ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ   作:nightマンサー

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船上試験、かなり頭使うんですが、愛里とのイチャイチャを挟む事で糖分補給しながら頑張ってます(末期



Episode 18 最善の選択肢

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――翌日、船上試験開始日の午前7時50分。

船内にある客室の1室、龍園に宛てがわれた部屋にてBクラスの主要メンバーが集められていた。因みに今回も石崎は扉の外待機である。

 

「さて、もうすぐ『優待者』が決定されるわけだが……雑魚共には『優待者』に選ばれたらメールするよう言ってある」

 

「龍園が『優待者』を把握しておくのは分かるけど、なんで私達が集められたわけ?」

 

龍園の言葉に、伊吹が言葉をかける。確かにクラスのリーダーが自クラスの『優待者』を把握するのは分かるが、態々俺達に共有する必要があるか疑問に思ったのだろう。

 

「澪さん。恐らく、龍園君は『優待者』の法則を見抜こうと思っているのではないでしょうか」

 

そう口にするのは今回から参加している椎名だ。因みに自分の隣には愛里もおり、2人の参加は俺が龍園に掛け合っていたのだが、めでたく今回の会議から許可が下りたというわけだ。

 

「クク。そこに気付けるとは、虎城が推薦するのも頷ける洞察力だ」

 

「ひより、どういうこと?『優待者』に法則なんて……」

 

「可能性の話です。入学時のクラスポイントや先の無人島特別試験で、学校側は試験開始時のスタートラインは全クラス同じ状態で開始する傾向があります。選ばれれば有利な『優待者』をクラスで偏らせないようにしているとは思いますが、それに法則があるかは分かりません」

 

「椎名の言う通り法則がない可能性もあるが、仮に法則を見つけられればこの試験は勝確だ。だからこそ、お前達に情報を共有してそれを探る。まぁ法則が無くても、上手くいけばDクラスの『優待者』は分かるだろうしな?」

 

そう言って龍園は俺を見ながら笑みを浮かべたので、それに苦笑で返しておいた。

 

 

 

 

 

 

―――午前8時、皆の学生証がメール受信音を響かせた。

 

 

 

 

 

 

皆と同じように届いたメールを確認する。

 

 

『厳正なる調整の結果、あなたは優待者に選ばれませんでした。グループの一人として自覚を持って行動し試験に挑んでください。本日午後1時より試験を開始致します。本試験は本日より3日間行われます。兎グループの方は2階兎部屋に集合してください』

 

 

予想通り、俺は『優待者』に選ばれなかった。他の面々も『優待者』でないと宣言する中―――

 

「ぁ。わ、私『優待者』です…!」

 

隣にいた愛里が声を上げ、メールを皆に見せる。

 

 

『厳正なる調整の結果、あなたは虎グループの『優待者』に選出されました。以後、本情報の取り扱いはあなたの意思に一任されます。本日午後1時より試験を開始致します。本試験は本日より3日間行われます。虎グループの方は2階虎部屋に集合してください』

 

 

メールから見て分かる通り、愛里は虎グループに配属されており原作通りの法則なら愛里が『優待者』になると思っていたが、どうやら当たりらしい。

 

「愛里が虎グループなのも驚きだったけど、まさか『優待者』にまで選ばれるなんてね」 

 

「文字通り、虎の『優待者』である佐倉氏にはピッタリかと」

 

「小説の1ページみたいで素敵です」

 

「Wonderful」

 

「あっ、その、えっと……」

 

愛里が『優待者』に選ばれた事に湧く伊吹達に、恥ずかしさで顔を赤らめつつも喜びを隠しきれていない愛里がとても可愛らしい。

 

「佐倉を弄るのは後にしろ。雑魚共からメールが来た」

 

そうして場を引き締めた龍園から、『優待者』に選ばれたクラスメイトの名前と人数が伝えられた。

 

「俺達Bクラスの『優待者』は3人、グループは虎、巳、未だ。恐らく他のクラスも3人ずつとみていいだろう。後はこの選出に法則があるかどうかだ」

 

そうして皆で法則を見つけるためにグループのメンバーを見ている中、俺は愛里以外の『優待者』が法則に合っているかを確認し、確信を得た。

 

「龍園、法則っぽいの見つけたぞ。クラス関係なしの名前順でグループの干支の番号だ」

 

俺がそう言うと、伊吹達が驚いたように顔を上げる。そんな中で龍園だけは、その法則が合っているか確認していた。

 

「クク、マジだな。少なくとも虎城の言った通りの法則で、俺達Bクラスの『優待者』は選出されてる」

 

「虎城、凄すぎでしょ……」

 

「グループ名が干支だったから、その順番が関係してそうって思ったら偶々嵌っただけだよ。流石にクラス毎に違うってのは無さそうだから、合ってるとは思うけど」

 

伊吹と俺が話をしている間に、龍園が法則を使って他のグループの『優待者』を洗い出していく。

 

「法則通りで洗い出したが、綺麗に全クラス3人ずつになった。十中八九、当たりだ。よくやった、虎城」

 

そう宣言した龍園はこれまた悪どい笑みを浮かべていたが、今回は無理もない。今この時点で『優待者』12人全てが割れたということは、この試験において勝利が確定したに等しいからだ。

 

 

 

 

 

「……龍園、1つ提案がある」

 

 

 

 

 

―――此処が、俺の考えた策を実行に移す際の、最初で最後の大きな関門だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ではこれより1回目のグループディスカッションを開始します』

 

―――時刻は午後1時。船内アナウンスが響き、特別試験開始が宣言された。

 

各グループそれぞれ話し合いを開始していると思われる中、辰グループに集められた面々は、俺―――神崎隆二を含めて誰一人声を出さずに沈黙していた。

 

「えっと……学校の指示もあったことだし、先ずはみんなで自己紹介しませんか?」

 

重い沈黙の中、最初に切り出したのはDクラスの櫛田桔梗。社交性が高く学力も優れており、Dクラス配属なのが不思議な生徒の1人である。

 

「部屋にカメラやマイクが仕掛けられてる可能性もある。ルールには従っておくのが良いだろう」

 

櫛田の言葉にAクラスの葛城が同意するのを見て、辰グループの面々を改めて確認する。

 

Aクラス・葛城康平 西川亮子 的場信二 矢野小春

Bクラス・小田拓海 鈴木英俊 園田正志 龍園翔

Cクラス・安藤紗代 神崎隆二 津辺仁美

Dクラス・櫛田桔梗 平田洋介 堀北鈴音

 

(一之瀬がこのグループではないのは気に掛かるが、明らかに各クラスのリーダー格が集められている……)

 

Aクラスの葛城、Bクラスの龍園。Dクラスには明確なリーダーはいないが、平田と櫛田はDクラスの男女それぞれのリーダーと言って差し支えないだろう。学校側が仕組んだグループであることは明白だ。

 

「じゃあ言い出しっぺの私から。Dクラスの櫛田桔梗です。同じグループの仲間同士、仲良くしたいと思ってます」

 

「同じく、Dクラスの平田洋介です」

 

「……堀北鈴音よ」

 

Dクラスの3人が自己紹介をしたので、流れから俺達Cクラスが引き継ぎBクラス、Aクラスと順番に自己紹介を実施した。

 

「これで、学校からの指示は大丈夫かな?それじゃ―――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「話し合いには参加しねぇ」

 

 

 

 

 

 

櫛田が何かを言いかけたのを遮ったのは、Bクラスのリーダー―――龍園だった。

 

「……どういうつもりだ、龍園」

 

「聞こえなかったか、葛城?俺達Bクラスは話し合いに参加しねぇって言ったんだ」

 

葛城が龍園に先程の言葉について問いただすが、龍園は涼しい顔で再度話し合いへの不参加を口にした。Bクラスの他の面々はその指示に従っている様で、自己紹介の言葉以外口を開いていない。

 

「理解し難いわね。それとも、無人島での時の様に油断を誘っているのかしら?だとしたら、とんだ浅知恵ね」

 

Dクラスの堀北という生徒が、龍園に対して嫌悪感を隠さず言葉を告げるが、それを龍園は鼻で笑った。

 

「今回の特別試験、俺はかなり寛大な処置をしてやってんだぜ?試験終了後には、お前ら全員俺に感謝することになる」

 

そんな妄言じみた宣言をした龍園は、更に言葉を続ける。

 

「葛城に神崎。それに平田と櫛田。この話し合いの終わった30分後、3階にある第1会議室に向かえ。

 

 

 

 

 

 

 

―――虎城が待ってるぜ」

 

 

その言葉を最後に、龍園は口を閉ざした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――第1回目のグループディスカッション終了から20分後の午後2時20分。

 

 

3階第1会議室にて俺―――虎城優斗は緊張した面持ちで椅子に座っていた。

 

仕込み(・・・)は済んだ。後は、上手くいくよう頑張るだけだ)

 

「優くん……」

 

「Are you okay?」

 

そんな俺の様子を察してか、愛里とアルベルトが声を掛けてくれて、愛里に至っては俺の手を両手で握ってくれていた。

 

「2人共、心配してくれてありがとな。大丈夫だ」

 

2人に笑顔を見せた後、1つ深呼吸をして気持ちを落ち着かせる。そうしていると、部屋の扉が開いて一之瀬と神崎が入ってくる。

 

「時間を取って悪いな、一之瀬。それに神崎も」

 

「いや、大丈夫だ」

 

「私も全然大丈夫だよ?ただ、話し合いの最初に話し合いには不参加で、後で場を設けるって言った時は驚いたけどね?」

 

そう言いながら、一之瀬と神崎は空いている椅子に座ってから数分後、続いてやってきたのは葛城だった。

 

「葛城、来てくれて嬉しいよ」

 

「……龍園だったら来なかったかもしれんがな。虎城なら信頼出来る」

 

そう言ってくれる葛城に感謝しつつ、席に座るように促す。そうして指定した時間1分前―――

 

「ごめんなさい、遅くなりました!」

 

謝罪と共に入ってきたのは櫛田と平田。そしてその後ろに何故か堀北がおり、一緒に部屋に入ってくる。

 

「この場に私も同席したいのだけれど、問題ないかしら」

 

「……あぁ。大丈夫だ」

 

堀北からそう言われた俺は、櫛田と平田が居れば(・・・・・・・・・)堀北の有無は(・・・・・・)策に支障がないため(・・・・・・・・・)、同席を許可する。

 

「先ずは、俺の呼び出しに応じてくれてありがとう」

 

そうして全員揃った所で、俺は口を開く。それを切っ掛けに全員が俺に視線を向けた。

 

「あまり時間を掛けるのも悪いと思うから、単刀直入に俺の意見を聞いて欲しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――この特別試験、俺は全12グループを結果Ⅰで終わらせたいと考えている」

 

 

 

 

 




読んで頂きありがとうございます。
新アンケートですが、感想で全乗せという天啓を得たのでその方向で進めようかと思いますので、また新しいアンケート実施しようと思います。

【参考】もし虎城と佐倉の2人が龍園クラス以外だったら――

  • 葛城・坂柳クラス(初期Aクラス)
  • 一之瀬クラス(初期Bクラス)
  • 不良品クラス(Dクラス)
  • 龍園クラス以外認めない!
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