはり古巣である魔導研究部を注目したいですね。菊花家次期当主候補の伊織氏の存在もさることながら、何と言っても世界初の男性魔法師が参加していますからね。それがどんな反応を見せてくれるのか、非常に気になりますね』

『ありがとうございます! 私としては顔ファンなので魔法剣道部を……うっ、嘘嘘、嘘ですよお! 我らが姉上*1が所属する魔法総合球技部を応援したいと思いまーす!! それでは選手代表の菊花伊織選手より選手宣誓のお時間です!』

 

 伊織が一同の前に出て、学園長に向けて宣誓を述べる。

 

 かくして、部活対抗戦が幕を開けたのだった。

 

 

──────

 

 

『Aブロック一回戦、両選手入場!!』

 

 間も無く試合が始まろうとしている。夢想鍛錬所の中に実況者の声が響き渡り、観客達の歓声が巻き起こる。

 

「うう……ど、ドキドキするっす……」

「こ、これが部活対抗戦……」

 

 背後では雲雀と小冷が過呼吸気味の深呼吸をして何とか息を整えようとしている。一度一回生限定の魔法大会に出た事のある雲雀は兎も角、小冷は殆どこうした催しに出た事がないそうなのでその緊張も理解出来る。

 

「二人共安心せい。ワシらなら勝てる、仮に勝てずとも名は売れる。どう転んでも得しかないんじゃ。気楽に臨むがよいぞ。咲良もじゃ」

 

 一方、私の前に居る炉欄先輩は極めて冷静で、いつもの様子を崩さず言った。

 私と同じくらいの丈のその背中が、今はとても大きく見えた。

 

「はい、です……!」

 

 だからこそ、私は勝ってみせる。

 ハンデが何だ。こんなルールにした者達に見せつけてやろうではないか──

 

 

『まずは炎真陽流天照学園支部!! メンバーは部長の黒田喜恵三回生、雪柳梨花三回生、鯱山桃花二回生、広野心愛一回生です!!』

 

 相手のメンバー四人が先に入場する。そしてその中には見知った白髪長身の少女──心愛も居た。彼女はいつもの様に制服は第一ボタンまでしか留めず、その無駄に豊満な肢体を見せつけてくる。ハッキリ言って理解出来ない。

 そんな彼女の顔は明るく振る舞っている様に見えるが、その中に若干の影が射しているのが分かる。何かあったのだろうか。

 

『そしてサブカル同好会!! メンバーは部長の櫻島炉欄三回生、鞍馬小冷二回生、朝露咲良一回生、秋空雲雀一回生です!!』

「さあ、行くぞ」

「は、はい!」

「はいっす!」

「はい……!」

 

 そうして、私達も日の当たる場所に出る。先程まで細い通路を挟んでいた歓声が直に浴びせられ、小冷と雲雀が身体を震わせる。

 炉欄先輩と喜恵が握手をし、両者それぞれの配置につく。

 この部活対抗戦チーム戦のルールは極めてシンプルであり、相手のメンバーを先に殲滅した方の勝利となる。だがチーム戦である為にフィールドの広さと地形の複雑さが普段とは段違いであり、個人で動くか集団で動くか、など作戦が重要になってくる。

 

 移動している最中に相手を見る。やはり私の目に狂いはなかったようで、相手チームの中で最も強いのは心愛だ。

 以前の魔法大会では結局邪魔が入って戦う事が出来なかった。あの時対峙した時もそれなりの実力を持っている様だったが、それよりも更なる力を感じ取れる。余程鍛錬したのだろう。

 

 気付けば、私も若干震えている様だった。

 今回のハンデだと恐らく私の実力の一割も発揮出来ないだろう。これ程のギリギリの状態で戦うのは前世の魔王軍との戦い以来。それ以前となると……まあ、この話はいいか。何はともあれ、だ。

 

 

 

 ハッキリ言って──────楽しみで楽しみで仕方がない。

*1
鈴蘭親和寮長




隠蔽済

5秒で終わるので高評価お気に入り登録よろしくお願いします。

追記:3分の1を一割に変更しました。この縛り内容で3分の1は強すぎるッピ

次回投稿は10/30です。

本のタイトルどっちがいい?

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