私、西の部屋に破魔が何故かドヤ顔で入って来た?こういう明け透けな空気は合わない相手には合わないものだと知って欲しい、今回は何の用だ?仕事の目処は立ったのか?と思っていたら。
「何、スカウトされただと?」
「ふふ、しかも比較的高額でな♪♪」
「どんな、お仕事ですか?」
「私の好きにして良いらしい」
見せられたのは、サンプルの『CD』要はボイスなんとかとやらか?既に手数料も頂いているらしい。
『無能な男だ』
『恥を知れ俗物!』
『これで終わりにするか?続けるか!?』
『傍観者を気取っているが、女の尻ばかり追い回し・・・・』
ひたすら、相手を罵る声を収録する仕事だそうだが、何という、何という嵌まり振りだ・・・・私には関係の無い内容だと思いたいが、何なのだ?この馴染み?具合。
「・・・・様?」
誰だ?誰なの・・・・だ。この忌まわしい記憶の元に。
パンっ
「それでも男ですかっ!軟弱者ッ!!」
「君に殴られるのは二度目だな・・・・」
「は?私、以前にお兄様を殴った事ありましたか?・・・・破魔さんもどうしたのです?」
「い、いや・・・・私は何故か、西のような男に対して、そうすれば良かったのかな?と」
「にゃ~お?」
相変わらず何もかもが噛み合わない気がするな、認めたくないが・・・・私には、殴って叱ってくれる相手が必要だったとでも言うのか?
その夜。
「・・・・西っ!」
スナップを聞かせて、西の頬を張るように平手を振り抜く・・・・素振りと言うものだが、何故か子供相手にやる方が正しい気がする。待て、そもそも子供相手にそれはどうなのだ?
「『時代が泣いている』とでも?変わって行くのが正しいのか、それまでの事は全て間違いと認めろと言うのか?」
ビールを飲み干したが、私は飲酒とやらに頼る女なのか、こういう時には忌まわしいが無礼者に不満をぶつけて勝利したい心境だ。いや、彼女がいるのに合コンに参加するようなのか?おのれ・・・・私は何故こんなのを想像してしまうのだ?と思っていて・・・・気付いたら、部屋中に転がった空のビール缶とつまみの袋だらけの床に寝ていた・・・・恥を知れ俗・・・・いや、私!
宇宙世紀side
「出せ!私は技師だぞ!何故、独房等に入れられているのだっ!」
フランクリン・ビダンは言ったように独房に入れられて喚いていた。本来立ち入り禁止区域に入って、ノイエ・ジールIIのコックピットを開ける等、興味本位で済まされる話ではない。
「カミーユ!私は父親の役目を果たして来たのだぞ!なのにお前は、私の立場を考えずに!」
衛兵達も聞くに絶えないとしてスルーあるのみ、一度カミーユが『やめなさいよ!』と一括したが、それ以降は会いに来ていない・・・・何故かああなると思ってコックピット内で待ち伏せしてる前から、親に対するには冷たすぎるカミーユが正しかったとしていた。
その頃。
「ひどいものだ」
『フォン・ブラウン』
月の中立都市だが、ティターンズの工作員により寄港したアーガマを狙った爆破テロが起きて大損害を被った都市。噂のゼータ・ガンダムを駆るNTが偶然工作員に遭遇して住民の避難だけは犠牲が最小限になったと言われる程度になれたが、被害はやはり大きかったと物語る惨状だ。
(ハマーン様、ああ・・・・ハマーン様!貴女の為に、騎士になったのに・・・・貴女はどこにおられるのです!)
地球圏に残るハマーン支持派の中で、ハマーンの生存を信じて疑わない者の一人。
『マシュマー・セロ』
グリプス戦役では、ハマーンに授かった薔薇を模したペイントを施したガザCで戦い、帰還した時にMIAとなっていた敬愛する主を探しつつ、月という昔はジオンの重要拠点付近の状況を探る任務で潜入していたが、やはり人選ミスだと言われる在り方であったが、思わぬ転機が訪れた。
「あの?この辺り、危ないですよ?」
「し、失礼した。聞いていた以上の惨状なのでな?」
「違うところから来たのですか?そうでしょうね、とにかく危険だから着いてきて下さい」
東洋、日本か中華風の人種の少女だ。安全地帯に案内されて未だに復興が完了しない病院付近で怪我人の為に働いている姿にマシュマーは天使の姿を見た。
現地徴用の兵ではなく救護員?元々医者を目指していたらしいので志願したらしい、胸のネームプレートの名前は?
『花 園麗』・・・・漢字だが、読み仮名は?
『ファ・ユイリィ』
マシュマーとて、ハマーンに関わる事以外には普通の感性はある。ハマーンが帰還しないまま終戦を迎え、落ち込んでいた気分に光明を指してくれたような存在に心から感謝した。
お約束だが、ハマーンがMIAじゃ黙ってられるワケないイメージな男出した。