ようこそグラドル幼馴染みがいる教室へ 作:nightマンサー
先日まで仕事の出来事で鬱気味で吐き気が酷く、執筆どころではなかったので……
今は一旦執筆出来るまでは回復したので、無理しない程度に執筆していこうと思います。
―――小テストを行った翌日。
4限目に早くも解答が返却され、ペーパーシャッフルでのペアが発表された。原作での組み合わせ方法と同じであったので計画通り椎名と石崎、小宮と金田といった成績上位者と下位者でペアが組まれている。ちなみに自分は船上試験でも交流があった真鍋で、愛里は成績下位者の中では上位の山脇とペアになっている。
「虎城、ひより、金田。お前等3人でテストを作れ。佐倉は雑魚共の勉強会だ。言うまでもないが、全員参加しろ」
龍園からそれぞれ指示が飛び、全員が頷く。俺や金田がテスト作成であまり勉強会に本腰を入れることが出来ないが、伊吹が愛里のサポートを買って出てくれたので問題ないだろう。そうしてその日はテスト作成における
◆
「それじゃあ、龍園の誕生日を祝して―――」
『乾杯っ!!』
ペーパーシャッフルでのペア発表の翌日である10月20日。カラオケのVIPルームにて、俺達Bクラスの主要メンバーはパーティーを楽しんでいた。
「学校終わりに連れ出されたかと思えば、わざわざご苦労だな?」
そんな中で本日の主役である龍園は1番大きなソファを独占して寛ぎつつ、ジンジャエールと特注ケーキを食している。
「龍園さんに喜んでもらえるなら、これくらい何でもないっすよ!」
「俺等の王の誕生日だからな。祝うのは務めだろ?」
「ククッ、殊勝な心掛けじゃねぇか。気の利く部下と右腕で鼻が高いぜ」
石崎と俺の言葉を聞いて龍園は満足気に笑い、ジンジャエールを飲み干した。そうして空になった龍園のグラスに、ジンジャエールが注がれる。
「ほぉ?どういう心境の変化だ、伊吹?」
「これが私からのプレゼントよ。ありがたく飲みなさい」
ジンジャエールを注ぎ終わった伊吹は、それだけ告げると愛里と椎名の許へ戻っていく。
「はっ、主役に対してつれねぇ奴だ」
言葉では皮肉を言いながらも、伊吹が注いだジンジャエールをゆっくりと飲む龍園の表情に曇りはなかった。
◆
一昨日虎城と約束した時間の5分前。
オレ―――綾小路清隆は虎城の部屋に向かっている中、思考を巡らせていた。
(直接会って話をしたいということは、何か重要な案件―――直近だとペーパーシャッフルだが、対戦相手のクラスではないオレが出来ることは少ない。となると、今後を見据えた内容か……)
そうして考えを纏めた所で、タイミングよく虎城の部屋に辿り着いたのでインターホンを鳴らすと程なくして扉が開き、虎城が顔を出す。
「時間ピッタリだな。さ、上がってくれ」
「あぁ、お邪魔する」
そう言って虎城と共に部屋に上がると―――石崎とアルベルト、椎名が出迎えた。
「お、来たな今日の主役2号」
「お待ちしてました。綾小路くん」
「Welcome」
歓迎の言葉をかけてくる椎名達に困惑するオレに、後ろにいた虎城が疑問に答えるように口を開く。
「今日って綾小路の誕生日だろ?折角だからお祝いしようと思ってな。俺の部屋でやるから、人数的にメンバーは絞ったけどね」
「……そうだったのか」
虎城に言われて思い出したが、今日10月20日はオレの誕生日だ。これまで色々とあり自分の誕生日に気を回す暇がなかったので、頭から抜けていた。
「それにしても、綾小路の誕生日が龍園さんと同じだなんて驚きだぜ」
「1学年でも160人いるのでそれほど低い確率ではないとは思いますが、珍しくはありますね」
床に座りつつ誕生日について談笑する椎名達を見ても、まだ自分が祝われている事に実感が湧かず少し放心している。
「それじゃ、揃ったことだし先ずは乾杯しようか」
「綾小路くん。ジュースをどうぞ」
「……あぁ。ありがとう、椎名」
「では、綾小路の誕生日に―――」
『乾杯っ!』
―――ただ、悪い気分ではないことだけは確かだった。
◆
―――龍園と綾小路の誕生日から早くも1ヶ月が経過し、ペーパーシャッフルまで2週間と迫ったある日の夜中。寮から少し離れたベンチにて、俺は
「急に呼び出しちゃってごめんね、虎城くん」
「いや、後は寝るくらいだったから大丈夫だよ。
「ありがとう!虎城くんは優しいね!」
俺の言葉に笑顔でお礼を述べる櫛田に対して、こちらも笑顔を浮かべるが内心は穏やかとは掛け離れていた。
(まさかこのタイミングで接触してくるとは思わなかったな……)
―――櫛田桔梗。
人当たりが良くDクラスだけではなく他クラスや他学年の生徒とも広く交流を持つ人気のある生徒だが、その本性は承認欲求の塊だ。櫛田はその承認欲求を中学時代はクラスメイトから好かれることで満たしていたが、好かれる行動を取ることによるストレスから匿名ブログに悪口を掲載しストレスの発散をしていた。その結果、偶然ブログを見つけたクラスメイトから批難されるとブログに掲載していた以上の秘密を暴露し、学級崩壊を起こすに至った。
(加害者被害者の違いはあるけど櫛田含め平田や軽井沢の過去然り、この学校の教育方針然り、この
改めてこの世界で安心を手にするのは難しいことを悟りつつ、今は目の前の櫛田に神経を注ぐ。
「それで、話って何かな?この時間に俺を相手に選ぶってことは、クラスメイトには話しづらい内容だと思うけど」
「えっと、ね……」
言い辛いことなのか表情をやや曇らせた櫛田は、やがて意を決したように俺の手を握って顔を近付けた。
「私を、虎城くんのクラスに移動させて欲しいの…!」
涙目で訴える櫛田を見て大半の男子なら即決で肯定するだろうなと、頼まれている張本人であるにも関わらず俺は驚きつつも他人事のように考えていた。
「櫛田さん?その……ちょっと近い、かな」
「あ。ご、ごめんね、虎城くん!」
顔を赤らめ慌てたように手を離す櫛田を見て、純粋にその演技力に感心する。勿論、原作知識から櫛田の本性を知っており、何より大切な彼女である愛里がいるため俺が靡くことは一切無いが。
「その提案はクラスを裏切る行為で、今までの信頼を失うことも櫛田さんなら分かってる筈だけど……」
「勿論、分かってる。これが良くない事だって。でも……」
「それ相応の理由がある、ってことかな」
俺の言葉に頷いた櫛田は、ゆっくりと口を開いた。
「私、堀北さんに脅されてるの」
深刻な顔をした櫛田から発せられた内容に、ある意味再び驚かされた。
「堀北に?」
「うん。堀北さん、元々はクラスの方針に口を出す人じゃなかったんだけれど、無人島試験の頃から無理矢理自分の意見を通そうと口を出すようになってるの。その、あまり言いたくはないけど、船上試験でも私と平田くんだけが呼ばれたのに付いてきたり……」
櫛田の言葉に確かに船上試験で堀北は勝手にやって来た挙句、クラスポイントを減らしたのだから戦犯であるのは確かだろう。
「堀北さんは自分の意見を通さないと気が済まない人みたいで、意見が合わない私は目の敵にされてて今まで色々……」
そこまで言って櫛田は両手で顔を覆った。軽い嗚咽まで聞こえる徹底ぶりには素直に脱帽する。
「無理に言わなくて大丈夫だよ、櫛田さん。とにかく、移籍したい理由は分かった。だけど、2000万をそう簡単に出せないことは分かって欲しい」
「……そう、だよね。ごめんなさい、無理言って。移籍の話は、忘れてくれるとありがたいな」
「勿論。他言したりしないよ」
俺の言葉に顔を覆っていた両手を退けて、儚げに微笑んでくる櫛田に意外とあっさり引いたなと思いながら言葉を返すと、再び櫛田が口を開いた。
「……虎城くん。こっちはただのお願いになるんだけど、もしDクラスと直接対決することになったら、完全に負かしてもらえないかな。その為なら、私はBクラスに協力する」
―――櫛田の瞳が、妖しく輝いたような気がした。
読んで頂きありがとうございます!
あ、ようマジで愛里のSRは何とか手に入りました(小声
【参考】特別試験のルール改変は―――
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堀北、ちょっと黙れよ(改変NG)
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クラスポイント報酬・損害の増減のみ
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ルールの一部削除、又は追加
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俺は許すぜ、真鍋(改変OK)