ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ   作:nightマンサー

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最近仕事が忙しくて週1投稿が出来ず申し訳ないです…



Episode 28 体育祭開幕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――時間が経つのは早いもので、俺達は体育祭当日を迎えた。全校生徒の行進後、開会式が行われ3年Aクラスの藤巻先輩の開会宣言。開会式終了後は競技準備のため一旦各クラスの待機場所へ移動した。

 

「皆、今日は怪我に気を付けて精一杯頑張ろう」

 

「既に仕込みは済んでる。お前等がヘマしなきゃ勝ちは決まりだ。しくじるんじゃねぇぞ」

 

『おぉ!!』

 

俺と龍園の掛け声に力強い言葉を返すクラスメイト達を見て、俺も気合いを入れる。

 

「そう言えば龍園の仕込みの内容知らないんだけど、どんな仕込みしたんだ?」

 

「クク、言う必要が無い程度の小細工だ。今回の体育祭は正攻法で勝つことが1番効果的だからな」

 

「なるほど。確かに堂々と正面からやり合って負けた時が1番ダメージ大きいだろうしね」

 

龍園の言葉に俺は納得して頷いていると、最初の競技である100メートル走の準備が完了したので俺達1年生男子は再度グラウンドへ向かう。順番は1年生男子から始まるため、かなり早い巡目で自分の出番がまわってきた。

 

(綾小路から受け取った『参加表』を元に順番を決めたから、対戦することは分かってたけど……)

 

俺は視界の端で対戦相手のうちの1人――山内春樹を捉えていた。原作では序盤に愛里に対して嘘で酷い事を言っていたにも関わらず、その後告白し玉砕するという色んな意味で救いようのない奴である。

 

(まぁ、この世界でもこっちが仕組んだとはいえ船上試験で『優待者』を当てたから原作と大差ないどころか酷くなってそうだけど。それに、愛里は俺の大切な彼女だ)

 

そんなことを考えながら視線を待機列にいる愛里に向けると、俺の視線に気付いた愛里は少し照れた様子で手を振ってくれた。

 

(……元から勝つつもりだけど、絶対に勝とう)

 

愛里に手を振り返しながら決意を漲らせた俺は、最愛の彼女から後押しされるという最高のコンディションもあり、見事1位を獲得することが出来た。

 

 

 

――因みに一連の流れを見ていた対戦相手達も嫉妬(闘志)を漲らせていたのだが、結果及ばずだったことを記しておく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2種目めのハードル競走でも100メートル走と同じく、俺達Bクラスは上位を勝ち取っていた。Dクラスは『参加表』が割れているから敵ではなく、Aクラスは身体能力が高い生徒も勿論居るが基本的に学力重視の生徒が多数を占めているのが俺達Bクラスが上位を取れている大きな要因である。個人競技の上位入賞に関して言えば味方のCクラスが1番厄介な存在である位だ。

そうして種目は3つ目の『棒倒し』、最初の団体戦に差し掛かった。

 

「優くん、頑張って…!」

 

「ありがとう、愛里。頑張ってくる」

 

愛里からの応援を受けグラウンドに向かい、神崎を含めたCクラスの生徒達と合流する。

 

「事前に決めた作戦通り俺達Bクラスがオフェンスを、神崎達Cクラスはディフェンスを頼む」

 

「あぁ。任せてくれ、虎城」

 

神崎の言葉に他のCクラスの面々もやる気に満ちた顔をしており、Bクラス側も石崎やアルベルトを筆頭に気合いは充分。白組のコンディションはベストの一言だ。

 

(それに比べると、AD連合(赤組)は……)

 

 

 

「葛城てめぇ、俺らはお前等の言う通り黙って棒守ってろってか!?」

 

「クラスでオフェンスとディフェンスを分けるのが定石だと言っているだけだ」

 

 

 

赤組側は先程からずっと揉めているようで纏まりが一切ない。そんな連携がとれていない赤組に負ける道理はなく、1年生の棒倒しは白組が勝利した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

4つ目の競技は『玉入れ』であり、現在愛里達女性陣が必死に競技に勤しんでいるがその差は圧倒的であった。

 

「椎名の作戦が凄い嵌ってるなぁ」

 

「Good」

 

白組赤組共に玉を集める人と投げる人を分けて効率化する作戦を実施しているが、白組は更にそれを4つに区分けしていた。こうすることで籠に向かって投げた玉が外れたとしても反対側にいる別の集めている集団近くに落ちるため、玉を集める効率が更に上がるという訳だ。結果、玉入れも白組が勝利し赤組との差を順調に縮めている。その後の5種目めの男女別綱引き、6種目めの障害物競走でも俺達1年Bクラスの快進撃は続いた。流石にここまでの対戦カードを見ていれば誰だって気付く頃合いだろうと思いDクラスの方を伺うと、平田と堀北辺りの主力陣が顔を顰めていた。

 

「流石に気付かれ出したな」

 

「クク。今更気付いた所で遅過ぎるがな」

 

俺の呟きに龍園がいつもの悪どい笑みを浮かべた。龍園の言う通り、参加表の提出期限である昨日の午後5時を過ぎた時点で既に手遅れなのだからDクラスはこれを受け入れるしか道はない。

 

「このままいけば学年別順位は1位だろうけど、問題は組での勝利だな。2年と3年がAクラス一強過ぎて俺等1年生のリードが相殺どころかマイナスになってる位だ」

 

原作知識でも分かっていたことだが、2年生は南雲雅が全4クラスを掌握しているため出来レースであり、3年生も堀北学がいるAクラスが圧倒的だ。いくら俺達1年生が頑張った所で赤組勝利は揺るがないだろうことを再認識し、俺は無意識に溜息を溢した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後は二人三脚、騎馬戦、200メートル走と何事もなく進行し午前の競技が全て終了し昼休憩となった所で、石崎が近寄ってくる。

 

「虎城さん!よかったら昼め――ぐふっ!?」

 

「Bad Boy」

 

俺に話しかけてきた石崎が横から出てきたアルベルトに顔面を掴まれ、言葉を中断させられた。

 

「ちょ、アルベルト!?」

 

「No problem.Good Luck Brother」

 

驚く俺に向けてそれだけ言い残しアルベルトは石崎の顔を掴んだまま離れていく。その様子に呆気にとられているとアルベルトと入れ替わるように愛里が近付いてくる。

 

「優くん、えっと……お弁当作ったんだけど、一緒に食べてくれる?」

 

そう言って2つのお弁当箱を見せる愛里に勿論と即答し、近場の適当な場所に移動しブルーシートを敷いて愛里からお弁当を受け取る。

 

「おぉ、凄く美味しそう!」

 

唐揚げに卵焼き、ほうれん草のおひたしにプチトマト。美味しそうなおかずが所狭しとお弁当箱に敷き詰められていた。

 

「ありがとう、愛里。凄く嬉しいよ」

 

手を合わせて頂きますと言って先ずは卵焼きを一口。

 

「味見はしたんだけど……ど、どうかな?」

 

「うん、とっても美味しいよ。幾らでも食べれそうだ」

 

愛里の問い掛けに俺は笑顔で答えると、愛里もそれを見て笑顔を浮かべる。

 

「えっと……私の卵焼きはチーズを入れてみたんだけど、良かったらこっちもどうかな?」

 

そうして愛里は自分のお弁当箱から卵焼きを一摘みし――

 

 

「あ、あーんっ…!」

 

 

 

その卵焼きは、いつも以上に甘く感じた。

 

 

 

 

 

 




アンケートですが、作者も予想してた一之瀬クラスが圧倒的ですね。
体育祭はかなり駆け足で進むと思いますが、ご了承頂ければ幸いです。

【参考】もし虎城と佐倉の2人が龍園クラス以外だったら――

  • 葛城・坂柳クラス(初期Aクラス)
  • 一之瀬クラス(初期Bクラス)
  • 不良品クラス(Dクラス)
  • 龍園クラス以外認めない!
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