フルカラーside。
私、クワトロ・バジーナは?この世界に来てから初めて、戦いを目の当たりにしようとしているのだ。
SDガンダム同士ではあるが、因縁がある二名の決闘が始まるらしいと聞いて近くに来たが?妙に向き合う二名が漂わす温度に落差があると思った瞬間。
パーン!
銃声が響き、ピスッと眉間に命中して『エピオン』が倒れ伏した。
「はい終わり」
「・・・・待ちたまえ、相手はビームサーベルを構えているのだからライフルで先制攻撃は無いのではないか?」
「アホ言うな、あいつのサーベルは最大出力だと宇宙要塞すらぶった斬れる代物だぞ?そんなのと普通ので斬り合えるか」
やる気の無さを全身から出すMS『ウイングゼロ』は何度目かになるかわからないパターンだとして退散しようとする。彼の言葉は確かに、だが?
「しかし、出力を調整すれば対等に斬り合えるし、又はお互い通常とやらので勝負をすれば良いとは思わないか?」
「バージョンダウンも出来ない奴を相手にするまでもないとか言った事はあるが、してもらったらもらったでバカにされて見下されてるようでもある。そもそも自称ライバルだけでなく自分が勝つまでやめない迷惑男に突っ掛かられる身になれ」
『自称ライバル』
『自分が勝つまで勝負をやめない迷惑男』
加えて、それに突っ掛かられる身になれ?
私はこれ以上の深入りは止めた。何故か対等に拘るような思考以上な域にヒビが入る気がしたからだ。
・・・・私にはやらなければならん事があるからムサイに戻るか。
『夏休みの友』
この辺りでは、夏休みの宿題で自由研究以外の選択肢として渡されるドリルなのだが?この世界の基本的な歴史から勉学がどういうものかを調べるには良い機会だ。受け取った時に答えのページが付きっぱなしなのが変わらないとか悪童っぽい三体がヒソヒソ笑っていたが・・・・やってみるさ。
~~の日常side。
(何故、私がこんな事を?)
私、破魔は?西から渡された問題集を解き続けていた。何故か記憶を無くしたままアパートで目覚めた私は失敗続きなので、基本的な学力等はどの程度なのか調べる為だと・・・・。
「数学や科学関係等は完璧だ・・・・だが、語学関連の表現力に問題があるな?」
「何でもかんでも『赤』だの『三倍』だのと絡めたがる奴が言う事か『俗物』!」
「君のように『俗物』だの何だのと、女帝っぽい言い方を使って他を見下したがる者の言えた事なのかな?」
「お兄さま、そう言わないでおあげなさい、せいらは破魔さんみたいに他を見下したがると言うより自分を上にいようとする人に昔から言われてる?良いお言葉を知っていますわ」
「何?」
「馬に鹿と書いて?『バカと煙は高いところが好き』♪♪」
「「・・・・」」
「ニャ~お♪♪」
ザクの愉快そうな鳴き声が響いた。
おのれ、元はと言えば貴様のように・・・・っ!私は何を言おうとしたのだ?と思ったが、何故か真っ白になっている西に構うせいらとザクに相手にされん屈辱を堪えるのが精一杯だった。
宇宙世紀side。
ジャブロー・・・・核を地下で爆発させるティターンズの凶行の結果。森林地帯に大打撃を与えられた一帯・・・・当初、エゥーゴの仕業として報道されて以来はティターンズ内ではそれを機にしてエゥーゴ=ジオンの残当と本格的に見なして戦ったものは多い。
只し、当時からエゥーゴに投降した者の証言を始めとして『真相』が徐々に広まってしまったのだ。
・・・・コロニー・レーザーの試射で民間コロニーを撃ったのを目の当たりにしてエゥーゴに投降をした『カムナ・タチバナ』のように連邦の高官の縁者達のような者が出始めて流れが加速していた。
そのジャブロー区域では?
「全く、時勢が変わった程度では済まないよなあ?」
正に盲点、戦後にキリが無い種類の呼ばれ方で転落したティターンズ兵の潜伏場所の一つに選ばれた。知らずとは言え、当初に自分達が賛同した理念の真逆を行く行為が実地された場であるが・・・・正に背に腹はかえられぬである。
「で、あれか?そのジャブローの戦いに居合わせた『強化人間』ってのは?」
「まあ、強化をされたのは『キリマンジャロ』以降かららしいですがね、兎に角?パイロットが不足してるから有事の際はやむを得ないで宇宙から運ばれて来たらしいっス」
ぼやくように言葉を交わす二名の横を通る傷病兵用な担架に乗せられた『ジェリド・メサ』はひたすら自分をどん底に落とし続けた仇敵の名と恨み事を喚いていた。
「カミーユめぇぇっ!よくもぉっ・・・・よくもおおぉぉ!」
昔のレトロゲームだとジェリド強化人間説は多少当て嵌まるか?くらいに荒れてたな。