ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ 作:nightマンサー
船上試験は頭使ったので、次は愛里成分増々でいこうと思ってます(笑)
追記
お気に入り3000件、ありがとうございます。
活動報告にてお気に入り3000件突破記念の催し募集しておりますので、よければコメント頂けると幸いです。
―――時間は流れ、船上試験最終日の夜。
第6回目のグループディスカッションが20分前に終了し後10分で投票時間となるのを俺と愛里、龍園の3人は龍園に宛てがわれた客室で待っていた。今回も石崎が扉の前で待機しているが、彼にはそろそろ門番の称号を与えていい気がする。
「えっと……何かあるんですか?」
どうして俺と龍園が集まったのか、事情を知らない愛里が問い掛けると、龍園が『優待者』を把握した時のような悪どい笑みを浮かべた。
「クク。なぁに、最後に少しばかりお楽しみが残ってるからな」
龍園の言葉の意味が分からず、首を傾げる愛里を横目に見ながら俺は龍園に補足する。
「上手くいけばいいけどね……」
「こっちは2000万を支払う客側だ。要望にはしっかり応えて貰わないとな?」
そうして話をしている間に、投票時間まで1分を切った。
―――携帯から、甲高い電子音が響いた。
『鳥グループの試験が終了いたしました。鳥グループの方は以後試験へ参加する必要はありません。他の生徒の邪魔をしないよう気をつけて行動してください』
その通知に愛里は驚き、俺と龍園は感心した。
◆
―――時は、船上試験開始日まで遡る。
Bクラスの虎城が招集した各クラスのリーダーによる話し合いから2時間が経過した午後4時。オレ―――綾小路清隆は、とある客室に呼び出されていた。
「てめぇが綾小路か?」
目の前で椅子に座り、オレを値踏みするように見るのはBクラスの王―――龍園翔。その隣には、龍園と同じくBクラスを率いている虎城優斗。そんなBクラスのトップ2人と今、オレは向かい合っていた。
「あぁ。Dクラス所属、綾小路清隆だ」
「虎城から聞いてる。俺等のクラスに入りたいんだってな?」
龍園の言葉に、オレは頷く。
「このクラスなら、俺が求めたものが手に入ると思ったからな」
「はっ。そりゃDクラスじゃ求めても基本手に入らないだろうさ」
オレの言葉に龍園が軽口を返し、虎城がそれを見て苦笑していた。
「―――先ずは、てめぇがどれだけ役に立つかを見せろ。移動についての話はそれからだ」
そう切り出した龍園は、1枚の紙―――全員が結んだ1000万プライベートポイント譲渡契約書を見せる。
「この契約内容を見て、何か思いつくことはあるか?」
そう龍園は試すように聞いてくるが、自分が呼び出された事に加えて
「―――
オレの言葉に虎城は目を僅かに見開き、龍園は感心したようにオレを見る。
「クク。中々頭の回転が速いじゃねぇか。一応、どうしてそう思ったか聞いておこうか」
「……この契約は、Bクラスが他のクラスの『優待者』を当てる事と、Bクラスの『優待者』を当てる事を罰則で実質禁止にしている。
―――だが、Bクラス以外の『優待者』を、Bクラス以外が当てる事に対する制約は一切されていない」
仮にDクラスの生徒がAクラス、又はCクラスの『優待者』を当てたとしても契約上は何も問題ないということだ。
「オレが呼び出されたことも含めて考えれば、『優待者』を指名して他クラスのポイントを減らすのだろうと考えた。そして狙うなら、クラスポイントが独走状態のAクラスだとも合わせて予想がつく」
そこまでの考察を話した所で、龍園は上機嫌な様子でオレの話を肯定した。
「そういうことだ。この1000万譲渡の策は虎城が考えて契約書もそのまま作らせたんだが、随分風通しがいい契約内容だろ?」
誂うような口調で龍園は告げ、視線を虎城へと向ける。龍園の視線に気付いた虎城は溜息を1つ溢した。
「穴のある契約内容で悪かったな。1000万を譲渡することが確定した後だと結果がどうあれグループを減らすこと自体完全な悪手だし、指名したクラスは今後他クラスから集中砲火受けるって分かるだろうからって考えだったんだよ」
「クク。なに、別に責めてる訳じゃねえ。むしろ逆だ。虎城のその考えは正しいし、他の奴もそうだろう。
―――だからこそ、格好の的ってことだ」
龍園は再び、オレに視線を向ける。
「Aクラスの生徒が『優待者』のグループを1つだけ、Dクラスの生徒に指名させろ。兎グループの『優待者』がAクラスの生徒だったら、お前が指名するだけでよかったが、生憎違うからな」
龍園は懐から1枚の紙を取り出し、オレに見えるように広げる。
「これがAクラスの『優待者』とグループの情報だ。今此処で覚えろ。言っとくが、当てるのは1つだけだ。2つ以上だと策略を疑われるからな。生徒個人の暴走で通せる1つでいい」
そう言って見せられた紙に書いてある情報を確認する。Aクラスの『優待者』は全部で3人、グループは―――
―――鼠、猪、そして、
「依頼は了解した。鳥グループを最終日の投票時間になるギリギリで終了させるように動こう。動いてくれそうな生徒に宛がある」
「しっかりやれよ。俺等のクラスに移動したかったらな?」
「勿論だ」
龍園の言葉にそう返し、オレは部屋から出ようと背を向ける。
「てめぇに2000万の価値があるか、見物させてもらうぜ」
「結果Ⅰの雰囲気を掻い潜って指名させるのは簡単じゃないと思うけど……
部屋を出る前に虎城の掛けてくれた言葉を聞いて、オレは動きを止めた。
―――そう言えば、今まで誰かに応援されたことも無かったなと、今更ながら気付いた。
振り返ったオレの目に、急に動きを止めたことで怪訝そうに見る龍園と虎城が映る。
「―――あぁ。頑張る」
◆
「あ、佐倉に虎城くん!」
―――船上試験の結果発表時刻である午後11時が徐々に迫る中、俺と愛里は龍園と一旦別れてカフェで時間がくるまで談笑していたのだが、そこに真鍋と諸藤がやってきた。
「こ、こんばんわ」
「あ、こ、こんばんわ」
愛里が少し詰まりながら声を掛けると、それと同じく少し吃りながらも挨拶を返す諸藤を横目に真鍋に話し掛ける。
「真鍋達も結果発表まで時間潰そうって感じかな?」
「そうなの。でも他の人も同じ考えなのか結構席埋まってきてて……隣の席いいかな?」
「勿論いいよ、どうぞ」
龍園辺りがくると思って4人席を確保していたが来ないようなので、空いている2席を真鍋と諸藤に勧める。
「ほら、リカ」
「う、うん。虎城くん、あの……この前は、ありがとうございました」
「私からも。リカの助けになってくれて、ありがとね虎城くん」
2人が席に座ると、真鍋が諸藤に何か耳打ちしたと思ったら諸藤が俺にお礼を言い、真鍋もそれに続いて言葉を告げてきた。
「あぁ、あれくらい全然大丈夫だよ」
諸藤と真鍋がお礼を言ったのは
(綾小路は既に俺達のクラスへ移行するつもりだから、軽井沢を駒にするかどうか分からない。まぁそもそも、虐めは未然に止めるに越したことはないからな)
「そういえば、此処に来る途中でDクラスの生徒が集まって騒いでたけど、あれってそういうことよね?」
「十中八九、投票直前で鳥グループが終了したことだろうね。Dクラスの誰かが考えなしに『優待者』を当てにいったのかな?」
綾小路のことを話すわけにはいかないので、それらしいことを言っておく。
―――午後11時。全員の携帯が甲高い音を響かせ、試験結果の受信を通知した。
子(鼠)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
丑(牛)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
寅(虎)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
卯(兎)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
辰(竜)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
巳(蛇)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
午(馬)―――裏切り者の正解により結果3とする。
未(羊)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
申(猿)―――裏切り者の正解により結果3とする。
酉(鳥)―――裏切り者の正解により結果3とする。
戌(犬)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
亥(猪)―――試験終了後グループ全員の正解により結果1とする。
以上の結果から本試験におけるクラス及びプライベートポイントの増減は以下とする。
Aクラス……マイナス50cl プラス1500万pr
Bクラス……プラス100cl プラス1700万pr
Cクラス……マイナス50cl プラス1550万pr
Dクラス……変動なし プラス1600万pr
―――俺達Bクラスは、船上試験でこれ以上ない戦果を獲得した。
クラスポイント(船上試験終了時点)
Aクラス(葛城・坂柳クラス):1338cp
Bクラス(龍園クラス) :1066cp
Cクラス(一之瀬クラス) :750cp
Dクラス(堀北クラス) :217cp
龍園クラス貯金:4940万ポイント
【参考】もし虎城と佐倉の2人が龍園クラス以外だったら――
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葛城・坂柳クラス(初期Aクラス)
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一之瀬クラス(初期Bクラス)
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不良品クラス(Dクラス)
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龍園クラス以外認めない!